僕が乃木坂46を推すようになった「きっかけ」


「は!?うせやろ!?」

2022年3月9日、午後6時1分。
僕はスマホをTwitter通知から立ち上げ、
「ラストアイドルより大切なお知らせ」のURLをタップした。

「また誰かの卒業か…寂しくなるなぁ」という勝手な僕の予想とは裏腹に、
スマホの画面はあまりにも予想外な文面を表示した。
「ラストアイドルは2022年5月31日をもちまして活動を終了させていただくこととなりました。」

…おいおいふざけんなよ?
俺ぁまだヨルライも行ってねぇぞ?
二度目のリアルトーク会(乃木坂で言えばミーグリ)も土下座して有給取って行ってねぇぞ?
5周年記念コンサートはどうした?
いくらクソゴミ運営だからって、許されるもんと許されないもんがあるぞ?
etc…
と頭の中、ポカーンだった😮
その時はまだ仕事中だったが、
そこから会社を出るまでの記憶はない…。
会社を出てからはすぐに、近くの飲食店でヤケ喰いをしたのは覚えている。

もうドルヲタはやめるべきか?

まぁこんなつまらない思い出話はさておき、
推しグループが活動終了してしまうのであれば最終学年の学生さんのように「(ヲタクとしての)進路」を考えなければならない。
活終の日が近づくに連れ、メンバーの「今後の活動内容」が段々と明らかになっていく。当時の推しメンAは舞台女優を中心として活動していく方針、推しメンBは元々所属していた他のグループに活動を移していく方針だった為、
A•Bそれぞれの今後の活動を応援していくかそれとも違うグループを推していくか。
候補として上がったのは
①A•Bの今後の活動を応援していく、
並びにラストアイドルのメンバーが所属する事になる次期グループを推す
②AKB48のヲタクにもう一度戻る
③昔よく聴いていたアーティストのヲタクになる
この三択であった。
これは本当に悩みに悩み、
活終後も約2ヶ月間は悩みつづける暮らしが続いていた。

①は不純文学ナンチャラ、高嶺のなでしこ、ニアジョイ、その他ソロ活動…と全て行くのは貧乏暇なし地方民には無謀だろJK←
③はアイドルと比べて現場が少なくチケットの倍率も物凄い為、断念(しかしたまに聴いてはいる)
②は中でも有力候補で番組(サヨナラ毛利さん)を見たりYouTubeで楽曲を聴いたりするも今ひとつピンとくるものはなく、
6年前の「総選挙」での結婚します宣言をしたNMB48の某メンバーや4年前のあの騒動での48Gへのネガティブイメージは正直かなり大きかった事もあり、
残念ながらあの頃(2012年ごろ)のトキメキはもうそこにはなかった…(ヲタの方ごめんなさい)。

そんな中でラストアイドルを推す前に推していた某グループもいいかなと思っていたが、
7月に突然解散発表、
その直後に先述の推しメンBが所属するグループも解散発表し、
「自分はアイドルを推してはいけない人種なのか…」とつい病んでしまった事もあった。

「安定しているグループ、安定しているグループ…」と瞑想していくと、ふと頭によぎった「乃木坂46」
…え?この10年間ずっと、乃木坂だけは
「あんな味の無い、つまらないグループなんて…」とか嫌ってたんじゃないの?
そんな今更ないでしょwwwとその時は思った。

乃木坂46=つまらない

時は2012年、
「AKB48公式ライバルグループ」としてメジャーデビューを果たした乃木坂46だったが、
メンバーもみんな美人ながら「これ」と言った個性がないし、
当時職場の有線放送にてヘビロテで流れていた「ぐるぐるカーテン」「おいでシャンプー」「走れ!Bicycle」も全てキャッチーなものが無く、清楚なだけで面白みがない。
「メンバーの個性が際立つ」「曲で良くノれる」AKB48の魅力にドハマりしていた若かりし頃の当時の僕としては
「つまらないグループ」という印象が強かった。

