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eスポーツキャスター目線で見る「ギルティギアストライヴ」が持つ観戦の面白さ

「GUILTY GEAR -STRIVE-」とは

アークシステムワークス社が展開する対戦格闘ゲーム「ギルティギア」シリーズの最新作である。

公式サイトはこちら

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この記事をご覧頂きありがとうございます。達人級のペースメーカー、水上です。
勝つだけでこんなイケてる2つ名が貰える「GUILTY GEAR -STRIVE-」(以下GGST)のOBT、皆さん遊ばれましたでしょうか。僕もGGシリーズは初プレイでしたがかなり楽しませて頂いたので、今回はそのGGSTについて書こうとnoteを開いてます。

が、ゲームの奥深さとか、キャラの性能とかは僕もまだまだ全然詰められてませんし語れる程の事もありません。

なので伝える立場のeスポーツキャスターらしく、GGSTの持つ観戦の面白さをテーマに「観る側」の目線で魅力を綴る事と致しました。
このゲーム、詳しく無くても、プレイしてなくても「観戦が面白い」と思える工夫がかなりされているなと感じたので、要所で実況者目線でのありがたやポイントも語りつつ書いていきます。何卒よろしくお願い致します。

・とにかく映像が綺麗

こちらはもう一度でも画面・PVを見た事があれば言うまでの事でもありませんが、GGシリーズの誇る映像美はGGSTでも健在です。

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映画か?と思うような風景とキャラクターのアニメーション、技を放った時のエフェクトもかなり派手に、綺麗に仕上がっています。

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中でも演出・システム面共に今回の大きな特徴は「ウォールブレイク」
画面端で一定量コンボを決めるとガラスが割れるような演出が入り、受け側のキャラクターが大きく吹っ飛ばされます。

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これがかなりカッコイイ。ド派手な技のエフェクト・威力を裏付ける様な勢いで吹き飛び戦闘の激しさが伝わってきますし、吹き飛んだキャラを追いかけていくカメラと過ぎて行く風景には思わず惹き込まれます。
吹き飛び後は両者イーブンの状態から再スタートとなるので、端で片方が一方的に攻め立てて終わる展開を防いでいるのも良い。端攻めの展開を否定する気は勿論ありませんが、キャラが自在に立ち回る時間が長くあるのも面白いと思っています。

今後の研究によっては敢えてウォールブレイクしない選択肢とかも出てくるかもしれません。その選択が発生するようになったらかなり伝え甲斐も増すので、実況目線のありがたやポイントでもあります。

・とにかく伝わってくる「何か凄い」感

格闘ゲームに限った話では無いんですが、観てて盛り上がるためにはある程度そのゲームを知ってる必要がありますよね。
例えば補正の緩い始動技が入って大ダメージが見込める!って状況ならそもそもその技を知ってないと解らないし、カウンターヒットだったら「カウンターをした」事に気付かなきゃいけない。格ゲー自体殆どやらないって人は「あ、カウンターしたな」って事にも気付きにくいと思います。

実況解説がそれを伝えたとしても、どうしても展開に着いてきてる視聴者とは一歩盛り上がるタイミングがズレてしまう。やっぱり盛り上がるなら脊髄で感じて、みんな一緒に「うおおおお」ってなるのが楽しいと思うんです。
ではここでGGSTで「カウンター」が起きた時どうなるかを見てみましょう。

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なんかスゴそうじゃない!??

画面デカデカと表示された「COUNTER!」の文字、画像では伝わりきりませんがこれに付随して低音の「カウンタァ…」ボイスと、画面が一瞬ズームアップしてスローになる演出まで加えられています。
ここまでされたら、例え「カウンター」って仕様を知らなくとも「なんか起きた!」っていうのは伝わると思うんですよね。それさえ伝われば、知っている人と同じタイミングで盛り上がれる。実際何が起きたかなんてのは解説が入った時に後から理解すれば良いのです。
GGSTにはカウンターに種類があって、この演出は「重い」カウンターとなっています(理解が間違っていたら平謝りします)
もう一方のカウンターにもキャラアイコンの下に「COUNTER!」表示と低音の「カウンタァ…」ボイスがあり、「なんか起きた」感は伝わると思います。種類分けされてる事で上記画像の状況が「よりヤバい事が起きた」と解釈が可能となるので、観戦にメリハリをつけてくれそうだなと期待しています。

まだまだあります。格闘ゲームにおいて大事な要素の一つに「コンボ」がありますね。連続で技を決めて纏まったダメージを取る事が出来ます。
ではここでコンボを決めた後の状況を見てみましょう。

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やっぱりなんかスゴそうじゃない!??

