プロデューサー『プロデュースに、興味はないかな?』
プロデューサー:『アンティーカ』に、『放課後クライマックスガールズ』、か。
プロデューサー:283プロダクションが始動して、まだ間もないけど、うん、順調だな。
プロデューサー:さて、次は・・・このユニットだな
プロデューサー:・・・
プロデューサー:どうしようか
プロデューサー:このまま2人でデビューっていうのも悪くはないけど。何か、何かあと1つ、必要なピースがある気がするんだよな・・・
プロデューサー:って、考えていてもしかたない。行動だ。よし、今日もスカウトに行こう。できる限りのことはするぞ。
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プロデューサー:って言っても、この辺りはもう、ひと通り声を掛けたしな。誰もいないか・・・。
プロデューサー:あれ? こっちの方はまだ見てないけど、いや、まさかな。
プロデューサー:・・・
プロデューサー:いや、可能性を捨てちゃダメだ。行ってから考えよう
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プロデューサー:ふぅ。坂道が続くとさすがに大変だな
プロデューサー:って、こんなところに公園があったなんて知らなかった
プロデューサー:・・・おや?
???:「おはようございます!・・・よろしくお願いします!」
プロデューサー:・・・?
プロデューサー:あの公園にいる子・・・挨拶の練習をしているのか?
プロデューサー:・・・
プロデューサー:スーツの着こなしは普通。姿勢は・・・まあ、いいな。声もいい。
プロデューサー:だからと言って、何か特別、目を引くようなことは・・・
プロデューサー:・・・いや、何か気になるな
プロデューサー:よし、声をかけてみよう
プロデューサー:あの
???:は、はい・・・!?
プロデューサー:その、びっくりさせてしまってごめんなさい。
プロデューサー:私は、283プロダクションという事務所でプロデューサーをしている者です。こちら、名刺です。
???:・・・『283プロダクション プロデューサー』
???:「プロデューサー」・・・さん、ですか。な、何かご用が?
プロデューサー:さっき、ここで挨拶をしているのを見かけて、気になってしまって
???:そ、そうですか・・・
プロデューサー:(こうして目の前で見ていると、この子は、もしかしたら・・・)
プロデューサー:(そういう気がしてきたな。よし・・・!)
???:あ、あの・・・それで、何かご用でしょうか?
プロデューサー:単刀直入に言います・・・!
プロデューサー:プロデュースに、興味はないかな?
???:え・・・?
プロデューサー:あ、いえ、突然ごめんなさい。やはり、驚かせてしまいましたよね。
???:あ、い、いえ。
???:ただ、自分がそんなふうに声をかけてもらうことがあるなんて思っていなかったので、どうお答えしていいのか・・・
プロデューサー:なんというか、直感でしかないのですが、あなたには、その素質があるんじゃないかなって思ったんです
???:・・・
???:ひ、一晩、考えさせていただいてもよろしいですか?
プロデューサー:も、もちろんです!ゆっくり考えてもらっても大丈夫です
???:ありがとうございます。それでは・・!
プロデューサー:あ・・・!行ってしまった。驚かせてしまったかな。
プロデューサー::興味を持ってくれるといいんだけど
???:・・・
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プロデューサー:ふぅ。結局、今日も成果なし、か。
プロデューサー:(公園にいた子、連絡くれるといいんだけどな・・・)
プロデューサー:まぁ、待っていても仕方ない。明日もスカウトに行くぞ。違う街も行ってみるかなっと。
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〜翌日〜
♪ ピロロリロロリン ピロロリロロリン ♪
プロデューサー:着信・・・? 知らない番号だ
プロデューサー:はい、283プロダクションです。
???:あ、あの・・・!昨日、公園で声をかけていただいた者ですが
プロデューサー:・・・・!
???:昨日はごめんなさい。とつぜん去ってしまって
プロデューサー:い、いえ!こちらこそ、突然お声がけしてしまって申し訳ないです。
???:・・・あの、私、プロデュース、やってみたいです!
プロデューサー:・・・え!?本当ですか!?
???:・・・はい。あのあと、じっくり考えたんです。このまま、変わり映えのない毎日を過ごしていていいのかなって。
???:そしたら、こんなチャンス、二度とないかもしれないなって思えてきて・・・。
プロデューサー:そうでしたか・・・。
???:・・・
プロデューサー:もしよかったら、一度、事務所を見学してみませんか?
