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0286:やくみん覚え書き/公務員経験を物語として紡ぐ

 司法書士試験が終わり、一息ついた。もちろん学習はこれからが本番だし、家業やら何やらやるべきこと・やりたいことはいろいろとある。

 その中でひとつ、新しい動きに取り組みたい。以前から情報を小出しにしてきた小説「やくみん! お役所民族誌」の連載開始だ。絵師「みどりの」さんにお願いしていたスタートアップイラストも整い、まずはマガジンヘッダを設定した。今回の記事のヘッダ画像がそれだ(マガジンヘッダとは見える範囲が異なるようだ)。

 作品の概要等については連載開始時に「はじめに」として別途整理しようと思うが、そこでは取り上げない裏話に触れておこう。

 私が、大学で法律・行政を専攻していたわけでもないのに就職先として役所を選んだ理由は、間違いなく「生計の道」としての魅力にあった。実際、一馬力で妻子と共に暮らすのに十分な給与をいただいてきた。しかし、この3月に早期退職をするまでの27年間の経験を振り返ると、それは「生計のために仕方なく働いた日々」ではなかった。地域社会をより良いものにするために、知恵を絞り汗を流す、本当にやり甲斐のある仕事だった。

 どのような組織もそうだが、その組織の外部にいる人に見えるのは一部分、アウトプットされた「事業」だけだ。しかし組織の内部にいると、その事業がどのような社会的必要性に基づくもので、どう着想され、組織内部(人事・予算など)や外部関係者とどのように調整を重ねて現実的なものにデザインし、事業化に至るか、その一連の力学を我が身で経験することになる。その中で、心震わせる素敵なこと、苦々しくも受け入れざるを得ないこと、いろんな事があった。

 最初に自分の経験をベースにした公務員小説を書こうと思ったのは十年前のことだ。しかしその時は実際に書き出すことはなく、ぼんやりとした構想を脳内で愉しむだけで終わった。その後、幾つかの所属を異動し、更に経験を重ねる中で、また別の構想が頭をもたげた。けれども、自分の経験を元にした物語を、現役のうちに書くことは憚られた。そして昨年9月、公務員を辞めようと心に決めた時、「これで書ける」と思った(小説書くために辞めたわけではない、為念)。その時点で、二つの小説構想はいつしか融合し、一本の大きな流れとなっていた。

 もちろん、公務員の守秘義務は、退職後も生涯にわたり課される。守秘義務に抵触しない形で、自分が公務員として経験してきた様々な想い、行政力学、人間関係を、エンターテインメントフィクションとして描く。それが小説「やくみん! お役所民族誌」の試みであり、私自身の27年間のフィールドワークに基づく疑似エスノグラフィ(民族誌)でもある。

■【累積2h2m】本日の司法書士試験勉強ラーニングログ
kindle版民法テキスト読書80分。

■本日摂取したオタク成分(オタキングログ)
『NEW GAME!!』第9~10話、第一期第一話放送時に観てそれきりにしていたのは、なんだか萌え少女だらけでパンチラもあり自分に需要のない作品だとおもったからだ。あらためてここまで観続けると、本質はあくまでお仕事アニメであり、それを萌えアニメの文法で表現したものということがよく分かる。2期で終わりだから、あと2話で完結。楽しみだ。『捨ててよ、安達さん。』第2話、輪ゴムと書店のビニール袋の恋。シュールだ……。『蜘蛛ですが、なにか?』第24話、BGV。蜘蛛子さんが人間ヴィジュアルになっちまって我が家ではブーイング。『東京リベンジャーズ』第13話、新たな展開へ。『ゲッターロボ アーク』第1話、うーん。ゲッターロボは子供の頃にアニメ版を観ていた。コミック版は、大人になってから買ったような気もするけれど、読んだ記憶がない。で、令和のアニメ化。

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