元オリンパスカメラ開発者によるcp+参加報告
毎年2月にパシフィコ横浜で開催される写真好きのためのビッグイベント、cp+に数年振りに行ってきた。行ったのは初日の本日、2月22日(木)の午後から。午前中はプレス向けの時間。
コロナになって確か2020、2021と中止で、2022はリモート開催、2023になってようやくリアル開催されたが感染対策が面倒臭そうで行かなかったので、2019年以来かな?
本日の目的は、
1.オリンパスから分かれたOMデジタルソリューションズのブースで、
①知り合いを見付けること
②内部事情を聞くこと
2.知人女性から、「今度カメラを買うので相談に乗って欲しい」と言われたので、他社(フジ、キャノン、ニコン、ソニー、パナソニック)のラインナップと特徴の聞き込み調査をすること
3.ハービー山口さんのトークショーを聞くこと
がメインで、余裕があれば写真展を見て、カメラバッグなど写真用品を見ること。
【結果】
1.OMデジタルソリューションズ
オリンパス時代の知り合い5人に会えた。
一番気になっていたことを尋ねた。
「独立して財務的に厳しいんじゃないの?」と。
それに対する答えが意外だった。
「逆なんですよ!」と。
独立して財政が健全化されたそうだ!
なぜなら、オリンパスに、管理部門費用として(?)結構ピンハネされていたから。
それ以外にも、
・経営判断が早くなった。
・数を売らなくて良くなった。
とのことで、未来は明るいそうだ!
良かった!これで手持ちのシステムを当分(死ぬまで?)使い続けられそうだ!😊
でも、会社が小さくなり、社会的信用がなくなってローンを組みにくくなったそうだが。
もう1つ気になっていた質問をした。
noteの記事で、新製品のOM-1 MarkⅡのAF性能が他社に劣るとあったのだ。
それについて尋ねたところ、
・AF性能は評価が難しい。
・被写体によって結果が異なる。
・他社との比較試験はもちろんやっている。
・使う人によって評価は異なるだろう。
とのことだった。
これを聞いて一安心した。OMシリーズのAF性能が明らかに他社と比べて劣っているわけではないと分かったので。
人物の認識精度は格段に上がり、顔だけでなく人間を認識するので、後ろ向きでも認識し、複数の人がいる場合はどの人に合わせるか指定したら、ずっとその人を追ってくれるそうだ。👍
人物しか撮らない私にとっては待ちに待った性能アップだ!
OMデジタルソリューションズのブースで残念だったのは、マスクをした説明員が多かったこと。
ノーマスクの説明員もいたので、判断は個人に任されていたようだが、マスクをして説明をしたのでは言葉を聞き取りにくいことに考えが及んでいないようだ。
他の知り合い2人(現役のオリンパス社員及びOMデジタルソリューションズ社員)もマスクをしていて、大企業の社員はやはり眠っている人が多いことを再確認した。
ペンタ部の「OLYMPUS」ロゴがついに「OM SYSTEM」に変わっていた!
分社後、最初に出したOM-1はまだOLYMPUSだったのだが、OLYMPUSとの契約で、「OLYMPUS」ロゴを使える期限が切れたので、従来機も含めて全てのカメラから「OLYMPUS」のロゴが消えていた!
大学生時代から慣れ親しんでいた「OLYMPUS」ロゴか消えたのは結構寂しかった。🥲
聞き込み調査はしなかったが、OMシステムのサイトへのリンクを貼っておく。
現在のラインナップは、
OM-1 MarkⅡ
OM-5(旧OM-D E-M5 MarkⅢの置き換え?)
OM-D E-M10 MarkⅣ
PEN E-P7
2.他社カメラ聞きこみ調査
若い女性向けなので、高くて重いフルサイズについては調査しなかった。
■富士フィルム
GFXシリーズ(645)とAPS-Cの2ライン。
X-S20は外装プラスティックでレンズセット20万円。
X-T5は30万円。ダイアル式。
特徴は何と言ってもフィルム時代のカメラのようなダイヤル操作ができること!
