マガジンのカバー画像

アートとわたし

72
私の美術館巡り、アートに関する書籍を読んでの感想の他、アートに関わるクリエイターさんの記事を載せています。
運営しているクリエイター

#美術館

【読書日記】 「学芸員しか知らない 美術館が楽しくなる話」 を読み、マイ・ミュージアムについて考えた

著者の「ちいさな美術館の学芸員」さんは、このアカウントでnoteの記事を書いておられました。たちまちファンになりフォローし、コミュニティ「オトナの美術研究会」でも刺激をいただいていました。 その方が書かれたこの本は、noteの記事の書き振りで、親しみを持ち、どんどん読み進めることができました。 「ちいさな美術館の学芸員」さんのnoteはこちら↓   もりだくさんです。 「はじめに」の最初の一文は 「あなたは普段、美術館に行きますか?」 はい、行きます。 美術館は私の生活

【読書日記】 「死ぬまでに観に行きたい世界の有名美術を1冊でめぐる旅」を読む

図書館の新着図書コーナーで見つけました。 表紙には名画がたくさん、ページをペラペラめくるとカラーのアートワークがぎっしり詰まっていました。半分くらいが対話形式で書かれています。 なんだかワクワクする本だなあ、と思い、借りました。 著者の山上やすおさんは、自称「美術オタク添乗員」。 海外旅行の添乗員をされており、あの美術系YouTubeちゃんねるの「こやぎ先生」なのです。 海外旅行をしながらアートワークに触れ、美術に関する歴史や技術などの情報が得られる、そんな感覚でした。

【アート日記】 1泊2日東京アート巡りの旅をした

12月末、1泊2日で東京に行きました。 恒例の、東京アート巡りの旅です。 1日目は上野の森美術館、国立西洋美術館 2日目はアーティゾン美術館、東京都庁、SOMPO美術館 一つ一つの場所が、それぞれに盛りだくさんでした。 私は絵画や彫刻といったアート作品とともに、建築物を見ることも好きで、どっぷりと「アートに浸る」のです。 発見、驚き、感嘆、感動・・・の連続で頭いっぱい、胸いっぱいでした。 1 上野の森美術館 こちらでは、「モネ 連作の情景」を見ました。 ネットで、連日混

【アート日記】 「エッシャー 不思議のヒミツ」佐川美術館へ行く

佐川美術館(滋賀県守山市)は、私の「かかりつけ美術館」です。 車で20分くらいのところにあり、休日に半日空いた時にはふらっと行くところでもあります。 平山郁夫さんの展示、佐藤忠良さんの展示、樂吉左衛門館の3つの種類の展示がいつでも見られます。そして、今回のような企画展が年に3回ほど。 私は、展示そのものを見ることはもちろん好きなのですが、「美術館へ行く」という行為そのものが好きです。また、佐川美術館の建築物、それをとりまく風景も大好きです。そのため、企画展のない時にも、佐川

【読書日記】 「絵をみるヒント」を読む

 タイトルに惹かれて読み始めたこの本。  読み進めるうちに、なんとなく親近感が湧いてきました。  そして気づいたのです、著者が、あの無言館を作られた窪島誠一郎さんということを。「どおりで・・・」と納得しました。 初版:2006年12月 発行元:株式会社 白水社 著者:窪島誠一郎 内容:戦没画学生の作品群を展示する「無言館」の館主が、どのように絵を見ればよいかという「絵の前に立つ行為」とその周辺を、深く、わかりやすく、楽しく解説した、入門書を超えた入門書。(Amazonより)

【アート日記】 ”みかた”の多い美術館展 へ行く

 滋賀県立美術館で「”みかた”の多い美術館展」の企画展をしています。先日、初めてパンフレットを見た時、「私がぜひいくべき企画展だ」と思い、昨日行ってきました。  障害のある人、日本語を母国語としない人、小さな子どもといったいろいろな人たちが自分なりの表現をし、鑑賞できることをミッションにしている企画展です。 まさに、私が以前から仕事上で目指していることです。  最近、私は、勤務する特別支援学校で、アートに関する授業について力を入れています。  子どもたちが美しいもの、面白

【アート日記】 東京都美術館へ行った。「都美館ファン」になった。

夏の休暇中に、「恒例の東京アート巡りプラスα」を2泊3日でしてきました。 毎回思うのですが、東京は知的で刺激的で魅力たっぷりな場所です。 盛りだくさんな3日間でした。 中でも印象的だった所の一つに、東京都美術館があります。 今回の都美館の目的今回の東京アート巡りの1番の目的が都美館の「マティス展」でした。 パリの国立近代美術館の長期改修にあたり、収蔵作品が一挙に来日したのです。 巡回展がないため、東京で見るしかありません。 さらに、今回、マティス展を堪能した後、たまたま別

