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今年も日本一&日本代表が決まる!PJCS2024 「ポケモンユナイト部門」観戦ガイド

こんにちは、eスポーツキャスターの水上です。今年もこの時期がやってまいりました。

ポケモンジャパンチャンピオンシップス~~~!!!(以下PJCS)
速いものでもう明日にはWCSが今年絡む最後の国内大会が始まり、明後日が終わる頃には日本代表としてハワイ・ホノルルへ飛ぶ3チームが決定しています。
会場はパシフィコ横浜。去年はWCSが開催され世界中から選手が集まった地であり、その地から今度は世界へ向けて選手達が飛び立とうとしています。エモーショナルだね。
そして今回のPJCSはユナイト部門もオフライン!去年はPJCSではありつつユナイト部門だけオンラインだったからとても嬉しい。他部門で来ている方々にもユナイトの面白さを感じ取ってほしいですね。

というのもあり今回も、改めて明日PJCSで戦う8チームがどんなチームで、どんな選手達がいるのかをここで紹介していこうと思います。

例によって、このチームはこういう作戦で来る!みたいな予想ではなく、このチームはこういうメンバーで、これまではこんな闘い方をしてきました、という整理記事になります。後、ポケモン構成の話とかは基本公式大会の配信で映ったもののみ紹介し、それ以外の大会や個人配信で使っていたものとかは記さない方向ですのでよろしくお願い致します。

それから今回、把握できている部分と出来ていない部分があるので、6人目となるリザーブの選手は除き、予選を勝ち抜く際に実際にプレイをした5名に焦点を当てていきたいと思います。ご了承ください。

紹介順はトーナメント順でいきます。


チャンピオンロード

Pyi/yume爱/TON・GG/ま・しお/Lucapo

通称CL。3月予選を優勝したチーム。
「ポケモンユナイト」初期からトップを走り続け、WCS2023では日本代表「おやすみマクロ」として参加したPyi選手・yume選手、TON・GG選手。そして同じく日本代表「Mjk」のエースだったLucapo選手が加わり、更に2024年2月に行われた「ポケモン竜王戦ユナイト部門」にて準優勝の成績を納めたま・しお選手が加入しました。

以前は中央エリアに向かう、エースとなるポケモンをPyi選手が担当する事が多い印象でしたが、3月の大会ではその枠をLucapo選手が担い、Pyi選手はルカリオ等上ルートから戦いを作るポケモンを多く選んでいました。
TON・GG選手とyume爱選手はそれぞれディフェンス・サポートとなるポケモンを担当。そこに入ったま・しお選手はピカチュウやミュウ・リーフィア等編成に合わせてタイプに縛られず多くのポケモンを使いこなしました。試合の中では人数不利の状況でもひたすらにダメージを出し続け相手ポケモンを倒し、勝ちを引き寄せるプレイをするシーンもあり、歴戦の強豪選手達と並び立っても遜色の無い実力を持っている事を証明しましたね。

権利を掴んでから2ヶ月間、公式大会上ではそのプレイを見る機会の無かったこのチーム。非常に自信のあるプレイをする選手達ですから、きっと勝った先にある世界を既に見据えて戦っていると思います。どんな戦略を用意してくるのか、非常に楽しみですね。

ドドヤミ全一

TST_Momojiri/王様ですます/ぼせこちょ/悪魔ですます/魔王ですます

5月予選3位チーム。
このチームは、現時点でもあまり情報を持っていないチームです。今回勝ち上がってきた8チームのうち多くは、過去の大会で入賞したり実績を持っている選手を抱えている事が殆どなのですが、このチームに関しては(調べた限りでは)そういったものは無く、新たに頭角を現してきたチームであると言えます。これは凄い事です。

戦い方としても5月大会で見れたものしかありませんが、要所で編成を変えつつも王様ですます選手のストライク、そしてTST_Momojiri選手のミュウは優先的に選んでいるような印象でした。
ダメージを主に担う選手はこの2人でしたが、ぼせこちょ選手のルカリオのグロウパンチ等、瞬間的な行動妨害に対する全員の瞬発力が高く、ワンチャンスから全員で攻撃を集中して一気に相手ポケモンをKOに持って行き流れを掴むようなシーンも多く、「相手を倒す」事に対してかなり統率感のあるチームでした。