しかしそんな中でもハマるチャンスは何度もあり、
アイドル雑誌「B.L.T」での特集を見たり、たまたま録画していた「さんまのまんま」にガルルのプロモーションでゲスト出演していた8人(生田/生駒/桜井/白石/高山/西野/橋本/松村)を見て
「この『高山』『生駒』って子、結構いいキャラしてるなw」
「『白石』『橋本』って子はかなりの美人さんやな…」

「んじゃあ『乃木坂ってどこ?』でも見てみようか」と思うようになった。

しかし、物は試しに数回見てみたところ「イマイチパンチがねぇな…AKBINGOの方が全然面白いじゃん」と見るのをやめてしまった。
当時毎週見ていた「AKB48SHOW!」でも「乃木坂46SHOW!」の週は絶対見なかったりと、それ以降も「乃木坂46=つまらない」という固定観念を抱えながらいた。

その上2015〜2016年頃に行われたセブンイレブンとのタイアップキャンペーンでも
当地ではグッズが半年後まで売れ残っていた店舗もあり、
「本当に乃木坂って売れているの…?」という疑問まで抱いてしまった。

「坂道なんてアウトオブ眼中」という勝手な思い込み

そしてその後の2018年10月以降、
ラストアイドルにドハマりしてしまい
このような考えを持っていた僕は「ラストアイドルは坂道系なんかにゃ負けない!!!!」をスローガンに重い腰を上げてTwitterアカウントの作成から始まり、
生写真も毎回買い、現場に通えるだけ通ったりと色々とヲタ活を頑張ってきた。
そんな中でコロナ禍が襲い現場が一時期殆ど無くなってしまい、
尚且つ運営のあまりの仕事の杜撰さに挫折しそうになり、ヲタ仲間の他界も相次ぐ中
「自分は坂道なんて絶対推さない、坂道なんて絶対推さない…
この子たちにはきっと、明るい未来が待っているんだから!」との思いでなんとか耐えてきた。
だが、現実はそう甘くなかった。

この辺の詳しい話は僕が以前書いたnoteの「検証:何故ラストアイドルは2022年5月
 31日を持って活動を終了したのか」を参考にされたい。

本題に戻るが、
いくらヲタ活を頑張ろうと気合いを入れたとしても活動終了してしまったのでは元も子もない。
今回このような経験をしてしまったからこそ僕は「運営がしっかりしていて、安心して『ヲタ活』が出来るグループ」を求めていた。
そこで、「乃木坂46=つまらない」というこれまで自分を縛り付けてきた固定観念を捨てて「歌とか全然知らないけど、
まずはYouTubeでも配信している『乃木坂工事中』でも見てみるか」と思ったのが運の尽きであった。

「…なにこれ!?本当に乃木坂の番組!?
いつの間にこんなに面白くなってたのwwwww」
これが率直な感想であった。
深夜番組だけに基本低予算での番組制作は見え隠れするものの、
MCのバナナマンとメンバー一同の上手い掛け合いやツッコミのテロップが絶妙でとても面白く、
ライブでの舞台裏公開や今時のお笑い芸人でもそうそうやらないタライ落としやカーアクションといったリアクション芸などといったバリエーションに富んだ素晴らしい番組づくりを行なっており、毎週見ていて絶対に飽きる事はない。
前述のラストアイドルの冠番組(ラスアイよろしく)の晩節はとても酷く、
「二択の食卓」という個人経営の飲食店のPRをして「グルメ食べられるか?食べられないか?」というとてもくだらない企画を毎週放送していたのだから、これは天と地の差である。
番組を見ただけでも「これからは乃木坂46を推そう」と即決断してしまったのは言うまでもない。

