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GOING サブマリン 2

じいちゃんの手紙を見つけてから、僕は指定された洞窟へ向かう事にした。

学校を終えてすぐに帰宅した。

まずは準備だ、水中を魚のようにスイスイ進める
SQスーツ!
じいちゃんの設計図!と手紙
それと…何かあってもいいように準備もした。

問題は、両親になんて言うかだ。
絶対に危ないから、ダメと言われるに決まっている…
まだ6歳だし…

ここから、洞窟までどのくらいかかるのかを、調べておく必要がありそうだ。

そんな時!運良く日程がくる。

明日は確か、両親とも帰ってくるのが遅いと言っていた!チャンスだ!

なんとかバレないように行動しなければ。

まだ6歳の僕には、アリバイ作りというのに慣れてなかったが…
その日、洞窟へと向かうのだった。

SQスーツ!人間が水中で行動できる範囲を確立し、水の抵抗を和らげる代物!着る機会はまだ数えるくらいしかなくて
久々に着るとけっこうピッチリしている。

スーツの背中には小型のタービンが着いていて
巡航モードにすると勢いよく回る。
それと、緑色のした液体の入ったシリンダー、小型の電池のような物を取り付ける。スーツのエネルギー源だ。

久々の水中…少々怖いけど…
僕は巡航モードにして、水中へと入った。

「ブーーン!」
タービンの回転とともに、勢いよく進む!
タービンの向きを上下左右に切り替える事によって
曲ったり、バックしたりも可能!

ちなみに速度も、加速・中速・減速もできる。

慣れると、とても気持ちの良いスキューバができる。これを作った人は天才だとしみじみ思う。

道中、危ない場所や海中モンスターなど、立ち入っては行けない所とかも
回避しつつ進みはじめて、30分くらいで目的の洞窟に辿りつくことができた。割りと近くて安堵した。

はじめての場所、はじめての冒険!
6歳の少年がワクワクしない訳がない!

洞窟に入ってみると、スクエアと同じ環境化であったため、SQスーツをずっと着ている必要はなかった。

スーツを脱ぎ、ある程度進むと大きなシャッターが目の前に現れた。
壁側に付いているボタンを押した。

重厚感のある扉が大きな音を立てながら開く!

中には格納庫のようなところがあり、そこに…

(誰や〜シャッターを勝手に開けた奴は?)

大声とともに、タコのような人が現れた。

正直、人というよりタコでした。喋るタコ。

(うわぁぁぁぁ〜あ、ご、ごめんなさい!)
びっくりして、思わず変な声をだしてしまった…

(あ〜ん!おまえさんだれや〜?、まだガキやないかい!)
タコの魚人に圧倒される…

(ぼ…僕はじいちゃん!…ノットじいちゃんの手紙を見てここまできました!

(な?なんやて?…ノットやと?それにじいちゃんって!…おまえさん、まさかノットの孫かえ?)

タコの魚人はびっくりして、問いただしてきた。

(ハイ!…僕はノットじいちゃんの孫です!
あ!もしかして、手紙にあった気の荒い人って…)

(おうおう〜誰が気の荒い奴やって〜?)

ややこしくなりそうだったから、手紙をみせてみた。

(じいちゃんの手紙をとにかくみてください。)

(どれ〜かしてみ〜…………うっ!ま!まじかいな〜
うっ…!)
手紙を読み始めると、タコの人は泣きながら…

(うわぁぁぁぁ〜、ノットのやつ死んでもうたんか〜?なんでや〜一緒に完成させる〜云うてたのに〜)

タコの大泣きを見て、じいちゃんを慕っていたことが伝わりとても嬉しかった。

(疑うてすまんかったの〜、この事を知ってるのはワイとノットだけやし、ここの場所まで来たっちゅ〜事はそういう事じゃけんの〜
つまり、おまいさんがトムっちゅ〜わけやな!

ワイは、タコの魚人のパスカルや!よろしゅ〜)

6歳ながらも、面倒なタイプのひとだな〜と思った。

とりあえず、気の荒いタコとの出会いに成功したのだった。

第3話へ!潜航


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