ボーナストラックLa gioventù (青春)

※この記事はミュージカル ロミオ&ジュリエットのイタリア演出版「Romeo e Giulietta ama e cambia il mondo」のDVD全編和訳とその感想、公演の情報やセット・衣裳などについてまとめたマガジンの一部です。シーンごとに記事を分け、投稿が古い記事から順番になっています。
※イタリア語の歌詞、台詞は掲載しておりません。和訳のみです。


フランス再演版のカーテンコールで歌われている♪La gioventù(青春)という曲です。フランス版の曲名は「Avoir 20 ans」。
イタリア版ではカーテンコール含めおそらく使われていないようなのですが、なんとLIVE CD版CDにボーナストラックで入っています!

ボーイズ全員で歌っているこの曲、歌詞カードには歌い手の名前は無いのですが、データで見るとダヴィデ(ロメオ)、リッカルド(ベンヴォーリオ)、ルカ(メルクーツィオ)、レオナルド(大公)、ジャンルカ(テバルド)がメインボーカルのようです。耳での識別は高難度なのですが、レオナルド、ルカあたりはちょっと分かるかな…くらいで混ざって聞こえます。役とは関係なくメインキャストの中から若手チームの男性陣ということなのでしょうが、テバルドがロメオたちのトリオと一緒に歌っているのは嬉しいですね…。歌っているところを見てみたい…。
大公のレオナルドが参加しているのは役で想像すると面白いのですが役者の年齢層で見るとレオナルドは2013年当時34歳、ジャンルカ32歳、ルカ30歳なので十分若手チームです。低音域をカバーする意味での配置でもあるかもしれません。後半特にレオナルドが最低音を歌っているのが聞き取れます。

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役を特定していない「若い男声での合唱」というメンバー構成ではあると思いますので、曲のイメージにはパリデなども入ってくると思います。彼はバレリーノ枠なので歌い手に入っていないだけかと。

♪La gioventù (青春)

青春とはセックスと歓び
タブーも懐古もありはしない
青春には「それまで」も「それから」もない
考え方を変える 自分たちを変える

青春とはギターそして解放
人生は忘れゆく調べ
青春は何も言わないが
春は君を 花咲かせるのさ
青き時代 地平線のその先に
その時代は待っているのさ
この空が嘘だと君が知らなくても

僕ら 僕ら何を持っている?
この命と それから他に?
それから他に大事なものは何もない
僕ら 僕らはヒーローなんかじゃない
困難の真っ只中でも
心は今この場所で走り続ける

青春は殺しはしないが傷付ける
裏切り 秘密 そしてその不安
青春はもっとスリリングだ
それは美しい夢物語 それは君に与えられるもの
青春は君の親たちに抗い叫ぶ
お前たちのように なりはしないと
青春は「No」と言うさ
信頼なんかしない 自分を騙し騙し行くんだ

青き時代 地平線のその先に
その時代は待っているのさ
この飛行が狂気だと君が知らなくても

僕ら 僕らとは何だろう?
誰もみな船乗りだ
この海の中 人波に揉まれて
僕らはお前たちなんか信じない
闇も降りてはこられない
僕らは今この時の子供
僕らは夢 ただ夢であるから

僕ら 僕ら何を持っている?
この命と それから他に?
それから他に大事なものは何もない
僕ら 立ち上がらないさ(空に向かって)
崇高な勲章を(心の中に)(※1)
僕らは今この時の子供

僕ら 僕らとは何だろう?(僕らとは何か)
誰もみな船乗り(心の中)
この海の中 人波に揉まれて
僕ら 僕らはみな風なんだ(風なんだ)
この心だけ持って(心の中)
それは罪深く 罪なきもの

僕ら 僕ら何を持っている?(この命)
この命と それから他に?(心の中に)
それから他に大事なものは何もない
僕ら 僕らはお前たちなんか信じない(夢の中さ)
闇も降りてはこられない(この心の中)
僕らは今この時の子供

※1 直訳は「高貴なトロフィー」。誇りあるもので勝利や功績を讃えられ与えられるもの、証として「崇高な勲章」と訳した。

※全体の一人称をここまでの本編で多くの青年たちに使われている「俺」ではなく「僕」としたのは、この曲は本編では使われていないボーナストラックであるため、キャラクターたちが作中の世界に向けて自分を強く主張し強く見せるような「俺」でなくとも良いと判断し、彼らが飾り気のない純粋な自分として歌っているようなイメージを持たせて「僕」とした。




※注意事項(当note内共通)

・イタリア版ロミオ&ジュリエットのカンパニー、関係者の方々とは一切関係ありません。当noteの内容は1ファンによる訳であり、感想、スケッチですので公式の見解ではありません。

・私のイタリア語は超入門レベルです。1年半かけてなんとか訳しましたが、拙いものだと思います。間違いもあるかと思いますのでその点ご注意ください。

・当noteに掲載されたイタリア版のミュージカルナンバーの日本語訳のテキストや衣裳イラスト、平面図、3D画像などは筆者による訳でありイラスト作品ですので無断転載はご遠慮ください。

・それぞれの記事は公開後も随時内容を追加、修正などしていきます。ご了承ください。(テキストもイラストも時々修正・加筆されてる可能性があるので思い出したらまた見に来てくださると嬉しいです)

・記事中ではカンパニースタッフ、キャストの皆様のお名前を、イタリア語表記・カタカナ表記に関わらず敬称を略させていただいています。ご了承ください。

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