絞りリングの付いているレンズがある(全てではないようだ)のも富士フィルムの特徴だ。
X-H2 35万位。H2は4000万画像の画像優先、H2Sは2000万画像のシャッター速度優先。
フジの特徴はフィルムシミュレーション。
かつてのフィルムごとの色の特徴を再現したモードがある。
趣味性の高さが売りだ。
■ニコン
◎Zfc aps-c 2000万画像 レンズセット15万円
手ぶれ補正あり。
特徴は富士フイルムのX-T5同様にフィルム時代のカメラのようなダイヤル操作ができること!デザインも当時のニコンのデザインほぼそのまま!
レンズからは絞りリングがなくなってしまったが、シャッター速度、露出補正、感度は単独ダイアルで操作できる。絞りは小さな液晶でカメラ上面に表示される。
Z50 14万円。手ぶれ補正なさそう!
Z30 ファインダーなし 12万円
ニコンの特長は色再現性。
防水はない。
■ソニー
AF性能が高い。
高速で動く被写体に強い。
人の顔の認識能力が強い。後ろ向きでも認識。
色が映画調、おしゃれな印象。
レンズの選択肢が一番多い
α7c フルサイズで10万円台
ZV-E10 Vログカム。ファインダーなし、ボディ8万円。
マイクの性能が高い。録画の操作性がいい。
手ぶれ補正はない。(痛い!)
α6400 ファインダーあり、手ぶれ補正なし。ボディー11万円。
■キャノン
◎R50 APS-C 小型軽量 レンズセット15万円以内。ただしちゃちい。
R100 最小最軽量。性能は落ちる。
R10 被写体検出性能が高い。 17万くらい。
R7 これらより性能アップ。 ボディ20万円。
キャノンのデザインはいずれもEOS伝統のグニャっとしたデザインなので、好き嫌いがありそう。
キャノンはレンズに手ぶれ補正が入っている。
■パナソニック
G100D Vログ ファインダー付き ボディ内手ぶれ補正なし。
グリップ付き。
レンズセットで10万円くらい。
G99 パナ
G100D VログとともにAFは弱い。
G9 静止画メイン キットで21万円位 AFはOK。
GH6 動画メイン。重い。21万円。
■まとめ
見た中で選ぶとしたらニコンのZfかな?
ただし生活防水はない。
生活防水があるのはOMだけかな?
だとしたら凄いアドバンテージだ!
ちゃちくてもいいならキャノンもあり。
安くて小さいので。デザインが嫌いでなければ。
生活防水のアドバンテージは結構大きいので、オリンパスはかなりの有力候補だ。
E-M10 MarkⅢやE-M5 MarkⅢ辺りから始めるのはありだ。
3.ハービー山口さんトークショー
20歳の時に13歳の少女の写真を撮った時の経験で、人の心の暖かさの見える写真に惹かれるようになった。
スナップでも人の心の動きの見える写真を「スナップポートレート」と呼んでいる。
電車の中で恐る恐る声を掛けてパンクロッカーの写真を撮ったときに言われた言葉、 「撮りたいものを撮りなよ。それがパンクだ。」
キング・クリムゾンのロバート・フリップを撮った。
◎被写体の明日の幸せを願って写真を撮ることでその人にエネルギーが伝わる。
◎笑顔不足はいけない。こちらの笑顔があれば撮らせてくれる。
◎撮りためた写真がいつか、いいエネルギーとして力を発揮する時が来る。
他のブースは回る余裕がなかった。
1つ、残念なブースがあった。
感想
久々にcp+に参加でき、各ブースでカメラの説明を聞き、知り合いにも会えて楽しかった!😊
オリンパス時代の知り合いには名刺を渡して、フォトグラファーで真相追求ジャーナリストの現在の私をアピールしておいた。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?