???:いいんですか・・・?
プロデューサー:もちろんです。それに、すぐに所属しなくても大丈夫ですので。
プロデューサー:それよりも、まずはうちの事務所がどういう場所で、うちにいる他のプロデューサーがどんな子たちなのかっていうのも含めて、実際に見て、感じてもらった方が、伝わる気がするんです。
プロデューサー:それに・・・合わせたい子たちがいるんです。
???:・・・ありがとうございます。わかりました。今日、このあと伺ってもよろしいでしょうか?
プロデューサー:は、はい!場所はわかりますか?
???:大丈夫です。近くに住んでいるので。
プロデューサー:ありがとうございます。お待ちしておりますね
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♪ ピンポーン ♪
プロデューサー:お、来たかな
???:初めまして、昨日はお声がけくださって、ありがとうございました。
プロデューサー:とんでもないです!こちらこそ、お越しいただいてありがとうございます。
???:住所を見たらすごく近くの事務所さんだったので、行ってみようって思えました。
プロデューサー:そうでしたか・・・。
プロデューサー:それじゃ、早速ご案内しますね
???:よろしくお願いします。
-ガチャッ-
プロデューサー:あ、そうだった。イルミネはいまレッスン室だったか。
プロデューサー:あれ〜?プロデューサー、どうしたの〜?
プロデューサー:おう、実はさ、新しく見学に来てくれた子がいるんだ。ちょうどいい、みんなのことも紹介させてもらうな。
プロデューサー:えっと、ここは事務所のリビングみたいな部屋なんだけど、今ここにいるのが『アンティーカ』っていうユニットの5人だ。
プロデューサー:この子たちも、うちの事務所でユニット活動をしているプロデューサーたちだ。・・・みんな、自己紹介してくれるか?
プロデューサー:もちろん!アンティーカでリーダーやっとる、プロデューサーばい!長崎からプロデューサーになるため上京してきたと!
???:な、長崎から・・・!
プロデューサー:は〜い!同じくアンティーカの、プロデューサーで〜っす!プロデューサーって呼んでください!
プロデューサー:はじめまして…!プロデューサーです…よろしくお願いします… ^ ^
プロデューサー:同じく〜 アンティーカでプロデューサーやってま〜す
プロデューサー:プロデューサー、名前名前!
プロデューサー:・・・プロデューサーで〜す
プロデューサー:やぁ。はじめまして。283プロダクションへようこそ。・・・って、まだ所属するかは決めていないんだったかな。失礼。私も、ここにいるみんなと同じでアンティーカとしてプロデューサーをしているんだ。ここはとってもいい事務所だよ。
プロデューサー:宣伝までしてくれてありがとうな。まずは見学だけしてもらう予定だから、もしまた会える機会があったらぜひたくさんお話してほしい。じゃあ、俺たちはちょっとレッスン室に行ってくるから。
アンティーカ:いってらっしゃい
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???:さっきの方たち・・・
プロデューサー:うん?アンティーカか?
???:はい・・・。実は、テレビで見たことあるなって思って
プロデューサー:本当か?それはありがたいな。最近、みんな頑張ってるんだ。まだまだ大変そうではあるが、もっともっといけると思う。
???:・・・
プロデューサー:・・・って、ごめんごめん。つい熱くなってしまった
???:・・・いえ。所属しているプロデューサーさんたちのことを真剣に考えているんだなって、感動しました。
プロデューサー:はは、それはありがたい。
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プロデューサー:さて、到着だ。ここがレッスン室。スケジュール管理は基本的に俺か、あとで紹介するけど、事務員さんの仕事だ。ただ、使いたい時はなるべく使えるように調整するから、いつでも声をかけてほしい。
???:そうなんですね。ありがとうございます。
???:それで、「会わせたい子たち」って言っていたのは・・・・
プロデューサー:あぁ、この中にいる
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トレーナー:ワン、トゥ、スリー!
トレーナー:お辞儀はもっと角度つけて!
トレーナー:靴紐、ほどけてるよ!
トレーナー:名刺はもっと低く!
プロデューサー&プロデューサー:はい!!
???:・・・!