またドラフトによるポケモン選択も巧みで、「ネオ人参」との戦いでは相手チームの得意なポケモンを積極的に封じていく姿勢が印象的でした。
強豪ぞろいの中存在を示したこのチームがどんな活躍を見せてくれるのか、今から楽しみです。

Unite Holic

Mame/Wafu/Yupono/カルロー/NotGGLemon

4月大会準優勝チーム。メンバーは一部変更がありつつも、今年に入ってアジアリーグでタイ、EUICでロンドンと世界を飛び回り、経験を積んでいるチームです。
この経歴は僕自身非常にポジティブに思っているので記すのですが、このチームは3月大会で一度権利を掴み取っています。しかしその後何らかの理由によりチームが解散、その際3月での権利を辞退しています。
そしてその後残ったMame選手、Wafu選手、Yupono選手を中心に再始動。カルロー選手、NotGGLemon選手が新たに加わり4月大会で再び権利を掴み直しました。この間は一ヶ月も無いくらいの出来事でしたが、その短い間にチームとしての土台を立て直し、実力で権利を掴み取るのは本当に凄い事だと思います。

新たに加わったカルロー選手は去年のWinter Tournamentで日本代表決定戦まで上り詰めた「10分後行動」のメンバー。NotGGLemon選手もかつて強豪チーム「elDiveGaming」に所属していた事もあり実力は保証されている2人。詳しい所属時期までは解らないのですが、「elDiveGaming」はWafu選手とYupono選手も過去所属しており、再び縁が繋がった形に見えています。アツイ。

サポートタイプを得意とするカルロー選手が加わったことによって、これまでディフェンス・サポートの部分を多く担当していたMame選手がアマージョ等色々なポケモンをまた使用していました。元々使用ポケモンの幅と編成・戦略の多さはトップクラスのチームであり選手だと思っているので、PJCSではまた新たな戦い方やポケモンも見られるかもしれません。

かなりふんわりとした言い方になってしまうのですが、4月予選で見せたUnite Holicのプレイはめちゃくちゃ上手かったな、と思っています。
元々上手いのは良く解っているのですが、例えばYupono選手の集団戦の始め方であったり、Wafu選手の相手ポケモンの捌き方であったり、細かい技術の部分が全選手これまでの試合と見比べても抜けてレベルアップしていたイメージを持っています。
その進化した技術と戦略、そして不屈の精神力で再始動を果たしたUniteHolicが世界への切符を掴めるか、注目しています。

大人参帝国

suix/Bacon/Warara/Mcshake/Teacher

4月予選3位チーム。去年のPJCSでも活躍した「胡夢ト人参」からWarara選手とBacon選手、去年WInterで代表決定戦に挑んだ「BlackGoblin」のMcshake選手や、「おやすみマクロ」としてWCS2023で戦ったsuix選手が所属しています。

層の厚かった4月予選、結果は3位の着地でしたがDay1は無敗の1位抜けを記録しており、実力と勢いが共にあるチームだと言えます。
ギャラドス/インテレオン/ピカチュウ/ニンフィア/ブラッキーのサポート無し3アタック編成や、少し大会では見なくなっていたいちげきウーラオスの選択、インテレオン/カイリュー/バシャーモを同時に選択するスーパー2進化編成等、様々な戦い方を見せてくれました。
多少スタンダードから外れた編成でも、例えばsuix選手のギャラドスがユナイトわざで相手の攻撃をかわしてリソースを削ったりと、ひとりひとりの技術の高さに紐づいて成り立っている戦いは見てても本当に面白くかったです。

インタビューでは「4月大会は自分たちの得意な形を用意し、それを使い分けた(意訳)」と語り、勝つために必要なものは「メンタル」だと回答。
明日の大一番での戦い方に注目が集まるチームです。

