平熱日記_2024年5月_GW編

4月26日
カフカ「審判」読了。
これは生前未完で未発表だった。”大聖堂”という章が、唯一「人目にさらせるもの」と考えていたらしい。が、これが一番意味不明で自己満足的に思えるのだが。あるいは自身の読解力不足(衰退)か。

午後半休を取って、新宿DUでDr.John”Going back to New Orleans”CDとデビッドリンドレー”EL RAYO Live ”どちらも1000円しない。全体的にアナログ価格は、ここ数年で数倍になっているので、これはこれでありがたい。
酒を飲みながら聴くうちに、なぜかジョナサン・リッチマンの1stに行き(再発物が高い)、まさになぜかエアロスミス”Walk this way”を流しながら弾いた形跡が。

早めに帰宅して「放火のはなし」と「平熱日記_2024年4月」をnoteにアップ。
明日は1年ぶりの帰省である。

某月某日
約1年ぶりの帰省。明日は44年ぶりの高校の同窓会参加。
めぼしいところを捜索するが、卒業生名簿が見つからず、明日はぶっつけ本番で臨むことに。

4月28日
早めに出発して、鳥取城跡をぶらぶらする。結構観光客風の人々が目に付く。久松公園界隈は、やはり城跡らしい風情がある。ここで、小学校のころ家族で花見をしたな、などとの思い出もよみがえる。
その後同窓会出席。会場はホテルニューオータニ。
3年5組は男子が2人のみ残り10人ほどは女子だった。ロビーでいきなり2年の同級生田中と藤森に後ろからいきなり飛びついてこられたのは驚くと同時にうれしかった。参加してよかった。
N尾千明、N谷早苗、U田佐知子、M田紀子、T中光子等々と歓談をする。会いたかったK本、F原英機らは不参加。
参加者は約450人中108人。死去は18人とか。I尻、F原剛直、T田、B場崎仁など、親しい人もいるのだ。
次は10年後か?さすがに62~63歳はそう老け込んでいない印象だったが、70代はかなりやばそうである。外見は仕方ないが、足腰の老化は防ぎたい。しかしなんという目標!)
同窓会の後、英樹ちゃんとブー公、ののこで美早男宅で2次会(一応この日記では個人情報に配慮したが、愛称で呼べるのは楽だな)。離れがカラオケルームという、なんともすごいお宅を中古で買っていた。カラオケをBGMにしてひたすら飲む。やがて入眠し、早朝目覚めると誰もいない。地理感はないが徒歩で鳥取駅へ向かう。1時間半程かかり到着。ヘロヘロでタクシーに乗り込み帰宅。ビールを飲んでひと眠りして、丹比発10時半の列車で若桜へ食料品の買い出し。若桜鉄道のもろもろのサービス結構なものだった。企業努力をしている。

途中姪の有紗が婚約者同伴で来訪。なんと21歳、有紗より8歳年下の好青年であった。結婚式など旧来の慣習にこだわらない姿勢、良いではないか。

某月某日
朝から霧が深く、鳥取空港到着予定の便が到着できないかもとか言われて困るが、結局無事着陸。その便で羽田へ。30分ほどの遅れ。
池袋のます屋で焼き鳥などの昼食をビール、ホッピー、日本酒を飲みながらとり帰宅。
羽生さんへのお土産は、鳥取の銘酒日置桜。喜んでくれたみたいでうれしい。

某月某日
大型連休の中日、雨の一日である。少し肌寒い。
池内紀「となりのカフカ」読み続ける。孤高の存在ではない市井の人としてのカフカ。父親との関係に苦労するカフカ、妹思いのカフカ、文学の虫カフカ、メカ好きのカフカなどなど。

AmazonにてG.G.マルケス「愛その他の悪霊について」B.リョサ「緑の家」購入。リョサ、長編である。読めるかな。

某月某日
羽生さん、土産のお返しに天ぷらだの中型の鯛二尾だのすごいお返し。

朝の散歩は連日2時間、距離にして8~10キロほど。最近はジョギングよりもっぱらウオーキングである。特に最近のお気に入りコースは柳瀬川~空堀川の遊歩道から全生園を通過して帰路につくコース。景色もよし、空気もよし。ただしこれもやりすぎると関節を痛めるので注意が必要、と言いながらやりすぎてる。性分である。

好天で気温も20度近くに上がったので、昼頃石神井公園へ出かける。いつもの豊島屋でおでんとビール。すると、おでんの味が変わっていたのだ。だしが薄いのだ。前は薄味ながらもしっかりだしが効いていたのだが、変わった。調理する人は変わっていないようだったが。そのあと日本酒を3本ほど飲む。春を満喫し、途中家系ラーメンの店でラーメンとご飯2杯。食いすぎである。おかげで晩飯がすすまず。

今日は忌野清志郎の命日だった、15年ほどになるはず。葬儀は嫁と参列したのだが、関係者の告別式も長引き、青山葬儀場入場に4~5時間くらいかかったのだった。

昼酒がすすみ、早めに寝るので1時ごろに目が覚め寝付かれず。苦しい。筒井の「幾たびもDiARY」を読み返す。しかし読書家であるよな、と感心する。あと創作は数本を同時進行している。1988年ごろなので50歳手前といったところか。

