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(モニター参加)金熊香水カスタムラボ

※今回はモニターとして参加、サービス提供いただいております。
また、モニター参加者の意見でサービスが進化していくとのことで、ここで書いている内容は参加時のものである点、ご理解ください。


金熊香水さん(以下敬称略)の金熊香水カスタムラボを利用してオリジナル香水を作りました。

金熊香水カスタムラボ

金熊香水カスタムラボは香料を選んでそれを好きな割合でブレンドしていくことでweb上でオリジナル香水を作れるサービス

八ヶ岳に店舗があってこちらでは以前から調香体験が可能だったんだけど、新しくオンラインでのサービスも始まり、モニターを募集してたので参加させていただきました!

テーマ

秋、午後、
柔らかな陽射しが街路樹の色づいた葉の間から差し込み、石畳の道を黄金色に染め上げる
まるで時が止まったかのような美しい瞬間

絵が描けないのでAIで作ったんですがイメージはこんな感じの情景

香りの構成は下記。
 B08 ドライウッディ:63%
 T28 オレンジ:20%
 T13 シナモン:2%
 T14 ブラックペッパー:5%
 B09 スウィートウッディ:5%
 B12 オレンジグリーン:5%

ドライウッディの香りで色づく街路樹と乾いた空気、オレンジで柔らかな黄金色の陽射し、シナモンでそこに秋の雰囲気を加えて、ブラックペッパーでひんやりした風をイメージ。

レシピはこちらで公開しています。

実際に届いた香りは…というと、オレンジがもう少し香ってほしかったけど思い描いた情景に近い!

スプレーした瞬間にオレンジの香りが広がった後、すぐに乾いてスパイシーな樹木の香りへ変化、そこからほのかにシナモンの甘さを漂わせながら肌に馴染んでいき、ラストの方でわずかにフルーティな甘みがひとかけら出てくるような…バニラっぽさも感じるからこれはスウィートウッディの影響かも。

ドライウッディが配合量の関係か元の香りが強いのか、トップ〜ミドルにかけてかなり主張していて、街路樹と乾いた空気の雰囲気が強いなと思ったけど、だんだんと丸くなってきて、どこか暖かみを感じる香りもするところがわたしの思い描いてた秋の雰囲気。

トッピングのオレンジを上限まで入れたけど思ってたほどは香らず。ここに関しては理想には近づけきれなかったけど想像通り、という感じ。
飛びやすい香りなのでやっぱりドライウッディが勝つんだな〜…持続性があって(多分ここが難しいポイント)ビターなオレンジの香りがあればもっと理想に近づけたのではと思う。
ムエットだともう少しオレンジがしっかり香るから肌との相性もあるのかも。

もしこれをベースに少し違う雰囲気にするとしたら…

まずベース。
トッピングのオレンジをシトラス系のベースをメインにすればもう少し明るい印象に変わりそう。
甘めの香りが好きな場合はスウィートウッディを多めにするか、少しバルサムを加えてもいいのかも。

トッピングは甘くしたいならバニラやオスマンサス、秋の空気重視なら後述のクローブ、あるいはベチバーやアガーウッドあたりも合いそう。

作ってみた感想

感覚的にサクサク簡単に作れてAI説明文も面白い!けど、もう少し香りの情報があると嬉しい、そして最終調整はちょっと難しい

良かったところ
・香料を選んで配合割合を選ぶだけなので簡単
・AI説明文面白い!正確性に欠ける部分はあるけど、出てくるワードでイメージが膨らむし、方向性の指針になる(イメージ重視で作りたい場合に特に向いてるかも)
・作り途中の香りも保存できるのが助かる
・24mlのサイズが気軽でありがたい

