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キタダヒロヒコ詩歌集

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三重県で詩や短歌、俳句を花びらのように書き散らしてきました。noteマガジンにまとめていきます。ぜひお読みいただけましたら嬉しいです。あなたのどこかに残る言葉がありますように。
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2023年3月の記事一覧

キタダヒロヒコ詩歌集 150 無垢

キタダヒロヒコ うかうかと切りたる傷を舐めました 指からの血は塩の味して 鈍痛がはつきりとゐてはじめのうち傷は視野から隠れてゐしが なにとなく忌々しきはうかつなる春のはじめの紙の無垢かな

キタダヒロヒコ詩歌集 149 純潔