「えっ、研究生はいないの?」

とはいえこれまで「アンチ坂道」を標榜していた僕は全く知識ゼロ/知り合いも1〜2人という状態からの始まりであった…。
「有名メンバー以外は誰が誰だかわからん…」
そんな状況だった為まず最初に行ったのはメンバーの顔覚えだが、それは乃木中やスタ誕を見ていくうちに彼女達のキャラを最大限に活かした番組づくりのためか短期間ですぐに覚えた。
そうなると次は「推しメンの選定」である。

元々の僕の最も好みのタイプは「背が高くてスタイルが良く、綺麗系の女性」なのだが、
前々から知ってはいて「美人だなぁ…✨」と思っていた梅澤美波を選ぶのは、
もはや避けられない運命のようなものだった。

二推しを選ぶ時、
(こう言ったらナンだが)以前話題になっていた中西アルノってどんな子なのだろうか…
と思って検索したところ、
「めちゃくちゃ可愛らしい…このキリッとした目が最高やわ🫠」
…ともはや一目惚れであった。

推しを決めたら、次に待ち構えるは
「チケット争奪戦」だ。
これは昔から懸念されていた問題で、
これまで僕の坂道ヲタへの参戦を大きく妨げていたものであった。
「西野七瀬の最終握手会で10時間並び、
尚且つ一瞬で終わった」などといった噂は予々聞いており、
「全然当たらないしロクに楽しめないんじゃ推したくないよ…
それなら気軽に楽しみやすいラストアイドルが丁度良い」とずっと考えていたのである。

とはいえミーグリよりも現場派の僕はとにかく現場に行かないと話にならないと考えて応募を始めるも最初は応募の方法すらもよく分かっておらず、
全ツの宮城公演の一般が買えなくて地団駄踏んだり
樋口日奈の卒コンも当たらなかったり、
「アンダーライブ」ってなに?と苦戦を強いられた。
「自分は乃木坂現場なんて本当に行けるのだろうか…やっぱり『在宅ヲタ』になるのかな」と一抹の不安を感じてしまった。

当たった‼️

転機が訪れたのは「スタ誕Live横浜公演•初日」のチケットが当選した時である。
それまで櫻坂のチケットに数度応募してもハズレ続きで「乃木坂の現場なんて絶対に行けない」と勝手に思い込んでいた僕はもう天にも上がるような思いだった。
ただ同日、その直後に齋藤飛鳥が卒業発表したニュースが入り頭の中が大混乱してしまったのは言うまでもない。

そんなこんなで2022年12月5日、
初の乃木現場となるスタ誕Liveの為横浜のぴあアリーナまで車を走らせて赴いた。
当日は生憎の雨模様で横浜とは思えないほどの寒さであったが、
会場は5期生ファンを中心とした参加者で溢れかえり、寒さを吹き飛ばすような熱気に包まれていた。

まだ曲に関する知識もなく、
モバイチでの当選とはいえ2階席と良席には恵まれなかったが、
率直な感想としては「これがアイドルの歌唱力、パフォーマンスなのか…?」と良い意味で相当なカルチャーショックを受けた。
前半のメインMCのオズワルドとの掛け合いも良く、とてもリズミカルに進行していった。
なお現場ではTwitter上で繋がりのあるffさんに初めてお会いし、
アルノ推しの某方をご紹介頂いたのはとてもありがたかったです🙇‍♂️

なんで今まで拒否してたの…?

だがしかし、喜びと同時にこれまでの後悔したりもした。
「これならもっと前々から推してた方が良かった!!!!」
勿論ラストアイドルも「運営が酷すぎる…」と常々批判してきたものの、
団体行動や最高難易度ダンスなど他のアイドルにはないパフォーマンス性の高さもあり十二分に楽しませてもらった。
だが、乃木坂46は「アイドルの本質」としてその更に上を行っているのである。
正直、ここまでレベルが高いとは思わなかった。

