~読書感想 購買部門の業務力向上③~
前回の続き。これで最後です。
7.サプライヤへの訪問効果を上げる
はい。この章を読むまでは、サプライヤへの訪問=出張=楽しい、飲める!という低レベルな思考を持っていたことに反省しました。
前提として、下記点は抑えておく必要がありとの事です。
・年間の訪問計画を立てる
・訪問する時期は決算前であれば次年度の計画を知れる
・自社からの発注後のプロセスを知る
・サプライヤの調達部門を知る
・品質マネジメントを知る
7-1.打ち合わせの場において
・会いたい人を考えておく。
普段営業の方しか会っていないのであれば、社内の調達、品質、生産、設
計・・・などといったキーパーソンにあいさつの場の申し入れを行ってお
く。
・プレゼンテーションの準備
短時間でいいので、貢献のお礼、購入品の使用目的と評価、サプライヤへ
の要望などをプレゼンする。
└これは恥ずかしい話、完全に盲点でした。確かに印象も変わるので、
早速実演したいと感じております。
7-2.工場見学にて
・できれば製造工程順に見せてもらう。
・製造の過程でチェックリストなどの存在を確認する。
・必ず指摘する
└礼儀だそうです。考えたこともありませんでした。
・自分で確認すべきところを先にリスト化しておく
7-3.監査にて
・まずはサプライヤに自己評価させ、自社評価とのギャップを確かめる。
└サプライヤの監査の立ち合いの経験は無いのでいまいちピンと来ません
でした。
少なくとも今の取引先に言っても『自社で完結しますので~』って
断られそうです。
7-4.立ち合い検査について
・検査基準を明確にする(当たり前だが…)
・工場内の服装、ルールの確認(意外と忘れがち)
7-5.コストダウンの打ち合わせ
└購買部門が社内から期待される仕事第一位。
ただ、バイヤーもサプライヤーも両社消極的になりがちで、あまり進ま
ないのが現状。両社ともに計画と社内調整が半端ない業務になりますの
で・・・。
・コストダウンの起点を双方理解する場を設ける
コストダウンしなければ商品がそもそも売れない、等
・両社メリットが出るような「本当のコストダウン」を目指す
・サプライヤがネタがないと言うのはやる気のない証拠。粘り強く説得
し、機転を探す。
7-6.トラブル処理は利己的にサプライヤを守る
・情報が錯綜するので、購買部門で一括管理、発信するという号令を出す
・サプライヤからの情報が乏しければ躊躇なく訪問する
・サプライヤを守るのは自社メリット追及であり利己的な目的
・納期トラブルなどは真の原因を確かめる(自社の原因かも)
7-7.サプライヤの幹部に対して
・短時間で、お礼を申し上げながらポイントを絞って要望を出し、
ぜひ自社にお越しくださいと誘う
└社交辞令だけで終わらせないようにするのがポイントとの事…
8-8.出張のついでに事務所などを訪問
└考えた事もなかったと反省…次回、半日出張の際は近場のサプライヤを
訪問できないか必ず検討するようにします。
8.非日常業務の対応力
起こってほしくない購買的なトラブル。
経験はありますが、対応方法を読んでみて改めて整理できました。
・サプライヤの取引停止(倒産など)の前には既存別サプライヤなどに、
代替供給を先に確認する。
・顧客に謝罪するときは自社の認識を時系列に沿って整理、
常に毅然とした態度で接する。
・サプライヤーに謝罪しなければならない場合は真摯に対応する。
・要求をなんでも受けていれてくれる優しいサプライヤを優先しない
└甘えてしまい、交渉を放棄しがちになるとのこと。
常に自社の利益、優位性、サービスを公平に見て、交渉し続ける姿勢を
取ることが必要。
●強気なサプライヤに対して
・よくない傾向は、関与頻度を下げてしまうこと。
基本的な評価軸で接する。
└先方が面倒な条件付けをしてくる場合は、逆にそれさえクリアに
なれば条件を飲まざる負えないという証拠。
・二社購買が叶えば強気なサプライヤに対しても交渉可能
実情はシェア1強のサプライヤに対して難しいが、
『どんな企業でもサプライヤの探索能力は制限されており、
日本中、世界中を探せば必ず代替品を供給するサプライヤは
存在する。』
↑強い言葉に惹かれました。
9.その他
・見積依頼時の情報が乏しければ提示される金額は安全側を見て高くなる
・交渉は準備が命。
過去の交渉結果、経緯から、目標と妥協点、金額以外の条件の確認、
意思決定者の確認、合意後のスケジュールなど
ようやくまとめ終わりました。
戸建てのことを書いていきたいのですが…しばらくは勉強が続きそうです。
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