2024前半|草津温泉のように熱く、群馬の戦うスピリッツ|ザスパ群馬の解説

あしたのファジアーノ岡山の試合を「もっと楽しむ」ために、対戦相手についても知っておこう、という思いで開設したnoteです。

対戦相手の押さえておきたいポイントについて、サッカー素人がふんわりとした内容で解説いたします。

有料設定ですが、最後まで無料でごらんいただけるので、なんとなくザスパ群馬について知った気分になってみましょう。

第4節 群馬 vs 愛媛 の試合からザスパ群馬の特徴をまとめました。

ザスパ群馬の歴史と今の状況

1995年に「リエゾン草津」として誕生したクラブチームは、2002年に現在の「ザスパ群馬」となった。

2012-2023シーズンは「ザスパクサツ群馬」で統一されていたが、リブライディングのために2024年より「ザスパ群馬」に呼称を戻している(チーム名は「ザスパクサツ群馬」のままなのでややこしい)。

クラブ呼称の「ザスパ」は、英語の「The spa(温泉)」を意味する言葉であり、草津温泉を意味する「ザスパクサツ」を正式なクラブ名としている。

マスコットは、パンダをモチーフとした「ザスパンダ」と温泉から誕生した獅子の「湯友」だ。

2005年よりJ2リーグに参入すると、2018-2019シーズンこそJ3降格を経験するもほとんどのシーズンを現在のJ2で戦っている。

監督は2年程度で交代することが多く、2022年に就任した「大槻毅」監督が3年目も指揮をとるのは珍しいことだ。

2023年シーズンは、14勝13敗15分でJ2の11位に位置し、2024年は1桁順位を期待する声も多く上がっていた。

しかし、シーズンが始まると未だに勝ち星はつかず、現在は0勝3敗2分でJ2の最下位に位置し、苦しいシーズンスタートとなっている。

冬の移籍期間で流出した選手も少なく、新加入選手の起用もそれほど多くないのだが、波に乗れていない状況だ。ここ5試合ではスタメン選手を固定する傾向にある。

主な退団選手(同カテゴリ以上)

  • DF 岡本 一真|J2 モンテディオ山形

  • FW 川本 梨誉(レンタル)|J2 清水エスパルス

移籍(復帰)した選手は少なく、2023年シーズンの主メンバーを多く残せている。

主な入団選手(ベンチ入りメンバーのみ)

  • DF 3 大畑 隆也|J3 カターレ富山

  • FW 8 髙澤 優也| J1 町田ゼルビア

  • FW 40 佐川 洸介(レンタル)|J1 東京ヴェルディ

  • MF 35 玉城 大志|仙台大学

  • FW 7 和田 昌士 |J3 いわてグルージャ盛岡

  • FW 41 永長 鷹虎(レンタル)|J1 川崎フロンターレ(J2 水戸)

3大畑や8髙澤らが開幕スタメンを勝ちとっている。また、40佐川もここ数試合はスタメンに名を連ねている。ベンチスタートながら、水戸ホーリーホック(レンタル)の41永長もテクニックが高い注目選手だ。

ザスパ群馬の特徴

ローブロックによる堅い守備

3-4-2-1を基本フォーメーションとして、守備面では5-4-1または4-4-2で守り、ゴール前に人数をかけてくる傾向にある。左WBの17山中が中盤に構えるか最終ラインに落ちるかで4バックと5バックを切り替えている。

ゴール前を固めるものの、選手の役割があやふやなのか、PA内で相手選手をフリーにすることは多い。愛媛には少ない人数でも決定機を作られていた。

ただし、守備陣が崩れても、GK21櫛引がスーパーセーブを連発して失点数は少ない。

中盤を経由したビルドアップ

ビルドアップは慎重に行う傾向にある。ゴールキックでロングパスを送ることは少なく、3CBがGK横に並ぶほど低い位置からビルドアップを開始する。

ロングボールはあまり使わずに、ボランチを経由して、転がすパスで左右のサイドにボールを分配するシーンが多かった。

突破を狙うサイド攻撃

相手陣地を突破する際は、ボランチからサイドに展開することが多い。右サイドの3大畑と10佐藤のコンビネーション、左サイドの17山中のスピードを生かして突破してくる。

