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ポケモンWCS2023「ポケモンユナイト部門」出場チーム紹介-後編-

皆さんこんにちは、eスポーツキャスターの水上です。
こちらは今週末からスタートする8/11日からはポケモンWCS2023、ポケモンユナイト部門に出場するチームの紹介記事、その後編です。
今年の出場チームは31チーム。

後編では画像のヨーロッパからオセアニアまでの15チームを紹介します。
日本~ブラジルを書いた前編はこちら↓。

また、ユナイト見た事無いけどポケモンWCSだから見てみようかな、って人は↓もご一緒にどうぞ。昔書いた観戦ポイントまとめ記事です。

長くなっちゃうんで、WCSの形式説明などは今回は無しで。1日目に沢山勝つと2日目に行けて、2日目にどこよりも勝つと優勝です!

注意事項として、環境予想とかではなく、これまでの大会でこういう戦い方をしていましたよ、というまとめの記事ということ。
それから、WCSではリザーブという6人目の選手が登録されているのですが、どこも基本は決まった5人で戦っているので、ここでは記載しません。情報が無いため。
また、ここに書く情報は各地の6月に行われた大会(勝てば代表が決まる大会)を元にしています。選手名の横にポケモン名も記載しますが、そちらは代表決定戦での使用ポケモンになりますのでご了承ください。よろしくお願いします!


代表チーム紹介:ヨーロッパ

Talibobo Believers

Zervas(ワタシラガ・フーパ)
ToonGotW(ニンフィア・アローラキュウコン・エーフィ・ミュウ)
Megu(ヤドラン・ラプラス・オーロット)
Yutao(ミュウ・ストライク・ウーラオス・ゾロアーク・シャンデラ・アローラキュウコン・マフォクシー)
KlausVIII(ウーラオス・マッシブーン・ドードリオ・ガブリアス・ゾロアーク)

1位。通称たりぼぼ。周りの話聞いててもメチャ評価高いチーム。
Klaus、Zervasは去年APPRというチームで代表選手。

構成はかなり序盤寄り。日本に近い。ちょもすさんが教えてくれたけど、ヨーロッパの大会においてたりぼぼ相手に序盤勝ったチームはほとんどいなかったらしい。1匹成長遅いポケモン入れても全然序盤勝つし育つ。
個々のポケモンの使用幅も広く、ウーラオスやゾロアーク等エースとなるポケモンも複数人でスイッチする。ウーラオスはれんげきのKlaus、いちげきのYutao。

例えば壊せる状況でもあえて(イェッサンの経験値を嫌って)ゴールを壊さなかったり、点数計算等細かい所もかなりしっかりしてるチーム。個々の技術が高くてそれで勝ってるイメージ。
Yutaoがかなりマップ見れる選手で、ラスト膠着状態の抜けとかも殆ど許さない。シャンデラのくらやみの使い方もかなり上手いしどんなポケモンでも使えるしでたりぼぼのエース感あった。

総じて有利を作る動き、その有利を手放さず、相手にリターンを与えない動きが上手い。たまーに超有利な時に「やりすぎでは?」みたいな仕掛け方して負けて微有利くらいまで巻き返されたりしてた。でも最後には勝ってた。

Nouns Esports

GyZ(ハピナス)
ADESu(ジュナイパー・ウーラオス・ドラパルト・サーナイト・マフォクシー)
Sixsies(ヤドラン・マフォクシー・ラプラス・グレイシア・エーフィ・ニンフィア・アローラキュウコン)
Ghatlue(ウーラオス・ドードリオ・ゾロアーク)
Bruv(バリヤード・オーロット・カビゴン・ヤドラン・ラプラス)

去年の2位チーム。Sixsies選手以外の4名は続投。
Sixsiesも去年は後1歩で代表になれてた選手だったっぽくて、アツイ。

基本的にはADESuをエースに据えたチーム。ADESuが終盤強いポケモン(基本はジュナイパー)を使い、他でそれを育てて、5人で集団戦をする。他に選択率が高いのはれんげきウーラオス。
ウーラオスで育てて8分頃にはジュナイパーまで進化してます、みたいな試合がかなり多かった。ウーラオス選べる時は基本の形っぽい。
たまに使うヤドランはディフェンスに見えてすりぬけスプーンやこだわりメガネを持ってねっとうを撃つ特殊アタッカーみたいな運用。ジュナイパーヤドランのダブル遠距離アタッカーみたいな動きする試合も。

