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淫魔屋敷・拾九話

〜吉原遊廓前〜

「華恵!早く、出て!」麻子

燃え盛る建物から華恵は何かを抱え出てきた

「麻子、待っててくれたんだ…」華恵

「華恵…アンタ、それ…」麻子

火の海から戻った華恵の腕には、幼い子供が抱えられていた。
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〜竹林〜

竹林の中、麗子に縛られた竹中平蔵は刀を向けられ、蛇に睨まれた蛙のようだった。

「ずいぶんとウチの妹分を可愛がってくれたみたいだね…」麗子

「そ…それは…」竹中

「まぁ、華恵も男を見る目がなかったって事だよね。アタシも仕方がないとは思っているよ、子供じゃないんだしね…」麗子

「ふっ…」竹中

「でもさ、アンタは少し強欲過ぎやしないかい?あれもこれもと何でも欲しがって」麗子

「俺は…商売しているだけだ!」竹中

「そうかい?はたから見てると誰彼構わず扱き使って、用が無くなりゃ使い捨てみたいにさ。何人手にかけてきたことやら…」麗子

「お前には関係ないだろ!」竹中

「そうね…関係ないね。ただ、ウチのとは大違いだと思ってさ。ウチのは雇用はシッカリしてるよ〜ちゃんと仲間として扱うからね。アンタは人を物として扱うだろ、奴隷みたいに…」麗子

「ウチのだと?アイツのことか!それに派遣の何が悪いんだ!今の社会経済はそうやって成り立ってるんだよ」竹中

「悲しいね…一人一人を大切にしない世の中ってのは。希薄な主従関係で、愛を与えて貰えない奴隷は虚しいだけだよ」麗子

「なにが言いたいんだ!」竹中

「本来の主従関係ってのはさ、乞うて与えるものだろ。普通の行為じゃスグに忘れちまうから、身体に刻まれるような愛の痛みを欲する。それを愛する者が与える。それによって奴隷は救われるのさ」麗子

「奴隷?…馬鹿は死んで当然なんだよ」竹中

「そう?…アタシね、そんなアンタを救ってあげようと思ってるのさ」麗子

「救うだと?」竹中

「そう、欲が多過ぎて可哀想なアンタを助けてあげるよ」麗子

そう言って、麗子は肩に巻いていたサラシを竹中の口に押込んだ。

「ふぐぅ〜!…うぅ〜…」竹中

「少し黙ってておくれよ…痛いかも知れないからね」麗子

麗子は竹中の着物を捲り、フンドシを緩め男性器を露わにした。

「アンタ、宦官って知ってるかい?」麗子

「ん、……?」竹中

「その昔、中国の宮中では王に仕えるために自らの男性器を切除し、私利私欲を捨て生涯を捧げた宦官っていう男達がいたんだよ。」麗子

「うぅ……」竹中

「男ってのはさ、玉から活力を生み出すだろ?でもさ、時として余計な欲も生み出しちまう。それが、誰かを悲しませたり、困らせたり、命を奪ったりね…アンタ、身に覚えがあるだろ?」麗子

「……」竹中

「これ以上、アンタが誰かを不幸にしないためにもさ…助けてあげるよ」麗子

麗子は刃を竹中の股間に押し当てた。

「おいで…宦官の世界に…」麗子

柔らかく薄汚い肉を切断していく刃に赤い液体が血塗られていく。

「う゛ぐぅー!あ゛ぁ゙ァァァー!……」竹中

「痛いかい?苦しいかい?たっぷりと味わうんだよ…この苦痛を」麗子

麗子は口からサラシを外し、刃を拭いた。
後ろ手の帯も外してやり、そのサラシを竹中に渡す。

「お前……なんて…こと…」竹中

「アタシの愛の形…忘れないようにね」麗子

「あぁ……あ……ゆるさな…い」竹中

「これ以上、この国をダメにしないようにしないとね…一緒に優しい日本を作ろうよ、竹中さん」麗子

麗子はそう言い残し、竹中を置き去りにして竹林を出た。
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〜仁の医療小屋〜

監禁されていた蔵から運び出された数人の遊女達は、部屋に布団をひかれ横たわっていた

「この方々は、おそらく流行りのコロリと、性感染症による病によるものでしょう。こちらで安静にしていただき栄養をとれば回復は見込めると思います。」仁

「ありがと〜!仁さ〜ん♡」純

「…いえ、医師として患者を救うのは当然の事ですので…」仁

「また、屋敷にきてね〜今度はもっと濃厚接触サービスしちゃうから〜♡」純

「また?屋敷…?サービスって…」咲

ジロリと仁を睨む助手の咲(綾瀬はるか)。

「いっ…いや〜!こちらの音子さんから大金もお預かりしましたので…」仁

「麗子さんから託されましたので、元は彼女達の働いた給分みたいですから…」音子

「どうぞ宜しくお願いしますね。火事もこちらまでは燃え広がらないと思うし、みんな仁さんを頼りにしてますから!」加代

「これは、責任重大ですな〜笑」仁

「せんしぇい!スグに薬の調合に取り掛かりますよ!」咲

「は、はい!」仁

「では、宜しくお願いします」加代

「待ったね〜♡」純

「…また〜♡」仁

「せんしぇい!」咲

死の間近にいた遊女達の再起は、仁と咲の手に託された。
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〜阿闍梨邸〜

「あっ…ん…早く…下さいませ…」お初

「ほら、これを吸え」阿闍梨

「あ〜いい香り…」お初

「いやらしい気分になるだろう……ほら、穴を奥まで見えるように広げろ!」阿闍梨

「は…恥ずかしい…」お初

「丸見えだぞ…このスケベ女が」阿闍梨

「ここに…貴方様の…お摩羅を…」お初

「俺の摩羅が欲しいのか?この淫乱が!それ、くれてやるわ」阿闍梨

梅を裏切ったお初と
寝盗った阿闍梨

「あ〜〜〜……悦にございます…」お初

「ちゃんと食わえ込めよ、俺のありがたい肉棒を…」阿闍梨

「はい……中に…お情けを…貴方様の…お情けを…」お初

「肉壷の中で味わえ…たっぷりと注いでやるからな」阿闍梨

「嬉しゅうございます……あん…はぁ…」お初

「いくぞ…くっ…あっー!」阿闍梨

「……あ…ありがたき幸せに…」お初

阿闍梨に穴を好きなように使わせるお初。
そして、阿闍梨は賢者タイムへ…

「おい、外が騒がしいな…」阿闍梨

「はい…聞いた話では吉原の方で火災がおきたそうで…」お初

「なに?!………そうか…」阿闍梨

「阿闍梨様には関係のない事にございますね。阿闍梨様は、私だけですもの…」お初

「ふっ…淫欲女が…(しばらくは遊びにいけんか…)」阿闍梨

その時、阿闍梨邸の門を叩く男達の姿が…
 
「ごめん!町奉行の者だ、失礼するぞ」町奉行

「なっ、なに?!」阿闍梨

断りもなく邸内に入ってくる町奉行達。

「動くな!阿闍梨、お前を女犯と麻薬常習の罪で引っ捕らえる。神妙にせい!」町奉行

「くっ……こんな女ごときで…」阿闍梨

「阿闍梨様………」お初

続く…





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