北京の海鮮市場
かつての北京にはショッピングセンターの地下に海鮮を扱う市場がいくつかあって、カニや魚など様々な魚介類が売っていた。麒麟大厦の地下や紅橋市場も地下が思い出深いが、麒麟大厦は新しいファッションビルになり、紅橋市場の地下はフードコートになってしまった。あの頃の海鮮市場はコロナなどの影響で失われたのか。同僚にそんな話をしたらその様な海鮮市場はまだ北京の南にあるという。ということで魚市場へ行ってきた。
ワタシの最大の関心はカブトガニが売られているかである。日本では天然記念物であるカブトガニが20年前には中国の魚市場では売られていたことが深く印象に残っており、是非またカブトガニが売られている光景が見たい。
広い市場にたくさんの業者が海産物を並べて販売しているイメージを持って入場すると意外とその様な空間は広くなく、店ごとに独立したブースがたくさんある。
まず目についたのは太刀魚をさばくおじさん。ハサミで何かしらの処理をしている。割と汚めの容器を使っているのが市場の感じが出てる。
歩き回れる市場ゾーンに入ると写真のとおり、大きな蟹の水槽。大きなタラバガニが水槽の中でひしめき合っている。因みにタラバガニは中国語では帝王蟹だそうです。英語だとKing Crabです。一匹一声6千円くらいでした。
今の季節は上海蟹が旬らしく、よくみかけた。大きなカニを見た後だとあまり気持ちが動かされない。
この市場は1階が生鮮、そして2階は乾物のフロアがある。乾物にはあまり興味が無かったのだが行ってみるとなかなか面白かった。
海産物でびしょ濡れの1階と異なり、乾物を扱う2階は極めて乾燥した空間となっている。写真の如く、フカヒレ、帆立貝柱、ナマコ、が大きな袋に入って大量に積み上がっている。
今回初めて見たのは魚肚。淡水魚の浮袋カチカチに乾燥させたもので、写真の如きいでたち。知らないと一体なんなのか想像しづらい。調理するには何時間も水で戻してからまた何時間も煮込むのだそうだ。コラーゲン豊富な高級食材なのだ。
燕の巣も売っていた。高級料理店が買い付けに来るのだろうか。これがどのような料理になるのかワタシはまだ知らない。
今回残念ながらカブトガニには出会えなかった。市場の人曰く、買う人がいないから、だそうで。でも昔は売っていたので誰かしら食べていたのでしょう。北京にはまだ他にも魚市場があるので是非見学に行こうと思う。
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