と思えば突然ドラパルトが出てきたりする。実況も盛り上がっててADESuは何か「楽しませてくれるヤツ」みたいな反応だった。
基本ディフェンスのBruvは対面にフーパいる時にバリヤードが出てくる。GyZのハピナスと合わせてフーパ対策。GyZのタマゴ爆弾はかなり職人じみてて、フーパのホール帰還も阻止するしだましうちゾロアークも捕まえる。

ジュナイパーの絡んだラストヒット絡みはチーム全体でかなり意識高い。

去年T2はここに負けて敗退になったんだけど「T2は本当に強かった、T2と戦ってなければ2位にいくことはなかった、ありがとう」と言ってくれたらしい。アツイ。

Team Peps

IKles(アローラキュウコン・ニンフィア・ミュウ)
Human(ワタシラガ・フーパ・ハピナス)
999Marv(カビゴン・ラプラス・ヤドラン・オーロット)
Caligola(ドードリオ・ゾロアーク・ウーラオス・マフォクシー・ドードリオ・ゾロアーク・ファイアロー)
PotatoUwU(ヌメルゴン・ガブリアス・カメックス・ラプラス・マッシブーン)

ぺっぷす。3位抜け。WCSの参加は全選手初?だと思う。
PotatoUwUがかなりガブリアスに魂込めてる。最終的に5匹のポケモン使ったけど、8割くらいはガブリアスだったし、実際かなり強い。対面にヤドランがいる時だけガブリアスが引っ込むっぽい。

取れるならウーラオスも一緒に採用。いちげきの型。ガブリアスのラッシュ速度も合わせてあっという間にレックウザ倒し切る試合もあり。
ガブリアスが育つかどうかはかなりCaligolaにかかってる所があった。逆にそこがこけると育たなくてそのまま負けていきがち。
サポートの選択肢はワタシラガが一番多いけど、見てる分にはハピナス+ガブリアスが一番強そうに見えた。

Marvのカビゴンはかなり上手くて的確にスピードを捕まえる。ゾロアークのだましうちにヘビーボンバー合わせるシーンが結構あって声出た。
Potatoがガブリアスで全てを破壊するパターンを強化するか、ガブリアスが通らなかったときや構成的にキツイ時に採用出来る練度の高い他のポケモンをこの二ヶ月で用意できたかがポイントかなと思ってます。

TimeToShine

Chelvin(グレイシア・シャンデラ)
GekkOkami(オーロット・ラプラス)
Auch(ゾロアーク・ドードリオ)
Lunderu(シャンデラ・ミュウ)
Where(フーパ・ハピナス・ワタシラガ)

4位チーム。Chelvin、GekkOkamiは去年の代表。APPRと言うチームで、たりぼぼのKlausやZelvasと元チームメイト。

バランスタイプを殆ど使わない。遠距離アタック2枚、スピード1、ディフェンス-サポートで2の形が多い。
上ゴール攻めを重視する傾向の多いヨーロッパ地域では珍しく、8:50から下ルートを攻める事の多いチーム。
グレイシアの使用率が高いけど、ヨーロッパでは全体的にあまり使われ無い寄りのポケモンだった。地域的にみたら異色の戦法を持つチームだったのかもしれない。

相手に取り上げられたりしない限りは、基本決まった構成を使い続ける事の多いチームで、周りと比べればポケモンの使用幅は6月大会ではあまり見られなかった。その分勿論練度は高い。

代表チーム紹介:Latin America North

Entity7

Regi195(ゾロアーク・ストライク)
MinatoGG(ワタシラガ・ハピナス)
Sherlock(ミュウ・ギルガルド・シャンデラ・ゼラオラ・ルカリオ)
Steven(オーロット・ヤドラン・ラプラス)
Hitman(フシギバナ・エーフィ・シャンデラ・ミュウ)

