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きのことココダトレイル「トレイル二日目 あなたならどうするか」

もう少し2日目について書き足します。


(1) あなたならどうするか

何かのメッセージ?


 Maguli 山脈を上り切る手前、少し開けた場所がありました。木は最近切り倒した、切り株の切り跡が生々しい。その開けた場所に辿り着く手前には両脇の木の幹に多数の切り傷が。何か異様な光景でした。

「ここで今年トレッカーが1人命を落としたんだ」

軍曹が言いました。

亡くなられた場所の近く

辺りに静寂が生まれ、皆の思考がカチッ、カチッと動く音が聞こえる気がしました。

2023年のアンザックデーの後の最初のトレッキングツアー、オーストラリア人男性(48才)がトレイルで亡くなっています。登りで心臓発作を起こす。CPRでも息を吹き返すことなくその場で他界。

ポーターとクルーはヘリコプターが着陸できるスペースを短時間で作り出す。それがこの場所でした。

この時、息子さんは亡くなった父親と一緒にヘリコプターには乗らずトレイルを踏破することを選択。

このことに対して我々のグループの中で意見が分かれました、

私は詳しいことが分からない中で、なんとも言えず、ただ、歩き切った息子さんの強い意思に感動しました。もしも私が父親の立場ならば、息子にそういう判断をして欲しいと思ったのです。私の代わりに私の夢を託したい。

正しい答えはそれぞれの胸の中にあるんだと思います。

そしてパプアニューギニアから戻り暫く経って、義母の住むアデレードを訪れた時のこと、盲導犬の育成ボランティアに関わるご近所さんとの会話の中で、

「きのこ、ココダトレイル歩いたんだって?
今年トレイルで亡くなった人、私の知り合いなんだ…」

「え、、、あっ、、、えっ、、、まさか、、、
息子さんがトレイルを踏破されたお父様のことですか?」

今年四月にトレイルで亡くなられたアデレードのDusty(Paul)をご存知でした。

退役軍人だったDustyは、PTSDを患った軍人の支援に熱心だったそうです。

チャリティ活動で選んだのはココダトレイルを踏破するというチャレンジで募金を募ること。

歩き始めて二日目に命を落とす。

(2) Dustyの報道について

記事は以下の通り。

https://www.9news.com.au/national/kokoda-track-png-man-adelaide-man-paul-miller-dies-while-hiking-track/743541be-e56e-4328-8bb1-adff6f63696e

チャリティイベントは”operation 9”の資金を集めるためのものでした。

Operation 9 とは。
王立視覚障害協会がPTSDを発症した軍人に心のケア、回復のプログラムの一環として、訓練した盲導犬を暫く貸し出すようなイニシアチブ。

https://www.australiandefence.com.au/news/operations-k9-to-help-ptsd

結果Dusty達のグループは$41kの寄付金を集めました。

ご近所さんの話だと、それはだいたい盲導犬1頭を育てるために必要な金額になるそうです。

そしてDustyという名前の子犬がこの世に誕生しました。

勉強になりました。
そして黙祷🙏

Dustyという名の犬

(3) Twitter(X)の投稿から思い出す


トレイル二日目のことは、簡単にまとめてTwitter(X)にも投稿していました。

朝の足の状態、踵に水脹れ。両足指先の一部が痛い。靴が小さく感じているので紐を緩め且つしっかり履く。

20代の20kg担いでる組に疲れが溜まり始めている模様。

今朝のブリーフィングは下って、登って、下って、登って×繰り返し。

結局行動用の服一式は8日間同じ。はっきりいって臭いが、鼻も慣れてくる…川をみつけると服のまま飛び込み、足を冷やして筋肉の炎症を抑える。水は冷たい。

救急隊員と行動することで、ロングトレイルを歩くコツ、どういう薬を飲んで炎症を抑えながら、長く足を持たせるか、学ぶことが多かった!

何かあった時の彼らの存在も、安心感が違う✨

二日目の足元

軍曹がソフトドリンク3本飲んでいるのを揶揄う😜…ファンタが好きだからと言って3本も飲んでいいわけがない。逆に軍曹には夕飯前にスナック菓子を食べてることを揶揄われる😝

ファンタ パイナップル味

村で手に入ったパイナップル🍍が世界一美味しく感じられた。甘くてこんなにジューシーなパイナップル生まれて初めて。もっと食べたい。

2日目朝にして、目がみんな赤い😇大好きな職場仲間がヘリコプターで1日目に救助され、ニワトリ事件とイビキで夜寝られてなかったから。

デンタルモデルはSolomon の靴でトレーニング中は問題なかったのに、このトレイルのアップダウンの激しさに、靴の縫い目が足に食い込むようになったと訴える。皆様々な困難を抱える。

(4) ココダトレイル ファーストエイド編

 オーストラリアのロングトレイル足対策。

羊毛

真面目な話。ここにある写真、カーラーはティーンさんのものだから気にしないで欲しい。ふわふわの羊毛。これはロングトレイル靴擦れの時に使うオーストラリアのアイテム。

今回は履き慣らした靴でも足の指の爪のあたりが痛くなり二日目朝にして靴擦れもできた。薬を塗ったらこの羊毛をちぎったものを直接あて固定する。最初こそ違和感ありますが、すぐにフィットして痛みがなくなる…痛みがなくなるんです😳‼️ 足のつま先、そして踵の潰れたマメに使いました。毎日替える。

救急隊員のやり方(傷口を洗った後、消毒し、物凄い量、厚みの軟膏を塗った後に固定)も学び、足対策のオプションがかなり増えました。

今回は橋なき川を何度も渡るので、足は濡れては乾くを繰り返していました。足のむくみ?で2日目には靴が少し小さく感じて…紐を緩めたり、繰り返してふやける足に靴擦れは付き纏っていましたが痛みなく歩けました。

羊🐏よ、ありがとう。

Injinjiの五本指ソックスと上に厚手のメリノで普段は二重にしていますが、足のつま先トラブル時、手当した傷口が靴下の指の部分に入らない。

それとinjinjiは高価なので、予備は旅館の靴下を大量に持ち込んでいました。初日はinjinji…二日目以降はタビ型旅館靴下で乗り切りました。

(おしまい)

読んでくださってありがとうございました。

昼食時にテントを乾かします


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