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2023.2.3 NY市場暗転。雇用統計、景況感(非製造業)が経済の底堅さ示す

昨夜(2月3日)は米国で2つの重要な経済指標が発表されました。ひとつは雇用統計(22:30)、もうひとつがISM非製造業景況感(0:00)です。

雇用統計は、
非農業部門雇用者数増が予想18.5万人に対し、結果51.7万人
失業率は予想3.6%に対し、結果3.4%
平均時給(上昇率)が前年比で予想4.3%に対し、結果4.4% でした。

いずれも雇用の強さを示す結果となりました。とくに雇用者数は予想を大幅に上回るものでした。これまでの「インフレが鎮静化し、金融の引き締めが緩まるのでは?」といった期待はこれで一気に薄まり、株式市場は下げてはじまり、ドル円はドル高の展開になりました。

さらに、雇用統計発表から1時間半後(0:00)に出された非製造業景況感も予想50.3に対し、結果55.2と大きく上振れしました。経済の強さを示す指標が立て続けに発表されたことで、マーケットは終値で、

ダウ平均株価が33,926.01(-0.38%)前日比で127.93ドル安
S&P500指数は4,136.48(-1.04%)
ナスダック総合指数は12,006.95(-1.59%)
と、全面安の展開になりました。ちなみに、

10年債金利は3.519%(前日比で上昇)
債券ETFのAGGは99.82(-0.96%) でした。

前々日(2月1日の日本時間深夜)FOMC声明及びパウエルFRB議長が会見を行い、そろそろ利上げの手を緩めるかもしれないといった思惑から株式市場はナスダック銘柄を中心に急騰の展開が続いていました。しかし、雇用統計と景況感はこの楽観ムードに水を差すような結果となりました。インフレの堅固さはさらなる金利上昇を招く恐れもあり得ることから、市場のモメンタムは再度ネガティブな方向に向かうかもしれません。