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辛い食べ物との付き合い方②

前回のおはなし

辛い物が苦手ではあるが韓国に留学した私は、毎日の食事で韓国の辛さの実力を見せつけられる。
見るからに辛そうな赤い食べ物がたくさんある中、チキンなら辛くないのでは?と食べてみたが、辛かった。
他のお店で食べてみても衣のしたのお肉に唐辛子がまぶされており、「デフォルトで辛いんだ」ということを悟った。

辛い食べ物「チゲ」が食べたい!

辛い物が苦手ではあるが、韓国料理が好きなので出来るだけ色々な料理を食べてみたいと思っていた。
その中でも食べてみたかったのが「チゲ」だ。

「チゲ」とは「鍋」のことなので、「キムチチゲ」は「キムチ鍋」だし、
「スンドゥブチゲ」は、「純豆腐鍋」のことだ。

韓国と言えばやはり、この「チゲ」が有名なので、どうしても食べてみたかった。にしても、絶対に辛いはずなので、ピリ辛くらいのチゲはないものか、と色々調べてみた。

すると「辛さの段階を選べる」「辛い物が苦手でも安心」「辛くないチゲもあります」と書かれたお店を発見。
私は喜んで友人と入店した。

店員「何になさいますか?(韓国語)」

私「あ~、辛さレベル1のキムチチゲを2人前ください(片言の韓国語)」

店員「あ~、辛くないやつですね、わかりました(韓国語)」

やった💪
辛くないチゲを食べられるようだ。
店員さんも「辛くないやつですね」と言っていたし、これは私でも食べられるチゲだ!

私たちはそのように思い、満足気にチゲを待っていた。

チゲの前の違和感

メインのチゲが出てくる前に、おかずがたくさん運ばれてきた。
韓国では、メインの前にキムチやナムル、お豆腐のおかずなど小さなお皿によそられたおかずがたくさん出てきて机いっぱいに並べれるのが通常だ。

今回も、たくさんのおかずと共に飲み物が運ばれてきた。
それを見た時に違和感を感じた。

水ではなく、桃ジュース🍑が出てきたからだ。
(正確にいうと、クルピスという桃味のカルピスのような甘いジュース)
しかも、1リットルの紙パック1本のまま。

「えええ😲水じゃなくて甘いジュース?頼んでないですよ!」

頼んでないのに、桃ジュースを持ってきたので心配していると、全てのテーブルにこの桃ジュースが置かれていた。
どうやら基本として1リットルの桃ジュースが一組に1本配布されるようだ。

クルピスが並ぶ冷蔵庫🍑

飲んでみると、とてもおいしい。そして、とても甘い😍
(「カツゲン」がわかる方が「桃味のカツゲン」が一番しっくりくる表現)

こんな甘い飲み物が基本で出てくるってことは??

という違和感を感じていると、メインのチゲがやってきた。

メイン「チゲ様」の登場

来ました!来ました!辛さなしのチゲが!
と思いチゲを見た瞬間、言葉を失った。

辛さなしとはとても思えないほどの赤い色をしていたからだ。

見るからに辛そうなチゲ🔥

「いや、辛くないやつ」ということで頼んだので、こんなに辛そうな色をしているけど恐らく辛くないのだろう。
そう思って、一口食べてみた。

「辛い😭」

しかも、そんじょそこらの辛さではない。
もはや激辛レベル(笑)
どうしてこうなったというくらいに辛かった。

そして、あの桃ジュースを飲むと、辛さが中和された。
「こういうことでしたか~~~~😅」

オーマイガー😱

「辛い辛い」と言って苦悩しながら食べていると店員さんがやってきた。

そして「辛いですか?」と聞いてくるのだ。
「すごく辛いです」と言うと、

「オーマイガー」と言われた

本当にそうですよね。
辛くないレベル1のチゲを出したのに、辛いというなんて「オーマイガー」です。
こんな辛い物が苦手なのにチゲを頼んでしまってごめんなさい、という気持ちを持ちながらちょっとずつチゲを食べた。

お店から出て、友人と「ホント辛かったよね~」なんかと言いながら、お店で撮った写真を見返してみた。
チゲを食べる友人の写真を見た時、ある物が目に留まった。
背景に写るお店の壁だ。

「YOU ARE SO HOT🔥」

恐らく、激辛チゲ店だったのでしょう。
激辛チゲの中の辛さレベル1だったのでしょう。

だから桃ジュースだったのか。
点と点が線になり、全てが合致した。

激辛チゲ店の店員さんにしてみれば、激辛店に自ら来ながら辛さレベル1で辛いと言う人は、「オーマイガー」である。


結局、楽しい☺️

こんな風に辛いと思わずに注文して、結果激辛だったということをこりずにたくさんした。

参鶏湯、ソルロンタン、プルコギ、ビビンバ、
カルククス、などなど
韓国にも辛くない食べ物はたくさんある。

なのに、ついつい辛そうなものにアタックしてしまう。

「辛くないって言ってたのにめっちゃ辛かったよー」とか「普通のチキン頼んだのに辛かった!」とか色々と言いながら。
そういうのも含めて、予想通りだったり、予想を遥かに超えていたり、そんな体験をするのが結局楽しいのだ。









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