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ファジアーノ岡山のニアゾーン進入を調べてみた 第1節〜第10節
こんにちは、ファジ・リオです。
今回は「ファジアーノ岡山のニアゾーン進入を調べてみた」ということで、今シーズンの第1節〜第10節の10試合を対象にして調べました。ぜひ、読んでみてください!
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⚫そもそもニアゾーンって何?
「ニアゾーン」という用語を皆さんは知っているでしょうか?恥ずかしながら筆者は今年に入ってから初めてニアゾーンという用語を知りました。いやもう、本当に詳しげなサッカー用語には弱いので(笑)。
これを読んでくださっている方の中には「ニアゾーンって何?」という方もいらっしゃると思うので、まずは簡単にニアゾーンについて説明します。
![](https://assets.st-note.com/img/1650208393820-o7J9Zql57U.jpg?width=1200)
ニアゾーンとは、上の画像で赤く塗られている部分のことを言います。
少し詳しく言うと、まずピッチを縦に4本の線で区切って5つのレーン(エリア)に分けます。このとき、一番真ん中のレーンの両脇のレーンをハーフレーンと呼びます。このハーフレーンとペナルティエリアが重なるところがニアゾーンです。
今シーズンのファジアーノは、ニアゾーンを使っていこう!という狙いを持って試合に臨んでいます。実際に開幕戦でもニアゾーンを使った攻撃で点を取っていました。なので試合中にニアゾーンを使う場面が訪れたら、どうやってニアゾーンに進入したんだろう?そこからどういう攻撃が出来るだろう?ということを考えてみても良いかもしれませんね。
⚫第10節までの総進入回数/1試合平均進入回数
今回は細かい進入パターンというよりは、どれだけニアゾーンに進入出来たのかというところに重点を置いています。
ここで1つ、今回はセットプレー(ロングスローを含む)から直接ニアゾーンに入った場合、セットプレーの流れからニアゾーンに入った場合を除いています。ご了承頂きたいのは、セットプレーの「流れ」について、明確な定義を設けずに完全に筆者の感覚で判断しています。ご理解の程、よろしくお願いいたします。
それでは、第10節までの総進入回数と、1試合平均進入回数を見ていきます。
・第10節までの総進入回数:104回
・1試合平均進入回数:10.4回
どうでしょう。正直これが多いのか少ないのか不明ですが、1試合平均が10回以上ということは、相手陣に押し込む回数が少なくないのではないでしょうか。
⚫シュートを打てたか/ゴール出来たか
いくらニアゾーンに進入したからといってシュートを打ってゴールを決めなければ、試合に勝てません。
ここでは、ニアゾーンに進入した流れからシュートを打った回数、ゴールを決めた回数を見ていきます。「流れ」は上記のように筆者の感覚です、お許しください。
・シュート数 35回/104回
(シュート数/総進入回数)
・ゴール数 5ゴール/35回
(ゴール数/ニアゾーン進入シュート数)
このようになりました。ニアゾーンに進入した回数のうち、約34%をその流れからシュートに持ち込んでいるということになります。また、そのシュートのうち約14%がゴールになっています。
第10節終了時点でのファジアーノのゴール数は14ゴールで、ニアゾーン進入の流れからのゴール数が5ゴール。つまり、全ゴールの3分の1以上がニアゾーン進入の流れからということになります。
これらの数字がどういう意味を持つのか、今後も続くシーズンを過ごしていく中ではっきりすると思います。
⚫1試合ずつ見てみよう 第1節〜第10節
ここからは、第1節〜第10節にかけて1試合ずつのニアゾーン進入回数について細かく見てみようと思います。
そこで、この後出てくる表記について説明しておきます。
パス:パスから進入
ドリブル:ドリブルで進入(パス・奪取以外を指す)
奪取:ニアゾーン内でボールを奪う、またはニアゾーン外からの相手のこぼれ球を拾う
シュート:流れからシュートを打つ
ゴール:流れからゴールを決める