次の現場は「11thバスラ初日公演」であった。
会社の定休日に合わせて行こうと初日のみ応募したところ、なんとこちらも運よくモバイチで当選することが出来た!!
当日、会場の横浜アリーナまではいつものように車で向かった。
この前のスタ誕ライブも出演者数はかなり多かったもののフレッシュな5期生のみの出演だった為、さらに上回る物凄い人数が集まると前々から予想はしていたが
会場に着いたところ、周辺はもう乃木ヲタでビッシリと埋め尽くされていた。
これではもう知り合いのヲタさんに会う事すら困難なぐらい…
なんとか会場で呼びかけたり、ライブ終了後にやっと見つけたりと一苦労であった。
(余談ながら某H氏には僕が行くほぼ全ての現場で会っていたが、飛鳥卒コンと全ツ宮城公演では人の多さから会う事が出来なかった…残念)

…おっと、ついつい脱線してしまった。

さて本題のライブに関してだ。
「…改めて実感した、
ここまでのレベルならもはや『アーティスト』だよね」
世間一般的には「乃木坂46=多人数の『女性アイドル』(他坂含めて)」というイメージが強く、
人によっては48グループで築き上げてしまったネガティブなイメージ(水着などの露出過多、握手や人気投票でCDを売る、ファンとの私的繋がり等)を持ってしまい、
「生理的に嫌だ」「気持ち悪いヲタクの集まり」などという悪い印象を持つ一般の方も少なくはないだろう。
しかし、そういう方々にこそ一度「乃木坂46のパフォーマンス」を見て頂きたい。
「アイドル」を超えたあまりのパフォーマンス力の素晴らしさに、そんな誤解などすぐに解けてしまうであろう。
何しろ「握手会」も「総選挙」も行っておらず、今となってはオンライントーク会(ミーグリ)がメインとなっているのだから(余談)。

安心してください

⚠️ここからは少し引用が入ります。
個人的な話になるものの、
「乃木坂辺りのSHOWROOM課金バトルってえげつないんだろうなぁ…」と勝手に想像していた。
だが実際には(個人的な)投げ銭をして壇上狙いを競う熱心なファン達はいるけれども、
他の某グループのように「運営が仕掛けた罠でファン同士が推しメンへの投げ銭のポイントで争う」ような事は全く無い。

更に言えばシングル選抜に入ることが出来ずアンダーになったとしたとしても「アンダーライブ」という専用ライブがあり、
そこでは例えば「お嬢様のような大人しいあの子が声をガラガラにして煽り倒し、
思いっ切りノリノリではっちゃける!」などといった普段では見れないような全く違う姿を魅せてファン達を愉しませる工夫がされている。
もちろんながらチケットは争奪戦になる。

売れないワケがない

他のアイドルが坂道とは違う路線でアプローチしたとしても、
もし狙いが中途半端になってしまえば運営がおざなりになり解散してしまうという場合もある。
いくらアイドルグループを熱心に応援してはいても、世間的に「売れ」なければ推し続ける事は出来ない。
私もそれは今回のラストアイドル解散劇で改めて認識することが出来た。

他坂道も含めての話だが、
アイドルグループ的には大打撃となるコロナ禍を努力や工夫で乗り越えメンバーがNHK大河ドラマ/朝の連続テレビ小説に出演/レギュラーとなるなど今日でも目まぐるしい活躍を続けている乃木坂46。

最近では公式ライバルとして「僕が見たかった青空」が結成され、
メンバーのビジュアルや曲の雰囲気などところどころに「結成当初の乃木坂46」を感じさせられるものとなっている。
個人的にはAKB48が全盛期だった頃乃木坂46が結成された時に「いやいや…インパクトも薄いし、売れんでしょ」と思ってしまった前科がある。
それもあり結成直後のグループなので「今後に期待」し、
他のヲタさんとは比べ物にならないぐらいの弱小ヲタではあるもののこれからも乃木坂46を推せるところまで推していきたいと考えています。

最後までこの長々とした自分語りにお付き合い頂き、誠にありがとうございました。

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