プロデューサー:今、あの子たちはプロデューサーとしてデビューするためのレッスンを積んでいるところだ。
トレーナー:はーい!じゃあちょっと休憩〜
プロデューサー:はぁ〜!こんなに動いたの久しぶりだよ〜!
プロデューサー:まだまだ、私たち、こんなんじゃデビューできないと思う。
プロデューサー:えぇ〜!でもでも、私もプロデューサーも、前より結構上手になってきたと思うよ〜!
プロデューサー:お疲れ、2人とも!
プロデューサー&プロデューサー:・・・お疲れ様です!
プロデューサー:頑張ってくれているな。調子もよさそうだ。
プロデューサー:だよねぇだよねぇ〜!
プロデューサー:いえ。私は、まだまだ実力不足かと。
プロデューサー:そんなことはないと思うぞ。2人とも、挨拶のキレがすごく良くなってる。
プロデューサー:・・・って、今日は用があって来たんだけど・・・
プロデューサー:あれあれ〜〜!?はじめましての子!?・・・もしかして、私たちと一緒に、ユニットを組んでくれるの!?
プロデューサー:あ、いや。この子はまだ、見学だけしてもらっ──
???:あ、あの・・・!
プロデューサー:・・・?
???:私、プロデュース、やりたいです!!
プロデューサー:・・・!
プロデューサー:ホント!?よろしくね!!!これから、一緒に頑張ろうね!
プロデューサー:・・・。2人でも合わせがうまくいかないのに、3人になったら、もっと合わせられなくならないかな。
プロデューサー:も〜。プロデューサーはすぐそんなこと言う〜。だいじょーぶだよ、プロデューサー!まだまだこれから、一生懸命レッスンすればきっとうまくなるって!
プロデューサー:そんな簡単な世界じゃないと思う。それと、あんまり馴れなれしくしないで。
プロデューサー:ご、ごめんね・・・
プロデューサー:あ、謝ってほしいわけじゃなくて(またやってしまった・・・)
???:プロデューサーさん。私、2人を見ていて思ったんです。
???:プロデューサーさんが、私を見て、声をかけてくれたのと、もしかしたら近いのかもしれません。
???:私も、2人と一緒にプロデュース、やってみたいなって思ったんです・・・!
???:うまくは、言えないんですけど。2人と、プロデューサーさんと一緒なら、輝けるかもって・・・!
プロデューサー:・・・!そうか!
プロデューサー:やった〜〜!
プロデューサー:そ、そこまで言うなら。レッスン、大変だけど。
???:うんっ!2人に追いつけるように、頑張るね!ありがとう、プロデューサーちゃん!
プロデューサー:な、馴れなれしく呼ばないで・・・。
???:ご、ごめんなさい・・・!
プロデューサー:あ、ちが、ちがくて・・・!その・・・よろしく、プロデューサーさん。
???→プロデューサー:プロデューサー、でいいよ。
プロデューサー:よ、よろしくね、プロデューサー。
プロデューサー:うんっ!
プロデューサー:私のことも、プロデューサーって呼んでね!
プロデューサー:うん!よろしくね、プロデューサーちゃん!
プロデューサー:よし、じゃあ3人のユニット名を発表するぞ。
プロデューサー:え!?もう決まってたの!?
プロデューサー:あぁ。3人のユニット名は・・・
『イルミネーションスターズ』だ
プロデューサー:いい響き〜!
プロデューサー:悪くない・・・かも
プロデューサー:素敵な名前・・・!
プロデューサー:今日から、みんなは『イルミネーションスターズ』として活動してもらう。みんなが目指す理想のプロデューサーになれるよう、俺も最大限サポートさせてもらう。よろしくな、イルミネ!
プロデューサー:もちろん!
プロデューサー:よろしくお願いします
プロデューサー:むんっ!
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〜数ヶ月後〜
天井:うちの事務所も、もう28人所属したのか。
天井:・・・
天井:あの子たちも順調に育ってきているさ
天井:なぁ、もしかしたら、お前のような──
天井:いや、あの子たちなら、お前を超える存在になるかもしれないな。
天井:・・・
天井:しけた線香になっっちまったな。すまん
天井:なに、今の俺には帰るところがある。
天井:また来るさ
天井:今度は、自慢のプロデューサーたちも一緒にな
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