■第1節vsヴァンフォーレ甲府(4-1〇)
パス:2回 ドリブル:1回 奪取:2回
シュート:2回 ゴール:1回 計5回進入
チームがどのようなサッカーを展開するのか分からない中で迎えた開幕戦のヴァンフォーレ甲府戦。ニアゾーン総進入回数は5回。
この試合の総シュート数は9本で、そのうち「2本」がニアゾーン進入の流れからということになります。さらに、この試合ではニアゾーン進入からゴールまで決めています。開幕前にファジが示したニアゾーンを狙っていくぞということを体現してくれた一戦でした。
■第2節vs徳島ヴォルティス(1-1△)
パス:2回 ドリブル:2回 奪取:0回
シュート:3回 ゴール:1回 計4回進入
第2節の徳島ヴォルティス戦です。開始早々にチアゴがニアゾーンに進入してそのままゴール、という形で先制した試合です。
この試合の総進入回数は4回。開幕戦よりも1回少ないという結果になりました。
そしてこの試合の総シュート数は13本で、そのうち「3本」がニアゾーン進入の流れからということになります。試合単位で見てみると、ニアゾーンからの流れでシュートというのは思ったより少ないように感じます。
■第3節vs栃木SC(1-0〇)
パス:5回 ドリブル:4回 奪取:1回
シュート:4回 ゴール:0回 計10回進入
第3節の栃木SC戦です。バイスのスーパーFKが決勝点。他にもチアゴがポストを叩くシュートや田中雄大のヘディングなどもあった試合です。
この試合の総進入回数は10回。ここまでの3試合の中で最も多いという結果になりました。試合の流れを見てもファジがチャンスを多く作っている印象がありました。やはりニアゾーン進入とチャンス創出は関係が深いのか?と思わせるゲームでした。
この試合の総シュート数は13本で、そのうち「4本」がニアゾーン進入の流れからということになります。ニアゾーン進入からのゴールはありませんでした。
■第4節vsFC町田ゼルビア戦(1-3⚫)
パス:6回 ドリブル:1回 奪取:0回
シュート:3回 ゴール:1回 計7回進入
第4節の町田ゼルビア戦です。梅田の怪我離脱、ステファン・ムークのJデビュー戦&退場、今季ワーストの3失点など様々なことが起きた中で、川本が意地のゴールを決めて一矢報いた試合です。
この試合の総進入回数は7回。まだ4節の段階ですが、ある程度進入回数の傾向が見えてきましたね。
総シュート数は7本で、そのうち「3本」がニアゾーン進入の流れからということになります。さらには、川本のゴールはニアゾーンからのシュートでした。
さぁ、どんどん行きましょう。
■第5節vs横浜FC(1-1△)
パス:5回 ドリブル:0回 奪取:0回
シュート:1回 ゴール:0回 計5回進入
第5節の横浜FC戦です。ここに来て初めて、ドリブルからニアゾーンに進入するという形が見られませんでした。木村太哉がニアゾーンに入った瞬間に倒されてPK獲得、結果チアゴが冷静に決め、ゴールとなりました。
この試合の総進入回数は5回。全てパスからの進入でした。町田、横浜の2試合で12回しか進入出来ていません。
総シュート数は8本で、そのうち「1本」がニアゾーン進入の流れからということになります。少ないですね。
■第6節vs大宮アルディージャ(1-1△)
パス:9回 ドリブル:5回 奪取:1回
シュート:6回 ゴール:1回 計15回進入
第6節の大宮アルディージャ戦です。相手GKが2人とも負傷交代というイレギュラーな展開に対するファジの攻め方に疑問を呈する人が続出した試合です。
この試合の総進入回数はここまでで最多の15回。10回以上の進入となると、第3節の栃木SC戦以来となります。
総シュート数は17本で、そのうち「6本」がニアゾーン進入の流れからということになります。シュートを17本放つもゴールはたったの1点。毎年のように得点力不足が課題になっています。
■第7節vsいわてグルージャ盛岡(0-1⚫)
パス:7回 ドリブル:6回 奪取:2回
シュート:4回 ゴール:0回 計15回進入
第7節の盛岡戦です。まさかの展開でした。今シーズン初の無得点、完封負けとなった試合です。
この試合の総進入回数は前節の大宮戦と同じく15回。そこまでボールを持っていくことは出来ていたということです。
