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身体拘束

考えてみてほしいのですが、もしあなたが誰かに脅されて、これをしないとこうするぞ!とやくざにでも言われて、こうするぞという、そのこうするが身内に対しての暴力だったら。

子供さんのいる人であれば子供さんに対しての暴力、親御さんのいる人なら親御さんへの暴力など身内に危害を加えるという事であれば、どんな人でも言う事を聞くだろうと思います。

そんな気持ちでいるわけです。

母の手術以降、眠っている時間以外は痛い痛い痛い、助けてとまるで地獄の釜で焼かれているかのごとく、ずっと苦しんでいるわけです。

もちろんこれは術後せん妄の一つの症状であることはわかっています。僕も脳外科にいた時でもそんな患者さんいました。

朝に電話がかかってきて、身体拘束をしないとお母さんが暴れるので、手足を縛り身体拘束を始めますので、ご家族の同意をいただきたいのですがいいですか?

状況を少しお話してください。

術後のせん妄と、ともに体の点滴や、バルーンなど必要な管を抜こうとしてしまいます。

どうしても身体の拘束をしないとやってしまいます。

同意をお願いします。

薬で眠らせる事はできますか?

夜間に薬をつかっています。

日中は、できるだけ起きていてもらわないと、認知も進みますよ。24時間のメリハリもなくなりますし、

せん妄症状はよくなっていきません。

ですので、日中は身体拘束をと考えています。

選択肢がそれしかないのであれば、致し方ありません。お願いします。

どんな人もこの選択しかなければこの承諾するとは思います。

僕もですが身を切られる思いです。

術後に2~3分の面会をしましたので、どういう状況かはなんとなく察しはつきます。

認知症がこんな風に災いするとは思いもしませんでした。

母もまた長く病院に勤務しており、薬局で働いていろいろな患者さんをみてきたはずです。

根室市立病院から始まり、帯広厚生病院、札幌斗南病院

薬局で働く以外も病院内でいろいろな手伝いもしたと言っていました。

父が医療法人の運営をしていた時も、そこで働く医師は当初は斗南病院の出身者でしたので、母の人脈なのでしょう。

少なくても4名は斗南の出身の医師でありましたので、母が斗南病院の医師たちと上手な交流をしていたのがうかがえます。

数日後には拘束が解かれることを信じて・・・今はいるしかありません。


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