J2 第38節 岡山VS栃木

今回は両チームにとって非常に重要となった試合のレビューを書きました。今回も感想などよろしくお願いします。

1.スタメン

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両チーム4-4-2のミラーゲーム
岡山は前節急遽出場となりながらもCBとして勝利に貢献した増田が今季リーグ戦初スタメン、またベンチには怪我から復帰した山本が入った

栃木は前節の琉球戦と同じメンバー
今節もヘニキがトップに入った

2.前半

試合の序盤、岡山、栃木、両チームとも後ろから繋ごうとはせず、長いボールを多用し中盤でのボールの拾い合いのような展開になっていた。

守備面
 岡山は余り前からプレスをかけていなかった。
 栃木は前から積極的にプレスをかけ、岡山のパスミスやトラップミスを誘っていた。
攻撃面
 岡山は意図してロングボールを蹴ると言うよりは相手に合わせてしまっていたように感じた。
 栃木の方は試合を通じて(ヘニキが交代するまで)一貫してロングボールをヘニキ目掛けて蹴り、そのこぼれを拾ったり、セットプレーを獲るという明確なサッカーをしていた。

序盤はロングボールが多く落ち着かない試合となる中、前半8分という早い時間にゲームがうごく。
一森が赤嶺に目掛けてゴールキックを蹴るとそのボールが相手の手に当たり少し遠い位置ではあるもののFKを獲得。
キッカーは正確無比な左足を持つ上田康太
美しく弧を描いたボールに合わせたのはこの日リーグ戦初スタメンのCB増田繁人
競り合った栃木SCの瀬川も178cmと決して小柄ではなかったものの、そこは我ら岡山が誇る
長身CB(190cm)頭1つ分上で合わせて先制!

栃木としてはゲームプランが崩れてしまうような早い時間での失点となってしまった。
しかし、そこは名将 田坂 和昭 この後も慌てることなく自分たちのスタイルを貫いていた。
一方、岡山は得点後はゲームを落ち着かせようと後ろで回すことが多くなる。この試合、前節とは違い、増谷はそこまで高い位置を取らず、上田-チェ-増田-増谷+一森-喜山
というメンバーで人数を掛けてボールを回す時間が長かった。
岡山としてはここでもっと落ち着いてパスを回してゲームを優位に進めたかったが、栃木のハイプレス、また田中、濱田ペアよりも足下の技術に劣る増田、チェペアだったため危険を犯さず前に蹴る時は蹴るとはっきりと割り切ってボール回しをしていたように思われた。

栃木はしぶとく前からプレスをかけていき、13分の直接FKや15分の大崎の惜しいシュートなど徐々にチャンスを作り出していく。

これを守り切った(栃木が外してくれた?)岡山は20分に高連携から決定的な場面を迎える。
左サイドでボールを受けた上田が右に流れた赤嶺にパス、そして関戸が中に入ったことで空いた右サイドのスペースに増谷が上がってくるとそのままマイナス気味にクロス。それに合わせたのは仲間隼人。しかしこれはキーパー正面だった。

このシーン今年の攻撃の好調ぶりを体現するかのような素晴らしい攻撃だった。

 上田の広い視野をいかしたサイドチェンジ
          ↓
 関戸が中に入ることで右のスペースを空ける
          ↓
    空いたスペースに増谷の完璧な
       オーバーラップ
          ↓
 浮いたボールをふかさず枠に打つ仲間

この試合1番の攻撃であるように思えたこのシーン、決めきることは出来なかったが攻撃が連動していることを示す完璧な崩しだった。

もう1つ26分に素晴らしいシーンがあった。
それは 喜山康平 のプレーである。
赤嶺がくさびをもらい収めようとするが相手に触られてしまう。普通ならカウンターを受けるシーンであるがここで喜山康平がビッグプレーを見せる。ヘニキと喜山がどちらも触れるような微妙な位置に落ちたボールをヘニキに触らせず、前を向いたのである。さらにその後ファールを貰い岡山のチャンスを呼び込んだ。
言葉では恐らく伝わりきらないので是非DAZNなどで見てほしいプレーである。
その位のプレーである。

