J2 第39節 鹿児島VS岡山
鹿児島にとっては残留に向けて、岡山にとっては昇格に向けて重要になった試合のレビューです。
1.スタメン
・基本フォーメーションは4-5-1
・出場停止となった萱沼に代わり五領
・五領は7試合ぶりのスタメン
・ベンチには前節劇的ゴールを決めたルカオが
控える
・前節と変わらず4-4-2
・増田が2試合連続のスタメン
2.決めきれない前半
前節から中2日となった鹿児島は20位と降格圏ギリギリの順位である。一方の岡山はホーム2連勝で一気にプレーオフ圏内の6位に入った。
そんな両チームの試合序盤、鹿児島は丁寧に繋ぎ、岡山はヨンジェ、赤嶺にロングボールを配給し、そのセカンドボールを拾うという試合だった。
そんな中最初のチャンスは鹿児島
鹿児島の左サイド奥深くでボールを奪うと牛之濱が裏に抜け、そのままシュート、これは一森が足で防いだ。この日の鹿児島は中央からの攻撃は少なく、両サイド、特に左SH五領や右SB酒本のクロスからチャンスを作ることが多かった。
序盤こそ鹿児島に押され気味だった岡山も前半10分以降、後ろでゆっくりと回し始める。岡山はいつも通り上田が最終ラインに降りてきて、キーパーを含めた一森-増谷-増田-チェ-上田で回していた。対する鹿児島の守備はトップ下の枝本が韓と2トップとなり4-4-2であまり前からプレスはかけずブロックを敷いて対峙していた。
前半22分岡山がビッグチャンスを迎える。
後ろで回す中、増谷が関戸とワンツーで相手をはがし横の喜山に、喜山は裏に完璧に抜け出した仲間にピンポイントのパス。これが見事に通り、アンジュンスと1対1に、これはアンジュンスがファインセーブ。鹿児島は後ろで回す岡山に対して少しラインが高くなっていた。
この後もどちらかというと岡山の攻める時間が長く、鹿児島はカウンター狙いだったが重心が後ろにあり、あまり効果的なカウンターをうつことができなかった。
前半42分またも岡山がチャンスを作る。
廣木が高い位置で幅を取りボールをもらい上田にパス、それを関戸にサイドチェンジ気味の
パス、これを関戸がトラップし、シュートしたが上に外れた。ここでポイントなのが上の画像で示した赤嶺の動き この赤嶺の少し低い位置からの走り込みによって相手左SBが中につれられ関戸がドフリーになった。しかし決めきれず前半はドローで終わった。
3.ニウドが攻守両面で光った後半
序盤、鹿児島は勢いを持って試合に入る。前半よりも選手間の距離が近くテンポ良くパスが回りチャンスをつくる。一方岡山は回せるときは回すもののヨンジェの裏を狙うパスが多く、あまりボールを回せない。また自陣でボールを失うことが多くピンチを迎えることが多かった。
後半特に際立っていたのがニウドである。59分ヨンジェが裏に抜け出し、キーパーと1対1になりかけた場面ではニウドがナイスカバーを見せチャンスを潰した。岡山はニウドにセカンドボールを拾われるシーンが増え中々チャンスに持ち込めない。
しかし65分に岡山が一瞬のスキをつく。
増田が競り勝ち、そのセカンドボールをニウドが拾うかと思われたがそこを関戸が拾った。それを仲間が受けそのまま個人技でシュート
惜しくもゴール左に外れた。
このシーンが象徴するようにニウドがセカンドボールを拾えないとピンチを迎えていた。しかしセカンドボールを拾えると前向きでプレーできニウドのパスセンスを遺憾なく発揮していた。
両チームともこの後もチャンスをつくるものの鹿児島はアンジュンス、岡山は増田を中心に得点を許さずスコアレスドローで試合終了
4.まとめ
・鹿児島 攻撃
後ろから繋いで低めに下がってきたSHのアーリークロスはかなり脅威になっていた。またRSBの酒本が高い位置を取れるとチャンスをつくれていた。
・鹿児島 守備
中2日ということもありあまり前からは行かずしっかりと4-4-2のブロックを敷いて守備をしていた。サイドチェンジを使う岡山に対して左右に揺さぶられピンチを招くことがあり改善が必要か
・岡山 攻撃
決定力の無さが出てしまった感じ。またヨンジェ、山本の裏を使えない場合の攻め方を考える必要がありそう。ただサイドチェンジを有効に使えたときは大きなチャンスになりかけていたので良かった。
・岡山 守備
CB2枚の連携ミスも無く、一森もいつも通り安定していた。特にカウンターを喰らいそうなときの守備はとても良かった。
今年のJ2も残り3試合となった。両者にとって痛み分けとなってしまった形だが両チームともそこまで悲観する内容ではなかったように思う。鹿児島は残留、岡山は昇格を目指して負けられない戦いが続く。
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