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「変わってないねー」と言われた話。

すごく久しぶりに高校時代の友人に会いました。高校卒業以来の人もいれば10年ぶりの人もいました。その10年ぶりぐらいの友人に会った瞬間、開口一番にこう言われたのです。

「椿、変わってないねー」

頭のなかで戸惑いました。いや、変わってるよ。変わってないはずないのよ。どこをどう見て変わってないになるもんですかと。

瞬時に思います。

「ゆうちゃん(仮名)も変わってないねー」って言わなくちゃいけないのかなって。でもね、そういうのを一瞬躊躇しちゃうんです。だって変わってるもん。あなたも私も変わっています。10年経っても10年前のままの人はいないのです。

少し会話は続いたのですが、「ゆうちゃんも変わってないねー」と言うべきか否かの葛藤が心のなかでありました。だから途中でチラッと聞こえないかもしれない程度で言っておきました。「ゆうちゃんも変わってないねー」って。

「椿、変わってないねー」ってね、これはお世辞なのかなぁ。

いろいろ会話して盛り上がって、「あー、10年前から(もしくは高校時代から)椿は全然変わってないねー」というのなら理解できるのです。話し方とかノリとか性格とかそういうのが変わっていないということはよくある話です。でも会った瞬間の「変わってないねー」は外見でしょ。見た目を言ったはずなんです。

変わってるよねー。

こういうふうに開口一番に「変わってないねー」と言う人は意外と多い気がします。いや、ほんとに私は普通に歳をとっているので変わっていますよ。年月が経っても見た目が変わらず若いままっていう可能性は当たり前だけどないのです。

だからこういうのはお世辞なのか、あるいはただの挨拶みたいなものなのかどっちかなって思うんだけど、言われて戸惑うのって私くらいなのかな。みんなサラッと「変わってないねー」を開口一番で言い合うものなんでしょうか。10年ぶりでも。

嫌だとかそういう話ではなくて、単に戸惑ったというお話でした。


#エッセイ #開口一番 #変化 #外見



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