もう少し…!と思ったところ
・使える香りについて、もう少し情報が欲しい、ムエットやサンプルセットがあったり、レーダーチャートのように同じ基準で比べられるものがあると助かる(説明だけ見るとフルーティ・フローラルが入ってる香りが多いがどれくらいの度合いか判断がつかず…)
・もう少しシンプルなベースがあると嬉しい、例えば今回はフローラルな香りをできるだけ入れたくなかったけど入ってるベースが多く悩ましかった
・最終段階の調整が特に難しい、ベース数%の調整で香りは変わりそうだけどAI説明文はあまり変わらずなので決断に悩む

調香過程

長くなっちゃったんですけどね。せっかくなので試行錯誤の過程を残しておきます。

テーマを決める

オリジナルで香水作る時はテーマを決めるようにしてるんだけど、今回は「AI説明文」とテーマが合うかを基準にできたのが個人的には作りやすかったポイント。

今回はまず使える香料を見てみて、方向性の候補をローズ系 or シトラス系に絞りました。

最初はローズ系を作り始めてみたもののいまいちイメージが膨らまず…
シトラス系のほうは「オレンジ×ウッディの香り、イメージは秋の午後〜夕暮れに知らない街の街路樹の並ぶ石畳の道を歩く光景」という案がふと湧いてきたのでこれで作ることに。

テーマからするとメインになるのは①オレンジ(シトラス系)の香りと②ウッディ系の香り
これを足がかりに作り始めました。

メイン①オレンジ(シトラス系)の香り

シトラス系のベースが4種あったので、そこから選ぼうとしたものの、春や夏を連想するグリーンやフローラルの要素が混じっていてイメージと異なりそうな予感…

説明文に加えて、タグ(囲んであるところ)を参考に
表示は「説明表示」の方が情報量多くておすすめ

最終的にはトッピングのオレンジが一番シンプルなオレンジだろうと考えて、これをベース並みに最大限(20%)入れてみることにしました。

メイン②ウッディ系の香り

ウッディ系のベースは3種あって、ドライウッディにしました。ここでの決め手は説明文。
甘さのないウッディ系というイメージが自分の中にあったのと、体温なのか肌質なのか香水が甘く香りやすいので、一番甘さが少なそうなのにしました。タグが秋だったのもテーマと合うかなと。

トッピング

トッピングは3種までで、オレンジを使ってしまったので残るのは2枠。
一つはシナモンに決めていて、元々好きなんですよね、シナモン。暖かみのあるスパイスだから少し冬っぽいところもあるけど秋にも似合いそう。そしてドライウッディに甘味を加えてくれることを期待。

もう一つトッピングを迷い…
アガーウッド・サンダルウッドあたりのウッディ系か、もう少しスモーキーさのあるベチバーか、ベルガモット入れて紅茶感出せたらそれもいいし……と悩んだものの、秋の涼しい空気感(とちょっとオシャレな雰囲気)を出せるといいかな、とジュニパーベリーを選択。

これで配合を少しいじったりしてみてたんだけど、説明文とか見てもどこかしっくりこなくて…聞いてみました。ChatGPTに。
聞き方は「調香したいんだけど、ウッディ系の香りをベースにオレンジ・シナモンを加えて秋の気配にしたいんだけど、これに追加するなら?」みたいな感じ。回答をまとめると「刺激と活気を感じさせたいならブラックペッパー、静けさと暖かさを強調してリラックスした香りにしたいならクローブ」のような回答。たしかに…

2つに絞れたので片方ずつ加えながらAI説明文を何回か作って読んでみたり、もともと表したかったのは秋の冷たい風だと原点に戻ったりしながら、3つめのトッピングはブラックペッパーに。

そうそう、AI説明文はボタンを押すたびに新しいものが出てくるから、何度か出してみるのがいいなと思いました。
注意点は同じ文章が出てくることはほぼないこと…すごくお気に入りの説明文が出たらスクショをおすすめします

最終調整

トッピングの配合量は上限が決まっていて、3種とも最大量を入れてみることに。
オレンジはメインにしたいのでたっぷりと、ブラックペッパーは多分そんなに影響でないと予想、シナモンは読めないけど好きだし…
なお最大量トッピングについては公式曰く以下とのこと。