ちょっと個別のチーム紹介とはズレてしまうので恐縮なのですが、WCS2023に参加した「おやすみマクロ」はCLにpyi選手、yume爱選手、TON・GG選手。UniteHolicにMame選手、そして大人参帝国にsuix選手と全員それぞれがこのPJCSにたどり着いてる(なんなら当時リザーブの1LevUP選手もいる)の改めて凄いチームだったな…と感じますね。それが上のブロックに集結してるのもドラマです。縁。

REJECT JSV

Haruta/Yakou/piui/Tamerin/Satake

3月大会準優勝チーム。ある意味では、今回一番注目を集めているチームと言っても過言では無いかもしれません。
元々は「JSV No Title」というチーム名でしたが、つい先日プロゲーミングチーム「REJECT」への加入を発表。チームの名を背負い、プロチーム「REJECT JSV」としてこのPJCSに挑みます。

メンバーとしては歴戦の選手ぞろいのチームです。
「T2」としてWCSの代表経験もあり、長くトップを走り続けているHaruta選手。「Secret Ship」として2年連続日本一&日本代表の実績を持つYakou選手とpiui選手。Tamerin選手もWCS2023にて代表の権利を掴んでいます。
唯一Satake選手は今回から頭角を現した選手ですが、アマージョやストライク等ダメージをたんとするポケモンと堂々とした戦いを見せています。

ポケモン編成も独特で、当時3月ではまだ注目されていなかったギャラドスを活かした戦い方をいちはやく見せたり、ニンフィアやエーフィ等レベル4で強いポケモンを同時に採用して序盤の強さをぐっと高めたりといった戦術を見せました。4月以降改めてそのポケモンや戦い方を用いるチームが増えたことからも、3月時点で戦術面では一歩先を進んでいたチームと言っていいでしょう。
PJCS前にチーム加入を発表した事からも、選手たちが自らひとつプレッシャーを背負ったような覚悟を感じる出来事でした。その覚悟が世界へ届くか、是非ご注目ください。

ネオ人参

Zeras/ゆゆ値/Hiyon/Mari・かげ値/NeosaMゑ

5月予選2位のチーム。
「大人参帝国」の欄でも紹介した、昨年PJCSで活躍した「胡夢ト人参」のNeosaMゑ選手とHiyon選手。昨年Winterで「United Ninjin」として戦ったZeras選手。Mari・かげ値選手も長く競技シーンに参加している選手です。こう見ると「にんじん」と名の付くチームにいた選手達もみんなこのPJCSまで登ってきましたね。

基本的にはNeosaMゑ選手はゾロアークやストライクと言ったスピードタイプ。ゆゆ値選手はアマージョやバシャーモ等のバランスタイプを選んでいましたが、一度NeosaMゑがバランスタイプのカイリュー、ゆゆ値選手がスピードタイプのドードリオといったパターンもありました。特にドードリオを選んだ試合でのゆゆ値選手の活躍は凄まじく、タイプに囚われずポケモンを選択できる強みが覗いています。

また、このチームのHiyon選手は「ヤミラミ」を非常に得意とする選手としても有名です。実際に試合で活躍するシーンもありましたし、Hiyon選手を警戒してヤミラミを先に禁止にするチームも見られました。こういった「ならでは」のポケモンを持つ選手がいるチームと対戦する際はドラフト選択にも是非注目してみたら面白いと思います。

彼らだけに言える事ではありませんが、昨年のPJCSで惜しくも代表権利を逃した選手も多いチームで「今年こそは」と燃えている気持ちは想像に難くない。オフラインの舞台となる今回でどんな戦いぶりが見られるか、楽しみです。

かびちゃんず

iamTomato/ろむまる/野田和次郎/ここあった/美トッポ

4月予選優勝チーム。今最も勢いのあるチームと言って良いでしょう。
昨年10月に結成されて以来、Winter無敗優勝、アジアリーグ優勝、EUIC準優勝…等々活躍を重ねています。
今年最も経験を積み、今最も勢いのあるチームと言っても過言では無いでしょう。