1位抜け。プロチーム。Sherlock選手は去年も代表の権利を掴んだけど諸事情で辞退せざるを得なくなって悔しい思いをしたらしい(本人のSNS談)
Steven選手も去年はStamina CAというチームで代表。

ドラフトは相手の得意ポケモンを禁止にしていくスタイル。
そのぶんBO3内でもどんどん禁止ポケモンが変わっていく。相手の作戦を見抜く力、要になってるポケモンを的確に禁止にする力があると思う。

試合の流れはRegiが左右する事が多い。相手中央エリアへのカウンター、ファイトの仕掛けなどアグレッシブな動きが特徴で、Regiが勝つと勿論有利になっていく。ただ使用率が一番高いゾロアークが本当にワンミスで倒されてしまうポケモンなので、うっかりKOされてからの切り替えされて負け、みたいなパターンもあり。

Hitmanは基本遠距離アタック使いだけど、フシギバナの時だけははなびらの舞/ギガドレイン型だった。その時はSherlockがミュウを使ってたので、遠距離1・近距離1が構成のベースだと思います。

Hoenn

Texas(フーパ・ハピナス・ワタシラガ)
DonLux(ミュウ・ニンフィア)
Froy(ラプラス・マッシブーン・ウーラオス・エーフィ・ゾロアーク・ファイアロー)
Kira(カメックス・ヤドラン・ラプラス)
Frank(ストライク・ゾロアーク・シャンデラ・ラプラス・ドードリオ)

2位。KiraはStamina CA、DonLuxはTeam CRUELTYというチームでそれぞれ去年も代表選手です。

成長の重いポケモンはあんまり採用しないし、立ち回りもとにかく慎重なイメージ。良く言えば手堅い、悪く言っちゃうと消極的になる。でも個々の技術はしっかりあって、DonLuxとFrankはかなりダメージを出すし、Froyは使用できる幅も広いしどのポケモン使っても上手かった。マッシブーンだけはあまり活躍出来てなかったけど。
カメックスは珍しくなみのり+ハイドロポンプと学習そうちで純粋なディフェンス運用がほとんど。

ここの立ち回りの要は何と言ってもフーパ。
フーパのユナイトわざが絡んだ時だけ積極的な動きを取る。
2匹目のレジエレキまでに相手の上フロントゴールを壊す→2匹目のレジエレキを倒してフーパ以外で上のミドルを押す→通るならそのまま、通らないならフーパユナイトで下ゴール押し って流れをずっとやってた。本当にずっとやってるんだけど相手もそれを対策しないからずっと通る。LANはフーパに対して戦術で対策するのが苦手な地域なのかもしれない。

ドラフトでフーパが禁止になると解りやすく動きがぎこちなくなる。
流石にフーパ戦術が通り続けるほどWCSは甘くないと思うので、フーパが通らない時を仕上げて来れるかどうかに注目してます。

FUSION

PikaGod(ニンフィア・ラプラス)
Aurimaki(ゾロアーク・ミュウ・ウーラオス)
Ottolina(イワパレス・ヤドラン)
Søren(ワタシラガ・フーパ・ピクシー)
NotChoco(アローラキュウコン・シャンデラ・フシギバナ・マフォクシー)

3位チーム。予選の段階ではSIX KARUMAという名前だった。
予選では他にSIX KARUMA ACADEMYというチームもあり、結構デカイプロチームとかなのかな、と勝手に思っています。
Pikagod、Aurimakiは去年も予選には出るものの代表には届かず、今年掴んだ形。

戦術は上ルート押しで、レジエレキを倒したら初めて下に降りてくるくらいの感じ。
イワパレス+ニンフィアのセットが印象強いチーム。基本はこの2匹ベースの構成だった。取れるなら追加でアローラキュウコンも良く取る。
がんせきふうじ+ハイパーボイス+ふぶきで継続ダメージを与え続ける戦法で、イワパレスは良くある1人で動き回るのではなく、ディフェンスタイプとして集団戦で活躍する。

