しいたけ賞(仮)その28 ミスターカメレオン 作者 七名菜々様

本編URL

https://kakuyomu.jp/works/16818023212799331554

前書き

この記事は作品のネタバレを含みますのでご注意。
こちらの記事はあくまでも筆者の個人的感想です。
例えそのような内容であろうと、作品の価値を定めるようなものではないことは予めご了承ください。

あらすじ

天才俳優、神谷令は、今日も世間を魅了する。生真面目な元警察官、志水聡は、今日も奔放な新人に手を焼く。件の新人、宮本弥子。今日は神谷令の映画観るので残業できません。
法外な手段で悪を裁く秘密組織『総合調整局』に勤める志水は、とある任務で親友の神谷との再会を果たした。志水は神谷を仲間に加え、宮本と共に様々な任務に挑む。
神谷の天才的な演技力は、悪をも翻弄する——!?

ストーリーとかについて

法外な手段で悪を裁く組織に所属する人々が活躍する群像劇……!!

……恐らくは。

下読み時点の段階だと、キャラクターが登場し何やらそんな感じなことをして、あらすじにある天才俳優が組織に所属するところまでとなっている。

ストーリーは一風変わった展開の仕方をしており、特に主人公(?)である天才俳優を際立たせるためなのか、物語の最初が彼の映画であったり舞台から始まる。
その辺りはキャラクターを生かすための演出なのだろうか、面白い試みといっていいだろう。

作品としては恐らくは犯罪者と戦っていくような形なのだろうか。
キャラクター同士の会話を通して、彼等の情報や目的が少しずつ開示されていくような形。

雰囲気としてはライトノベル的な感じではなく、文芸作品に近い。

物語としては若干スロースタート気味なようにも見える。

独特な空気感が上手く作風に現れており、個性が強い。
ハマる人はとことんハマれる作品なのではないだろうか。

キャラクターとかについて

個性は上手く書けているように思える。

最終評価(極めて個人的な感想)

文章

描写、会話共にかなり濃密。
なのだが、正直少しくどくて読みにくさもある。

キャラクター

台詞や行動から個性が上手く出ている。
この辺りに関してはもう少し物語が動いてみるまでわからないというのが正直なところ。

構成

映画や舞台のシーンが挟まる関係もあって、どうにもごちゃついている。
下読み時点では何をする話なのかが漠然としか伝わってこない。
犯罪と戦うというのはわかるのだが……。

設定

主人公(?)が天才俳優で、それを利用して犯罪と戦うような流れは面白そうで、今後に期待。

総評

キャラクターの個性が光る群像劇。

群像劇ということもあってか、キャラクターの数が多く下読みの時点では一人当たりの描写が少なくなってしまったのは少しばかり残念なところ。

とはいえ作品の演出としては面白いと思える部分も多く、これから彼等が物語を動かしていくのならば今後の展開は大いに期待できるものとなっている。

これからどのようにして物語が進み、キャラクター達の魅力が発揮されていくのかが楽しみな作品。

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