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『小説なんて頭にあるもの書くだけじゃん』と思ってた時期がありました

 いや、ナンというか、小説なんて慣れみたいなもので、一度完成させる経験が身につけば、内容はどうあれ完走できるものだ……と思ってた。

 人並み程度の知能と日本語能力があれば、そんなもん造作もないことだと。

 だけれど、人生経験するもので、三つぐらいセンテンス繋がると、文章の意味を理解できなくなる人がいるのだということや、頭にある事を言語化するのに難儀する人が多いのだと。

 それを教養だのIQだのと批判するつもりはないのだけど、思っていた以上に、そういう類いの人がいるのだ。

 勿論、これはある程度慣れとか、訓練で身につくものではあるのだけど、じゃぁ、それを経験してきたかどうかと言う問題もあるし、センスで乗り切れるタイプもいないとは言えない。

 だから、こういうのを得意げになっているわけにもいかないだろう。

 実際、僕なんてこういう文章をささっと書くけれど、じゃぁそれを漫画で表現しろとか、舞台に立って演説しろと言われれば無理なのだ。

 こういうのは、人間の得手不得手みたいなのはある。

 逆を言えば、「イラストなんて練習すればある程度出来るのがふつう」みたいな話を聞くと、まぁ割とイラッとするよなと。

 自分のことはといえば、確定申告は割と難儀しないタイプだし、立ち飲み屋で知らんおっちゃんと話をする能力はある。
 でも、こと仕事であれこれうっとうしい出来事に出くわすのは、いろいろ無理なので、そういうバランスもあるだろう。

 自分が出来て当然なことを、人も出来て当然と思うべきではないし、同時に自分が出来ないことが出来る人のことを妬んでも仕方ない。そして、自分が出来て、人が出来ないことを批難したり得意げになったりするべきでもない。

 それぞれがそれぞれの人生でのカードを持っている。それは生まれつきなのか途中でドローしたのかは兎も角としてもだ。
 その内容は人と違うし環境も違う。
 そして、自分のデッキで戦える環境を探すのが一番だろう。

※挿絵はDALL・Eを使用しています。

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