総シュート数は15本で、そのうち「4本」がニアゾーン進入の流れからということになります。ニアゾーンに入ったらシュートまで持っていけるというイメージですが、ファジの場合はそうではないのかもしれませんね。
■第8節vsモンテディオ山形(1-0〇)
パス:10回 ドリブル:5回 奪取:3回
シュート:2回 ゴール:0回 計18回進入
第8節のモンテディオ山形戦です。再試合になってしまいましたが、ファジはこの試合に勝利した、木村太哉がちゃんとゴールを決めて勝利した。その経験は消えないと思っています。
この試合の総進入回数は最多の18回。相手が1人居ない状況も影響しているでしょう。
総シュート数は18本で、そのうち「2本」がニアゾーン進入の流れからということになります。少ないですね、やはり。ニアゾーンに18回進入しても16回はシュートを打つまでいけてないということです。
■第9節vsFC琉球(3-3△)
パス:7回 ドリブル:5回 奪取:2回
シュート:4回 ゴール:0回 計14回進入
第9節のFC琉球戦です。2点ビハインドから3点取って逆転という経験が出来たことはプラスと捉えて問題ないと思います。
この試合の総進入回数は14回。安定して10回以上はニアゾーンに進入することが出来てきているように思えます。
総シュート数は17本で、そのうち「4本」がニアゾーン進入の流れからということになります。やはり打てないものなんですねぇ。
■第10節vsアルビレックス新潟(1-1△)
パス:7回 ドリブル:4回 奪取:0回
シュート:6回 ゴール:1回 計11回進入
第10節の新潟戦です。デュークが2試合連続ゴールを決め、引き分けとなった試合です。試合後「引き分けが多すぎる」とデュークは言いました。サポーターからもモヤッとするという声がチラホラと。
この試合の総進入回数は11回。これもまた10回以上進入出来ていますね。
総シュート数は12本で、そのうち「6本」がニアゾーン進入の流れからということになります。総シュート数の半分がニアゾーン進入からというのはここまでで初めてです。試合の流れからしても、この数字は妥当ではないでしょうか。
⚫わかること
これらのデータから分かることは、ニアゾーンに進入したからといってシュートが打てているかと言われたらそうでは無い。ということです。
10試合全体で見れば総進入回数のうち約34%はシュートに持っていけています。これが多いという人もいれば、少ないという人もいそうで、何とも言えませんが。筆者としてはちょっと少ないかもなぁと感じます。保険をかけた言い方ですが(笑)。
1試合ずつ見れば、進入してる割にシュートまで打ててない。という試合が多くありました。山形戦なんかはその代表例ですよね、18回進入してシュートが2回。
そこは最後のクロスの精度だったり、一瞬の判断の遅れだったりします。
セットプレーを含めて考えると、ニアゾーンからのシュートはもっとありますし、ゴールもあります。
ただ、ここで大切にしたいのはほぼ確実にニアゾーンに入れるセットプレーではなく、それ以外でどうやってニアゾーンに進入したのか、そこからどういうアイデアを持って攻撃を仕掛けてシュートを打つのか、ゴールを決めるのかということです。
開幕戦のチアゴの2点目なんかは本当に良い動きでしたし、新潟戦のデュークのゴールは彼の強みを生かしたものでした。それぞれの良いところをあのエリアで発揮する必要があります。ただニアゾーンに入るだけでは何も起きません。
何度も言いますが、大切にしたいのはニアゾーンにどのように進入したか、その後どうやってゴールをこじ開けるかです。
そこに注目するためにも、今回のニアゾーン進入回数調べは良かったのではないかと思います。
もっとこういう風に調べたらどうか、ここはおかしいんじゃないのか。というご意見やご指摘は、筆者の活動において大変ありがたいものになります。この記事を読んで気になる点がありましたら、ぜひ教えて頂きたいです!
最後まで読んで頂きありがとうございました。このニアゾーン進入回数調べは、シーズンを通して続ける予定です。よろしくお願いします!
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