【セミナー】胡麻から見える食料危機
10月16日の世界食料デーに先立ちNGOのハンガーフリーワールドが主催する「胡麻から見える食料危機」というオンラインセミナーに参加した。
国産の胡麻が0.1%未満という中で、輸入先の一部であるアフリカの国(ブルキナファソやエチオピア)で活動されている方や、京都の製油メーカーさんも講演くださった。
胡麻は輸入価格が最近3倍になっている、生産量の減少、と聞いて、気候変動などを思い浮かべたが、最も大きな減産の理由は紛争だそうだ。ブルキナファソでは190万人が紛争で国内避難民になり、農作地を放棄して逃げざるを得ない人も大勢いるとのこと。日本ではあまりメディアに取り上げられていないが、ネットで調べてみると、WFPもなんとか農作を守り人々を飢餓から救うネットワークが維持できないかを模索する取組みが載っていた。
こういうふうに自分の食卓に実は繋がっているということからも、遠くで起きていても、紛争に無関心にならず、難しさはあるがどうやったら収まるのかということに意識を巡らせながら国際機関などの出す情報を勉強することが、今私にできることかもしれない。
胡麻の話に戻すと、他国の需要に引っ張られて日本に回ってくる胡麻の量を確保するのに課題があるとのこと。アフリカ輸出業者からすると輸入時の農薬量が基準値を超えることによる輸出者負担でのシップバック(コンテナを送り返すこと)のリスクも高い日本は、魅力が低く、そんなに言うなら他国に回すといわれることもあるという。
国産にもっと切り替えないのか、という質問も出たが、国産の胡麻は粒が小さいので油には現状向かないし、価格高騰も輸入の数倍著しく、そのくらいの価格でないと農家が来年もつくろうかというようにならないとのこと。
結論として、日本もアフリカも、食べ物を作っている人が報われる社会の仕組みが必要、というメッセージが心に残った。
10月16日の世界食料デーに向けて今後も各地でイベントがあるようなので、ここで紹介しておきます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?