【読書日記】 みるみるわかる「西洋絵画の見方」を読む

「何か新しい内容のアートの本はないかなあ」と本屋の美術関係の書籍コーナーを見ていたところ、見つけました。パラパラと中を見てみると、私が知りたかったこと、ずっと疑問に思っていたことが書かれており、即買い。即読み。 第一刷:2022年10月31日 発行元:株式会社 小学館 著者:壺家 めり 内容:本書は、難解に思われがちな伝統的な西洋絵画(古典絵画)の規則や枠組みについて、著者自身によるツボを押さえたイラストと美麗な作品図版を用いて、わかりやすく面白くそのエッセンスを解説。古典

新聞の読者投稿「美術館 気がねなく楽しみたい」を読んで

某新聞朝刊6月1日の読者投稿「声 Voice」の記事を読みました。 「美術館 気がねなく楽しみたい」というタイトル。 障害のある小学生の娘さんは絵を描くことが好きで、展覧会に行くと刺激を受けられるそう。 美術館といえば、列に並んだり、作品の前には人だかりができていたり、また、静かにすることを求められていたりなどから、美術館へ行くことはハードルの高さを感じるということです。 人は、障害のあるなしに関わらず、美術作品や美術館という空間から様々なことを感じ、受け取ります。そして

【読書日記】 「美術館にもぐりこめ!」を読む

アート関係の絵本が読みたくなり、図書館で見つけました。 第一刷:1996年11月1日 発行元:株式会社福音館書店 文:さがら あつこ  絵:さげさか のりこ 内容:ふしぎ美術館のお宝をねらってしのびこんだ、ちょっとドジなどろぼう三人組といっしょに、美術館のウラがわをのぞいてみましょう。企画展がどのようにスタートするのか、絵や彫刻などの美術品がどうやって運ばれ、展示されるか、絵のならべ方や照明の工夫、収蔵庫のひみつなど、学芸員や警備員、空調管理や清掃員、受付や監視員など美術館

【アート日記】 「光熱費高騰 苦境の博物館」に思う

2月6日(月)の朝日新聞の文化面に掲載された記事が目に止まりました。 「光熱費高騰 苦境の博物館」とあります。 ロシアのウクライナ侵攻などによる燃料価格の高騰が、博物館にも影響を与えているということです。 他の国立博物館、企業系博物館、公立館の状況も厳しいとのことです。 もちろん美術館もそうですよね。 「各部署で支出を減らす」とのことですが・・・ 文化財の購入や修理を延期する、 企画展の解説パネルを減らす、 事務系の空調、職員の温水器の温度設定を低めにする、 ハンドド

【読書日記】 「CONTACT ART 原田マハの名画鑑賞術」を読む

「確か同じタイトルの番組がWOWOWで放送されていたなあ」「WOWOWは契約していないから、見たくても見れなかったんだ」と、待望の書籍を読みました。 第一刷:2022年10月25日 発行元:株式会社 幻冬社 著者:原田 マハ 内容:アート小説の大家が日本全国の美術館を巡り至宝とコンタクト。 モネ、ルソー、セザンヌ、ウオーホル、東山魁夷、草間彌生――。 古今東西の今見るべき名画を厳選し徹底解説。(amazonより) 美しい本!原田マハさんの本はどれも表紙が素敵ですが、この本

【読書日記】 LLブック「美術館にいってみた」を読む

LLブック(やさしく読みやすい表現を使って書かれた本)で、美術館を扱った本は初めて見ました。 第一刷:2019年11月11日 発行元:社会福祉法人 埼玉福祉会 出版部 著者:赤木 かん子   イラスト:宇佐江 みつこ 内容:主人公が、図書館で見つけたポスターの絵が見たくて、初めて美術館へ行くお話です。まずチケットを買うところから、作品を鑑賞するときのきまりやマナーをお伝えしています。現役の美術館の監視係でもある、宇佐江みつこさんのイラストです。(amazonより) LLブ

【読書日記】 アートのチケットをしおりにする

私は読書とアートが大好きです。 その大好きなものをコラボレーションして普段生活を楽しんでいます。 一つは、美術展のパンフレットをブックカバーにすることです。 これは以前、記事に書きましたので、リンクを貼っておきます。 そして、二つ目は、美術館のチケットをしおりとして使うことです。 最近は、電子チケットが増え、紙のチケットが減っているようで少し寂しいです。そのため、紙の、美しいチケットがいただけた時はうれしくなります。 2年前くらいから箱にストックするようになりました。