画像の半分以上を覆いつくしている「17Beat」という文字はヒット数です。
格ゲーを少しでも経験した事ある方なら、「ヒット数自体に大した意味は無い」と解ると思います。常識外の範囲までヒット数が伸びてる場合等は例外として、ヒット数の多い・少ないはコンボの質に基本影響はありません。

でも未経験者の人たちにとって、カッコイイコンボが決まった後にこんな勢いで「17Beat!」って表示されたら「なんかスゴそう」って感じると思いますし、これで実況が良い感じに「大ダメージのコンボが決まった!17ビートォ!!」とか叫んだら案外盛り上がれると思うんですよね。僕は大会中2回くらい叫びたいと思っています。実況ありがたやポイントです。
経験者にとっては「いやいや…」と感じるところかもですが、それで良いと思います。未経験者は素直に盛り上がれる、経験者は「コンボ数の主張激しいんだけどww」って笑いの種に出来る。これって結構ステキで凄い事なんじゃないでしょうか。

他にも「ギルティギア」おなじみのシステム中段技「ダストアタック」
これもかなり「スゴそう」ポイントだと思ってて、今作で実装されたダストフィニッシュ(仮名)が良い味出していると感じました。
ダストコンボ中に条件満たすとフィニッシュ技が出て相手を地面に叩きつけるのですが

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キャラがフィーチャーされ、一瞬ストップがかかった後

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凄まじい勢いで落下していきます。
動画でお伝え出来ないのが申し訳ない所ですが、かなりのスピード感でこの流れが起き、加えて結構ダメージも出る。
ダイナミックな演出とそれに恥じないダメージ量は、仮にダストアタックを知らなくても「何か起きた」事は伝わると思うし、当てた側が凄い攻撃を決めたんだなって事は知識じゃなく感覚で解るんじゃないかなと。
ダストをヒットさせた相手を追いかけていく時のアニメーションも超カッコイイので画像でお見せしたいんですが、記事内で使ってる画像はOBT中に前もってスクショした自分のプレイ映像なので…OBTが終わった今手に入らないのだ…申し訳ねぇ…

そして最後になるのですが、このゲーム、決着(相手をKOした時)も凄くカッコイイです。

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画面いっぱいに表示される、勝敗が決した事を告げる「SLASH!」の文字。これだけでもかなり派手ですが、決着時の「SLASH!」表記自体は過去のシリーズからあったものですし、今回の工夫はそれだけではありません。

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決着が着いた際カメラアングルが変化し、上や下側から覗くように、あるいはグッと1回転したり等様々なアプローチでそのシーンを一瞬映してから「SLASH!」が表示されます。
この決着を「映す」というのが凄く良いと思っていて、格闘ゲームは技の発生速度が重要になる場面も多く、決して派手では無い技で決着する事が良くあります。
勿論それは適切な技を振ったプレイヤーの上手さから生じる決着なのですが、観てる人によっては演出的な意味で「呆気なさ」を感じてしまったり、格ゲー観戦に慣れてない人が「今決着ついたの?」「何の技で倒したの?」と展開について来れなくなってしまうケースを実際に僕は聞いたことがありまして。

それをこの「映す」事によって決着をしっかりと表示し、カメラアングルとエフェクトを駆使する事でどんな技で試合が終わっても「解りやすく」「カッコ良く」演出できてると思います。ここは本当にスゴイ。

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小足で決めてもカッコ良い。
この演出によって、実況中に「何の技で決着したっけ…」と悩む機会が減ると思います。実況ありがたやポイントです。

・とにかく面白いから是非動画見てください

以上が僕にとっての観戦者目線から見る「GGST」のスゴイポイントです。
本当は例えば直ガ時の「JUST」と確定時の「PANISH」表記が解りやすくて神とか技一つひとつの視認がしやすく感じるとか、ネット対戦がかなり快適で大会中もラグが起きる心配無さそうだからラグった時の誤魔化し文言を考えなくても良いかもとか、もっと色々オススメしたいポイントがあるのですがキリが無いので割愛します。

今回「なんかスゴそう」というキャスターにあるまじき語彙力の無さで紹介をした訳ですが、この知識ではなく感覚で、なんとなく伝わってくる凄さ・面白さというのは、観てる人をアツくさせる為にとても大事な要素のはずです。

そして今日紹介した理屈まみれの項目以上に、GGSTは技のエフェクトや効果音、キャラクターボイスにBGM等、理屈を飛び越えて目と耳と魂に訴えかけてくるカッコ良さに溢れています。
なので是非、この記事を読んだ上でGGSTを知らない方は、是非1試合でも対戦動画を観てくれるととても嬉しいです。今ならOBT中に沢山のプレイヤーが配信していたので観るモノには困らないぞ。

また、GGSTももちろん楽しみですが、先日には現行タイトルである「GUILTY GEAR Xrd REV2」を使用した3on3大会「ARC CHARITY CUP」も発表されましたね。
https://www.arcsystemworks.jp/portal/post-20341/
恐らくですが「REV2」最後の大会になると思いますので、この大会を楽しみにしつつ、GGSTの発売を待ちたいと思います。
発売した際は、良ければ誰か対戦してください。何卒。

そしてTwitterもフォローしてくださると嬉しい!です!何卒!!→https://twitter.com/Fuuhi78

100勝

丁度100勝でした。楽しかったね。
それではまた。


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