自業自得。
どういうつもり?
彼は私に
〇〇:もう一度付き合おう。
そう聞いてきた…
久しぶりに会ったばかりで…
そんなわがまま…許されるはずない
彼は私の元彼で…最初で最後の
彼氏だと思えるほどに好きだった…
…復縁を迫られても
絶対に復縁するつもりはない…
大学三年生の途中で彼から急に
別れを切り出した…理由は
〇〇:夏鈴からの愛を感じれなくて…
僕ばっかり好きみたいでさ…
…私からの愛を感じれないからだ…
正直傷ついた…本当は別の人が好きで
"愛を感じれない"を言い訳にして
私と別れたのだとずっと思っていた…
けど、彼は大学を卒業するまで
誰とも付き合わなかった…だから尚更
私は傷ついた…自分に腹が立った…
…私は絶対復縁なんかしない…
けど…絶対は絶対にないんだ…
三年後に復縁を迫られる未来なんて
誰にもわかりゃしない……
けど、もっと早く気づいて欲しかった
時間を巻き戻せるとしたなら…
あの日…
藤吉:そっか。〇〇がそうしたいなら
いいよ?……わ、別れよっか。
〇〇:え……
藤吉:〇〇は別れたいんでしょ?
〇〇:…………うん。
藤吉:なら別れよ。
この時…君の腕を掴んでいたら
どこまでも歩いただろう…
愛とは自業自得だ…
決めたのは私自身なんだ…
〇〇を失った寂しさから逃げるために
社会人になってから仕事だけに
目を向けてきた……
それによって何を失ったか?
思い出より残酷だ……
けど、また……
裏切られたら……
……
……
…
……
私を裏切るの?
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『もう一度付き合おう』
藤吉:どういうつもり!!
〇〇:ご、ごめん……
ねぇ…なんで泣いてるの?
君らしくない
ずっと強情でいて欲しかった
あの時みたいに何度愛を囁いて
君が振り向いても
何も始まらない…
反省をするなんて…
最悪の方法だ…
ひとごと。誰も気にするもんか…
……最近僕は、夏鈴と仲が良かった
増本綺良と会った…
増本:あ!〇〇さん!
〇〇:ギクッ……
あぁ…久しぶりだね…
増本:夏鈴さんは今どうしてます?
〇〇:あぁ…
増本:……?
〇〇:実はさ…大学三年生の頃に
別れたんだよね…
増本:え?!
〇〇さん勿体ないな〜
〇〇:は?
……話を聞くと…
夏鈴は僕の話を増本さんによくしてたし
相談もされていたそうだ…
増本:〇〇さんと夏鈴さんなら
結婚すると思ってたんですけどね〜
〇〇:そ、そっか……
増本:夏鈴さんって〇〇さんのこと
めっちゃ好きで大学卒業したら
夏鈴さんの方からプロポーズする
つもりでしたし。
〇〇:え……
……
……………
…その後増本と別れる…それから僕は
夏鈴のことで頭がいっぱいになった…
なぜ気づいてあげれなかった
…けどもう終わったことだ…
よりなんか戻せない…
あの時しっかりと…
"僕のこと好きですか?"って
聞けていたら…喧嘩していたら…
傷つくことでわかり合えるだろう…
けど僕の傷跡は…真っ赤な血が
まだ流れてて瘡蓋になっていない…
ずっと僕は"愛"とは
自問自答し正解をわかったようで…
いつの間にか知らぬ間に……
痛みになって自分自身に返ってくる…
何度も頭の中で彼女の…
"好き"や"愛してる"の言葉が…
僕を乱し続ける…もし許せば…
繰り返すだけだ…。
僕は思う……
……
…
……
……そう思う
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……私はまだ迷っている…
僕は…理屈よりも感情で生きる……
……終わった恋なんて…
忘却の彼方だ…
……その続きを…
始めればいい。
………………You know?
〇〇:ふふっ…自業自得だよね…
藤吉:そうだね…
〇〇:僕がもしあの時別れてなかったら
藤吉:昔のこと思い出して
思い出に反省しても何も変わらない
その反省の仕方は…一番最悪だよ…。
〇〇:……そっか。
藤吉:また、最初っから始めたい。
過去の出した答えも全部全部
忘れて…最初っから……
復縁じゃない……
〇〇:……ど、どういうこと。?
藤吉:〇〇のこと好き……
私と付き合ってください。!
〇〇:…知ってるよ。
藤吉:え?
〇〇:大学卒業したら僕にプロポーズするつもりだったんでしょ?
藤吉:な、なんでそのこと…
〇〇:増本さんからつい最近聞いたんだ…
僕はやっと気づいたんだ……
ずっと昔っから僕のことを好きで…
愛してくれてたんだって……
藤吉:私…この三年間
色んな感情失った……人を愛することも
全部全部…けど、もう抑えない…
〇〇が好き……
〇〇:僕も…藤吉夏鈴が好きだ!
きっと…また私達は喧嘩するし
好きじゃなくなるかもしれない…
"絶対"お互いを好きでいられる
"絶対"は"絶対"にないんだ
未来なんて僕達にも誰にも
わかりゃしないさ…
愛とは
自業自得…
間違っていても誰のせいでもない
決めたのは自分自身なんだ
いつだって
……自業自得。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
…終わり
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