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孫正義-Masa Son-の魂が叫ぶ。
起業家たちよ、もっと狂え! 本気で狂え!

ベスト&ロングセラー
『志高く 孫正義正伝』を著した、作家・井上篤夫が
「起業家、および起業家を志す人々のために、
という明確な目的意識を持って書いた」1冊。

事業家・孫正義(Son Masayoshi)の精神を体感し、
自らのうちに取り込むことを目指し、
30年以上にわたる取材で知った、
その魂の発露たる言葉と行動を記す。

2019年度中間決算説明会で大赤字を発表した際に吼えた、
「反省もするが、委縮はしない」 をはじめ、36篇を収録。

日英両語で発信。両語を突き合せて読める体裁に。
孫が米国メディアで答えたインタビューなどから、
孫らしい英語、
シンプルで力強い日本人の英語の再現を目指した。

表紙揮毫は、書家・前田鎌利(ソフトバンクアカデミア第1期生)。

本の内容の要約
「孫正義 事業家の精神」は、日本を代表する企業家である孫正義の生涯とそのビジネス戦略について詳述した本です。著者の井上篤夫は、孫正義のビジョン、リーダーシップ、そして彼が築いたソフトバンクグループの成長を深く掘り下げています。

### ストーリーと主な論点
本書は、孫正義の幼少期から現在に至るまでの彼の人生を追いかけます。幼少期の彼は、在日韓国人としての困難を乗り越えながら、学問とビジネスへの情熱を燃やしました。彼の初期の成功例として、学生時代に開発した翻訳機の発明が挙げられます。

1981年にソフトバンクを設立し、コンピュータ関連の出版と流通を手がけることでスタートしました。彼のビジョンは、単なる小売業者にとどまらず、情報革命を通じて世界を変えることでした。このビジョンは、インターネットバブル期にYahoo! Japanへの投資で具体化し、ソフトバンクを日本最大のインターネット企業へと成長させました。

孫正義の経営スタイルは、大胆な投資とリスクを取る姿勢が特徴的です。彼の「300年計画」は、短期的な利益よりも長期的な成長を重視する姿勢を示しています。特に、ARMやWeWork、そして最新のAI分野への投資は、彼の先見性と大胆さを象徴しています。

## 本の評価
### 強み
1. **詳細なリサーチ**: 著者の井上篤夫は、孫正義の生涯と事業に関する詳細なリサーチを行い、彼の成功と失敗の裏にあるストーリーを丁寧に描き出しています。具体的なエピソードやインタビューを通じて、読者は孫正義の人間性とビジネス哲学に深く触れることができます。

2. **ビジョンと戦略の分析**: 本書は、孫正義のビジョンとその実現に向けた戦略を詳述しています。彼のリーダーシップスタイルや決断のプロセスを知ることで、読者はビジネスの本質と成功の要因について理解を深めることができます。

3. **インスピレーション**: 孫正義の物語は、逆境を乗り越え、世界を変えるビジョンを持つことの重要性を強調しています。特に、若い起業家やビジネスパーソンにとって、彼の挑戦と成功は大きなインスピレーションとなるでしょう。

### 弱み
1. **詳細すぎる記述**: 本書は非常に詳細にわたるため、一部の読者には情報過多と感じられるかもしれません。特に、孫正義のすべての事業や投資についての細部まで記述されているため、集中力を維持するのが難しい部分もあります。

2. **一面的な視点**: 著者の井上篤夫は、孫正義の業績を高く評価しているため、批判的な視点がやや不足していると感じる読者もいるでしょう。孫正義の事業には失敗や問題も多く存在するため、そうした側面についてもバランスよく取り上げて欲しかったという意見もあります。

### 著者の目的と視点
井上篤夫の目的は、孫正義の成功の裏にあるビジョンと戦略、そして彼の人間性を読者に伝えることです。著者は、孫正義を単なる成功したビジネスマンとしてではなく、挑戦し続ける革新者として描いています。そのため、彼の成功の要因だけでなく、失敗や困難に対する彼の対応についても詳述しています。

### 総評
「孫正義 事業家の精神」は、孫正義という一人の企業家の壮大なビジョンとその実現への過程を描いた力作です。詳細なリサーチと具体的なエピソードを通じて、読者は彼のビジネス哲学とリーダーシップの本質を学ぶことができます。若い起業家やビジネスパーソンにとって、彼の物語は大きなインスピレーションとなるでしょう。

一方で、情報量が多く、一面的な視点に感じられる部分もあるため、よりバランスの取れた記述が望まれるところです。それでもなお、本書は孫正義のビジョンと戦略を理解するための重要な一冊であり、彼の物語を通じて得られる教訓は多くの読者にとって貴重なものとなるでしょう。


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