その後も両者チャンスを作るものの最後の精度をかき、1-0の岡山リードで前半を終える。

3.HT

この試合なんと2015年〜2017年までファジアーノ岡山でプレーした加地亮さんが登場!
岡山マラソンに出場するということで特別ユニフォームをプレゼントされていた。
また、この日J昇格からの累計入場者数が、岡山の総人口を超え、改めてサッカーやファジの凄さを感じた。

4.後半

後半に入っても両チームともロングボール多めだった。どちらかというと栃木が攻め、岡山が守るという印象。

しかし最初のチャンスは岡山だった。
ここでキーになったのが関戸健二である。
増田がヘニキとの競り合いに勝ち、浮いたボールが関戸のもとにこぼれた。去年までの関戸なら自分で持たず後ろにパスか或いは取られてしまうかだった。
     しかし今年は違う。
ボールを拾った関戸は自陣深く取られれば危険な場面だったが見事なドリブルで相手3、4人を引きつけて赤嶺にパス。最後は仲間が抜け出しシュートを打つがこれはキーパーのファインセーブに阻まれた。
相手の守備の雑さを言ってしまえばそれで終わりだが関戸はこの試合だけでなく毎試合、最後まで走り、的確なポジショニングで味方にスペースを与えたりなど決して目立つようなプレーではないがチームのために献身的に走っている。

栃木にも64分決定的なシーンが訪れる。
右サイドからのFK、キッカー瀬川の高精度のクロスを手前にいた大崎が頭で逸らすとそのボールは岡山のDFラインとGKの間に落ち、誰も触れない状態に。結局そのボールは流れてコーナーキックとなった。岡山としてはDFとGKの所での連携ミスで非常に危ないシーンとなった。
またこのシーンではスタジアムの照明の一部が消え、一時騒然とした。DAZNでも分かりにくいが画面が少し暗くなっている。
10分ほど試合が中断した後のコーナーキック、こういう時にマークのズレや集中力が落ちてしまいがちだが最後は廣木がゴールのカバーに入りなんとか守り切った。

これ以降も岡山は攻められる時間が多くなるが、増田を中心にした体を張った守り、クリアボールをマイボールにしようとイ、山本も懸命に走り何とか逃げ切り岡山の勝利!

5.まとめ

この試合のMVPは文句なしに増田繁人である。
ここまで天皇杯では出場しチームを引っ張っていたものの、その後のリーグ戦でもスタメン出場がなく悔しい思いをしていたはずである。
しかし毎日練習から泥臭くプレーし、ベンチに入った時には積極的に声を出し、前節巡ってきたチャンスをしっかりとものにしてスタメンを勝ち取ったことは本当に凄いし、とても感動した。
今年の岡山はこの増田のような前半戦にあまり試合に出れなかった選手が天皇杯でのプレーや怪我人との交代でしっかりと結果を残しスタメンを勝ち取った選手がいる。
例えば、喜山康平、関戸健二、赤嶺真吾
上の3選手はシーズン序盤あまり出場機会を得ることができなかった。
しかし、喜山は天皇杯VS千葉戦のボランチでの活躍、関戸はシーズン途中でのSHへのポジション変更での活躍、赤嶺はFWの怪我人続出で回ってきたスタメンの試合で見事に活躍
またシーズン途中に加入した増谷、中野、山本も即フィットした。中野は大怪我を負い、今シーズンは終わってしまったが、必ず戻ってきてくれる。
このように最初からスタメンだったり、いた選手だけでなくシーズン途中にスタメンを勝ち取った選手が大活躍を見せていることはとてもJ1昇格を後押ししているのではないだろうか。もちろん言うまでもなく有馬健二監督の名将ぶりはとてつもないのだが…
2019シーズンもとうとう残り4試合
その中でこの栃木という難しい相手に無失点で勝利し、山本が怪我から復帰するなどとても大きな1勝になったことは間違いない。
次の相手も残留を目指している鹿児島ユナイテッドFCである。この試合も決して楽な試合では無いだろうが、絶対に負けてはいけない。
今こそ2016年のあの悔しい大阪での景色を思い出すべきではないか。

       

       「必ず勝つ」



今回も最後まで読んでいただきありがとうございます😊最後は自分の思いを書いたみたいになりましたが本当に今年はJ1に行けると思っています。無理だと言う人は言ってくれてもかまいません。が、僕は信じています。
今回も感想などお願いします🙏





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