何と言っても特徴はまず集団戦の強さ。特にレックウザが出現した後の戦い方は本当に巧みで、不利な状況でもしっかり集団戦を勝ち切って勝利を掴み取る試合は何度もありました。
どの選手も起点となるパターンはありますが、特に強力なきっかけはiamTomato選手の行動妨害でしょうか。当て方とかも勿論そうなのですが、視界の取り方や立ち位置、相手に見つかるより先に草むらに潜んで不意を突いたりと「当てるまで」が非常に巧みな選手である印象です。

アップデート周りの話で恐縮なのですが、今回かびちゃんずがこれまで長く活躍させてきたここあった選手の「カメックス」やろむまる選手の「ミュウ」が少しダウン寄りの調整を受けていて、とはいえ予選の時も「きずぐすりドードリオ」等新しいスタイルのポケモンで活躍も見せていたので、新たなポケモンや戦術の探求には熱心な姿勢も見せています。それを踏まえた上で今の環境にどんな結論を持って挑んでくるのか、気になっているポイントです。

今年度の大会シーズンから躍進を続け、誰もが認める強豪となったかびちゃんずですが、WCSへの挑戦は今年が初めて。彼らの試合も楽しみにしている方々もきっと多いと思います。刮目せよ。

めでたし

Lamiliy/hayatobi/Chan_më/azubëlt/びいん

5月大会優勝チーム。
彼らもまたドドヤミ全一と同じく、今回のWCSからその実力を証明したチームで、結成時期の話をすると去年のWinterをきっかけに10月頃に結成されたチームです。

Winterや竜王戦では次戦進出の権利には届かない結果での着地でした。しかし選手達やコミュニティ内ではその強さは認知されており、僕自身知り合いの選手やプレイヤーの方に有力なチーム・選手について色々聞いても「めでたしは強い」という言葉はかなり多くの方が口にしていました。

それぞれの役割としてはChan_më選手がマンムー、カビゴン等のディフェンスタイプ。hayatobi選手がフーパ、ハピナス等のサポートタイプ。
びいん選手はバシャーモやストライク、ゾロアークといったスピード・バランス。azubëlt選手がギャラドス、ミミッキュ。Lamily選手はルカリオ、シャンデラ。インテレオンの選択が今大会では見られました。

編成単位で見るとバランスタイプのポケモンを2匹採用してアタックタイプ無しの編成であったり、使用率の高いエーフィやインテレオンが選べる状況でシャンデラを選択したりと特徴的なものも見られ、ポケモン選択に対して「こういう時はこう」という基準が明確にある印象です。インタビューの際には「本当に色々なパターンを練習した」と仰っていたので、まだ見ぬパターン、そしてPJCSに向けて新たに練習してきたものもきっとあるでしょう。

恐らくオフラインでの戦いの場というのは「めでたし」としては初になると思いますが、インタビューでも語ってくれたのは「とにかく自分達は強い、自分も味方も大舞台に上がれるだけの実力を持っていると信じる気持ちは大事に持ち続けた(意訳)」という心強い言葉。PJCSでの戦いぶりが本当に楽しみです。

少し余談にはなりますが、めでたしとかびちゃんずは結成時期も同じ(昨年10月頃)で、去年のWinterでは直接対決していてかびちゃんずが勝利しています。そんな2チームがこの大舞台で初戦でぶつかり合うの、アツい。

いよいよ明日!

ご覧頂きありがとうございました!
ちょっと時間の関係で普段より情報量が少なめなのですが、今年も誰が代表になっても相応しい、実力チームが勢ぞろいというのは間違い無いです!

そして実況もさせて頂きます!配信をご視聴頂ける皆様は勿論、今回のPJCSはオフライン開催なので、会場にお越しの皆様も是非!楽しみましょう!
選手の皆さんは今日に向けて本当に色々なものを注いできています、推しのチームや選手に対して、是非惜しみない応援の言葉をお願いします!

僕も立場上どこか1つを応援することは出来ませんが、全チームが実力を出し切り戦える事を心から願って、実況に臨みたいと思います。

それでは!

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