チビマスコット①
行き場のなくなった低身長の女性がショタなマスコットキャラで活躍する話。
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ロリキャラだと馬鹿にされていて腹が立つのだが、色々あって、それを利用しないわけにはいかなくなったのだ。
高校卒業の年、推薦大学まで決まっていたのに、両親が大量の借金を作って失踪した。
親戚が間に入ってくれて、親の借金は返さなくて済んだが、しかし大学入学はどうかなってしまうし、年を開けた時点で新卒の就職口もない。
家はなくなったので、下宿のあるようなところじゃないとキツい。
身体が小さいので、真っ当な仕事は面接時点でナメられて落とされる。
こうもなれば身体を売るような仕事しかないのかと絶望した。
その日も面接に落ちてとぼとぼ帰るところだ。
家財の処分を進めなくちゃいけないし、家は買い手が決まれば出ていかなきゃいけないし……
暗々たる気持ちで歩いていると、なんか無茶苦茶綺麗で格好いい女性に声を掛けられた。
なんか"お付き"の業界人風の男性が急いでハンディカムを回し始めた。
何かの取材だろうか? まぁ、こんな見た目だし、街中で見つけた変な奴と言うネタにはいいだろう?
「いま少し時間あるかしら?」
確かに暇なのは違いないけれど、怪しいのは怪しい。
どう考えても身に付けているものは高級そうだし、普通に言って何かの経営者っぽい雰囲気だった。
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