3-4-2-1の両WBは、トップ下の選手よりも前線に位置するほど、高く構えることもある攻撃的なポジションだ。ただし、ネガトラの帰陣も早くしなければならず、運動量が求められる。

身長の高い選手たち

スタメンに160cm代の選手はおらず、180cm代の選手が7人もいた。右WBの3大畑も元々はCBの選手とのことで180cmの高さを誇る。セットプレーには強みを持っているかもしれない。

ファジアーノ岡山戦での注目ポイント

21櫛引の高い壁を突破できるか

守備を硬めてくる群馬だが、ゴール前での綻びもおおく、決定機をつくるチャンスはあるはずだ。しかし、21櫛引のセーブスキルは高く、こぼれ球への反応速度でゴールを割らなければならないかもしれない。セーブされたあとの選手の動きに注目だ。

群馬の泥くさいプレーと審判の相性

群馬の選手は泥くさく熱い気持ちでぶつかってくる。審判がどこまでコンタクトを許すかによってゲーム支配できるか決まってくるだろう。ゴール前でわざとぶつかり倒れ込んだり、相手選手をイラつかせてレッドカードに追い込んだり、ダーティな面も見えるはずだ。岡山の選手は熱くならずに冷静に対応してほしい。

岡山はプレスかカウンターか

岡山の守備は、プレスか相手を引き込んでカウンターを狙うか、状況によって変えてくる。特に群馬の生命線となるボランチの争いはゲームを決定づける重要な争いになるはずだ。岡山の守備陣が前に行くか後ろに下がって受けるか注目して欲しい。

ファジアーノ岡山の注目選手

岡山の選手全員

もう全員が注目選手である。誰がスタメンかも僕程度では予想できない。ベンチ入りした選手も含めて「全岡山の選手に、注目せよ」。(手抜きではないぞ、本当だぞ、本当に手抜きじゃないんだぞ)

8 ガブリエル シャビエル

Twitterでは8GXの確定演出が出たのではないかと騒ぎ始めている。どうやら8GXのInstagramのストーリーに本人のユニフォーム画像が投稿されたらしい。全J2サポーターが注目する選手の登場はあるか期待だ。

ザスパ群馬の注目選手

GK 21 櫛引 政敏 186cm

出場機会は少なかったようだが、2017年に岡山にレンタルされたGKだ。シュートセーブのスキルが高く、パントキックでグラウンダーのパスを前線に届けるほどキックテクニックも高い。ただしCBへのパスがカットされることもあり、わずかばかりの危うさも備えたGKだ。

FW 10佐藤 亮 173cm

トップ下ながらさまざまな場所に顔を出してくる。3大畑との右サイドの攻撃には注目だ。

FW 8 高澤 優也 181cm

群馬でもっとも泥くさくプレーができるプレイヤー。ゴール前でのダイビングヘッドには迫力があった。PA内でわざとこけたり相手チームをイラつかせて退場者を出したりダーティなプレイヤーだ。岡山も熱くなりすぎないように気をつけたい。

岡山は焦らずに何度も決定機を作ってほしい

群馬のGK21櫛引の壁はかなり熱く、決定機が弾かれるシーンも多いはずだ。しかし、何度もチャンスを作り続けることで岡山の選手の反応速度であればこぼれ球を押し込めるチャンスもあるはずだ。諦めずにトライしてほしい。

また、群馬は1失点したあとでも攻撃に焦りは見えず、たんたんと攻めてきたように感じた。勢いにのって追加点を狙おうとすると、逆に群馬の術中にハマってしまうかもしれない。追加点をあせらずに、岡山も守備からリズムを作ってほしい。

どちらのチームも落ち着いて平常心でプレーできるかがポイントになるだろう。3連戦の最終日であるが各選手の疲労度も気になるところだ。どの選手がスタメンに名を連ねるのかも楽しみにしたい。

2023年前半のザスパ群馬の解説はこちら。


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