某月某日
好天。朝一番、まずは小金井街道を久々に歩く。いい感じである。
昼前には25度以上になったはず。柳瀬川べりの金山緑地公園でビールを楽しみスーパーでワイン、総菜などを買って帰宅。さて楽しむかというところで財布のないことに気づく。あのスーパーMARUETSUで忘れたのに間違いないが、電話しても届け出はなしとのこと。自転車で赴くが届け出ナシは変わらず。
今まで2回財布を紛失しているのだがいずれも見つかっていない。それは仕方ないのだと諦められるが、今回は現金約5万円とSUICAの通勤定期代約3か月分、合計10万円ほどの紛失でもあるのだ。ショックである。今までの紛失では現金はほとんどなし、だったのだ。
カード会社と銀行2社に利用停止・再発行の依頼を行い、もう疲れる。
持ち逃げしたネコババさんには、季節外れのお年玉よかったですね、せいぜい幸せに使ってください、ご家族で温泉でもいかれてはどうですか10年ぶりにと嫌味を言うのが精いっぱい。
嫁は店員がパクったのかもよと、実にブラックなコメント。いい性格である。
しかしまあ、連休中につき銀行からお金を1円も下ろせない状況なので、嫁と息子が1万円ずつ貸してくれたのはうれしかった。
悔しく、やや自信喪失の感あり。特殊詐欺の犠牲者はこんな気分なのかとふと思う。

しかし帰省した折、所有の古典的な小説などを持ち帰ろうと思っていたのだが、ないのだ。ゴーゴリ「どん底・私の学校」とか、ドスエフスキー「罪と罰」とか、処分されてしまったようだ。サローヤン「パパユーアークレイジー」はあったがボロボロであった。
サブカル的な本は割と残っていた、と。つかこうへいなどなど。多分卒業者名簿も処分されたのだ。これはしょうがないな。

某月某日
快晴である、28度まで気温が上がるとの予報。
財布紛失のショックからほとんど立ち直る。クレジットカード引き落としのサービスを洗い出すと、少し心の平静がよみがえった気がする。

散歩途中にトレファクでBallyというブランドの二つ折り財布を2980円で購入。まあまあの買い物。早々に帰宅し、昼餐、昼寝。

The Roostersのガールフレンドをグレッチカントリージェントルマンで弾く。ソロを完璧に弾くのはいまだに難しい。

某月某日
今朝も朝の散歩約2時間、距離にすると約10キロほど。黒目川沿いから小金井街道へ進み、所沢街道からイオンモールへ向かうあたりからやや変調を感じる。熱中症の気配。今日は日中に28度まで気温が上がるという予報だったのだが、10時前というのに急速に気温が上昇しているようなのだ。なんとか氷川神社にたどり着き、お参りをして、近くの給水所で水を飲むが生ぬるくて。
そのまま落合川で水遊びをする親子を見ながら、かなりふらつく。なんとか帰宅し、冷たいお茶を飲み、入浴後休む。食欲はなく、動悸がする。少々やばい。もう若くはないなと思う。
過去3度ほどひどい熱中症になっているので、体質的にそうなりやすいのは分かっているのだ。気を付けよう。
12時過ぎにコンビニで食料を買い込み、少し食べる。ビール、ワイン、日本酒はノルマとして摂取する。
14時から巨人戦を見る。さすがに今日は勝つだろうという展開で、結局勝ちました。

ブー公君にメールで同窓会の情報提供のお礼。

某月某日
前にも書いたが不眠症気味、というか連休中は昼夜酒を飲むので、就寝が21時ごろになり基本5時間睡眠の私は2時ごろに目が覚めてしまうのだ。再入眠できないのは実につらい。筒井「日日不穏」などを読み返す。最初の2時間くらいは眠気が訪れるのだが入眠には至らず。やがて眠気も来なくなる。どうしたらいいのだろう。

帰京してからベルトが見つからない。確かに締めていたはずなのだ。洗面所、自室などめぼしいところはあらかた探したのだが、見当たらない。最近財布といい、物がなくなる。気をつけねば。そうしてベルトを求めて古着屋を2件訪れたのだが、ろくなものなし。ヨーカ堂のGAPを訪問すると退去していて、おっさん向けの衣料店が代わりに入っていて触手動かず。ベルトくらい買わせろと言いたい。

昨夜何気にちくま文庫太宰全集第10巻をパラパラやってみた。面白いなあ。この巻をたまにひもとくのは「如是我聞」が収められているから。罵倒文学の金字塔であろう。
録画しておいたNHK-BS[渥美清に会いたい」(だったか)を見る。全編山田洋次と黒柳徹子の対談で番組は進められる。体の不自由な少年に送ったカセットテープのメッセージが再生されたが、自分の少年時代を振り返り、相手の痛みに共鳴しながら、つらいのは君だけではないよというのは、なんという奥深いやさしさだろう。

GWも今日で終わり。明日から出社である。しかし午後休を取って、銀行で現金を引き出す手続きをしなければならない。いきなり間抜けな幕開けになる。



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