以下のトッピング香料は、少量でもかなり強く効きます。

特に「バニラ」「シナモン」「アガーウッド」「チュベローズ」あたりは支配力が強く、1%でも強く主張してきます。
ミント系も、かなり効きます。「ジャスミンAbs」は、たくさん入れると、人によってはインドール系の香りが不快に感じてしまう可能性があります。
これらの香料は、通常1%くらいからの配合をお勧めいたします。

※入れすぎ注意?!なトッピング
・バニラ
・アガーウッド
・ジンジャー
・シナモン
・クローブ
・スペアミント
・ジャスミンAbs
・チュベローズ
・ペパーミント
・ゼラニウム

公式のX(Twitter)ポストより

この時点での構成がこんな感じで、気になるのがドライウッディが73%とかなり割合が高いところ。今まで他のお店だけどオーダーした感覚だと7割超えるとかなりその香りが強く出る印象…

ピラミッドでmiddleの香りがなくても作成は可能

こちらのレシピを一度保存してバランスを取る香りを探すことに。
こちらのサービス、迷ったらレシピを一旦保存できるのがありがたいポイント。保存数に制限もないので非公開で保存して、やっぱり違うな、となったら前の香りに戻ったり便利でした!

おそらくベースは単品でも成り立つように作られてるので、少し入れるとドライウッディの角が取れてバランスも整うのでは、と予想して改めてベースを見直し。
と、言ってもここまでの香りと別方向性にするのでなくて、メインになってるシトラス系・ウッディ系のベースから追加する香りを選ぶのがバランスいいのでは?と思い、スウィートウッディとオレンジグリーンを追加。

問題はこれをどれくらい入れるかで、これまた今までの感覚だとベースって5%くらい入れないとあまり印象は変わらなそうな気がしてて、それぞれを5%ずつ。
悩ましいのがここから数%ずつ調整しようとしたんだけど、それくらいの調整だとAI説明文にはうまく反映されない…!いや、反映されてるのかもしれないけど、差がわからない…!

最終的にはテーマから遠ざかりすぎる方が嫌だな!と考えてこの2つのベースは5%で確定。

最終的にできた香りがこちら!!

配合の割合
香りのピラミッドとイメージワード

そうそう、この配合の割合のところに使われてる色が香りとあってる感じでそこもいいなって思いました!視覚的に香りがわかるというか。

結構イメージに近いと感じた説明文

タイトル

そして自分で香りにタイトル・説明文もつけられるのもポイント。
情景をイメージしながら"Autumn Glow"という名前にしました。

できあがった香り

できあがって届いたボトルがこちら!

箱にもボトルにもタイトルが入るのが嬉しい!

香りは冒頭に書いた通り。
比較的イメージ通りで、理想はもう少しあるけど、今ラインナップにある香りで作るならこれになると思う!

今は作りたてでそれぞれの香りがそれぞれ主張してる感じがするのですが、1ヶ月くらいかけて熟成するとのことなのでその間に少しまろやかに混ざるといいなと期待。

わたしは使った香りが少なかったけど、SNSでのレポ見てるともっといろんな香りを配合した方もいたようで、それでも香りはちゃんとまとまるもよう。初心者だしとんでもない香りになっちゃったらどうしよう…と躊躇わなくても良さそう。

そして…

金熊香水にはベースをブレンドして自分で好きな香りを作れるキットもあって、今はこちらに興味津々です。

もちろん目の前で試しながら調香できるサービスはあるのですが、家でゆっくり好きな配合を見つける…自由研究みたいなのも楽しそうだなと思っているところです。
もしかしたら近々買ってしまうかも…

おわりに

今回はモニター参加でしたがとても楽しくて仕事中も配合に思いを巡らせてました。
なんとなく好きそうな香りを配合してAI説明文を読むだけでも楽しめると思うので、オーダーはハードル高いなぁ〜と思ってる方でもとりあえずいじってみることをおすすめします!
そしてオーダーした方はぜひぜひレシピ公開してみてください。

長々とお付き合いありがとうございました。