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戦略的モラトリアム【大学生活編】

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不登校・高校中退からの大逆転?「ライ麦畑でつかまえて」に象徴されるいつまでも大人になりたくない主人公が、モラトリアムを謳歌し、大学でどう生きて、成長したかを描く。
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#大学生活

戦略的モラトリアム【大学生活編】(44)

激流!疾走!そして光陰矢の如し。 指導教官のいない教育実習は本当にVHSの早送りのように一…

戦略的モラトリアム【大学生活編】(40)

5月末 肌にまとわりつく湿気。眼前に広がる水田と田んぼ道。懐かしい土の匂いだ。もう思い出し…

戦略的モラトリアム【大学生活編】(39)

「君は弊社に入社して、何ができると思う?」 「……生徒に対して真摯に向き合い、青年期の心…

戦略的モラトリアム【大学生活編】(38)

「大学4年でこんなに詰め込んじゃって大丈夫?」 学生課のスタッフから履修登録で心配の声が…

戦略的モラトリアム【大学生活編】(37)

大学4年を控えた3月。ボクは大学に呼び出された。突然学内の掲示板に数十名の学籍番号が貼り出…

戦略的モラトリアム【大学生活編】(36)

大学生活が妙にこなれたものになってから、ボクの毎日はドンドンすり減っていった。物事には必…

戦略的モラトリアム【大学生活編】(35)

知的障碍者授産施設の実習も今日が最終日。 作業所で話慣れた仲間と慣れた手つきで業務をこなす。 「○○さんは中学校の先生になるの?」 突然の質問に驚いたが、作業員さんがボクに尋ねてきた。 「そうですね。なれたらいいですけど、なかなか難しいと思います」 つぎはぎだらけの答えに、自分でもしどろもどろになりながら、そう言うしかなかった。 「何を教えるの?」 「一応、英語です」 「へぇ、すごいんだね。私はバカだから全然わかんないや」 彼女は無垢に照れ笑いに似た笑顔で自分を見

戦略的モラトリアム【大学生活編】(30)

大学2年 春休みに突入した3月末 ボクは東京都の国分寺にいた。入試も大方が終了し、頻発する…

戦略的モラトリアム【大学生活編】(29)

1月の末 後期試験がほぼ終わった。入試期間に突入するため、長い春休みとなる。試験日はもち…

戦略的モラトリアム【大学生活編】(27)

研究会から数週間が過ぎた。アルバイトと図書館、そして行きつけの喫茶店 Vintage との組み合…

戦略的モラトリアム【大学生活編】(23)

「おはようございます」 続々と人が入ってくる。 会場設営を終えたボクはとある研究発表の会…

戦略的モラトリアム【大学生活編】⑯

大学2年目が始まる。1年目の生活の繰り返しがまた始まると思うと、だらけた生活の中にぴりっと…

戦略的モラトリアム【大学生活編】⑮

大楽生活2年目を迎える。 4月 新入生の初々しさとは対照的に自分のふしだらな生活変わらず……

戦略的モラトリアム【大学生活編】⑬

freshman としての後期試験。元旦の余韻が残る一月中旬、センター試験の会場となった大学が、雪混じりの雨に打たれながら、所々の明かりがもの悲しさを際立たせている。大学入試とは違った寡黙な人の群れが各教室に吸い込まれていく。魚が前にならうように一つの群れとなって。 大学院生が日銭を稼ぐためにアルバイトをしているのだろうか。試験監督はほとんど院生。 「筆記用具以外をしまってください。この試験は・・・・・・」 講義名が無機質な声で読み上げられ、問題用紙と解答用紙が配られて