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アートとわたし

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私の美術館巡り、アートに関する書籍を読んでの感想の他、アートに関わるクリエイターさんの記事を載せています。
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#大塚国際美術館

【読書日記】 「ヤマザキマリの偏愛ルネサンス美術論」を読む

noteクリエーターさんのオススメの本です。ヤマザキマリ、ルネサンス、美術という、好きな3つのキーワードが入った本、読まないわけにはいきません。 第1刷:2015年12月22日 発行元:株式会社 集英社 著者:ヤマザキマリ 内容:大ヒット漫画『テルマエ・ロマエ』のヤマザキマリを、ただ古代ローマと風呂が好きなだけの漫画家だと思ったら大間違い。実は一七歳で単身イタリアに渡り国立美術学校で美術史と油絵を学んだ筋金入りの美術専門家なのだ。そんな彼女が初の美術論のテーマに選んだのは、

【アート日記】 「山田五郎 オトナの教養講座」in 大塚国際美術館

私はワンシーズンに一度の頻度で大塚国際美術館へ行きます。最近は、行くごとにテーマを決め、まずはテーマに沿った作品を堪能した後、気の向くままに他の作品を見るようになりました。 今回のテーマは「山田五郎 オトナの教養講座」in 大塚国際美術館。山田五郎さんのYouTubeチャンネルに登場した画家の作品を楽しむというものです。 「山田五郎 オトナの教養講座」は、一枚の絵に関する疑問を、五郎さんが多くのエピソードを紹介しながら解決する番組です。絵を見せて紹介されるのですが、もちろ

【アート日記】 大塚国際美術館のバックヤードを知る

私の最も好きな美術館の一つである大塚国際術館のバックヤードを知る番組を見ました。 NHK「ザ・バックヤード 知の迷宮の裏側探訪」、以前から気になっていた番組です。 大塚国際美術館とは 大塚国際美術館は徳島県鳴門市にあります。 世界の名画千点以上を原寸大の陶板で再現している大きな美術館です。 遺跡や礼拝堂などの壁画を空間まるごと再現した展示もあります。コロナ禍前は、作品に触れることができたので、やわからい、するどい、すばやい、もりあがっているなどの筆のタッチを指先で感じ取る

本物を見た時よりも、「本物の良さがわかる」こともある 〜 大塚国際美術館(日本・鳴門) 後編

大塚国際美術館(The Otsuka Museum of Art)で今回見学出来た作品の中で、個人的に印象に残ったベスト5を厳選して紹介している(順不同)。前回の続き。 2.スクロヴェーニ礼拝堂 大塚国際美術館の展示の中でも「スクロヴェーニ礼拝堂の実寸大に復元された空間」は、ダントツの完成度だ。壁画の剥がれ具合まで見事に再現している。 イタリア、パドヴァにあるスクロヴェーニ礼拝堂は、見学時間15分のみ。もちろん、撮影禁止だ。鳴門の「スクロヴェーニ礼拝堂」の画像でもおわかり