相手を見てポケモンを選んでいる傾向があって、イワパレス+ニンフィアが出来ない時はミュウ+フシギバナのダブルソーラービームが主流。とにかくコンボ、というか何かしら意思のあるギミックを採用する面白いチームでした。

代表チーム紹介:Latin America South

PERÚ(ペルー)

Stark(プクリン・ヤドラン・バリヤード)
Anemo(ウーラオス・マッシブーン・カメックス・グレイシア・ジュナイパー・ドードリオ)
KHEA(ハピナス・ワタシラガ・ピクシー)
PaPiYanG(シャンデラ・マフォクシー)
Tempo(マッシブーン・ゾロアーク・ドードリオ・マフォクシー)

去年の代表チームである「QLASH」が前身のチームで、KHEA・YanG・Tempo・Starkは当時のメンバー。
2匹の重めの遠距離アタック型を採用し、序盤は耐えて後半巻き返す形が得意のチーム。その分8:50は下ルートを押していく動きが多い。
Yangはほとんどシャンデラ一択の選手。集団戦が上手く、かつ4~5人で纏まって動く事をかなり徹底していて、十分に巻き返す実力を持っている。

あまり大きく構成を変えたりはせず、前線を張るのは基本Starkのプクリン。
うたうとメロメロボディの使い方と、プクリンに必須な「相手のユナイトわざに対してカウンターでユナイトわざを撃つ」事がかなり上手く、前に後ろに動き回って味方を守る。逆にディフェンスはあまり採用せずサポート2の形が多い。

遠距離ポケモンが多い分相手にスピードを採用される事が多いけど、スピードが2匹以上来たらマッシブーンを投入で対策。
Anemoはなんかダクマの時から強い。カメラに映ってなくて何が起きたか謎だったけど中央に入ってきたミュウをKOしたりしてた。

この地域の6月大会はブラッキーが禁止になっていた。
ブラッキーはプクリンのユナイトわざで発生するシールドを全て吸収出来て強力なプクリン対策になるため、ブラッキーを禁止にするのか、はたまた別の形を持ってくるのかが楽しみなポイントです。

Stamina Esports

Riolu(ゾロアーク・ドードリオ)
DrakenN04(オーロット・フーパ・カビゴン)
Zynuz(ドードリオ・ウーラオス)
Ceebus(フーパ・カビゴン・ワタシラガ)
Ray(フシギバナ・ミュウ・サーナイト)

2位。WCSとしてはほぼ今年からの新チームっぽい。

スピード2枚でかなり積極的に行くチーム。PERUと対照的にかなり序盤からガンガン行く。誰かしらは相手の中央エリアに行くし、なんならカビゴンも行く。
フシギバナもはなびらの舞/ギガドレインの型で、全体的にやっぱり機動力が高い。たまにサーナイトが出てくるけど、その時も中央れんげきウーラオス→ゾロアで相手の中央エリアへ→相手が対処来て手薄になった下ルートをウーラオスで攻めてラルトス育てる みたいに上手くやってた。対処に来なかったらゾロアークが育って勝ち。リスクとリターン天秤にかけてリターンを求めに行く姿勢が凄い。

スピード+フーパで積極的に得点勝負も仕掛けに行く。途中点数差がつけばゴール重視に切り替えてそのまま抜けて勝つ試合も。
ディフェンスのDrakenNが相手を塞ぐのが上手く、集団戦もしっかり出来る。とにかく試合にスピード感があるので勢いに乗らせると怖いチームだと思います。

代表チーム紹介:North America

TTV

inder(ハピナス・キュワワー・フーパ・ワタシラガ)
Lutano(フシギバナ・サーナイト・ヌメルゴン・カメックス・ドードリオ)
Otter(ミュウ・エーフィ・ジュナイパー・アローラキュウコン)
Zugrug(ラプラス・カビゴン・ハピナス・ヤドラン)
Celestial(マッシブーン・ウーラオス・ゾロアーク・ストライク・ラプラス)

NA1位。ZugrugとLutanoとinderは去年同チーム。OtterとCelestialも去年同じチームだったが、どちらのチームもあと一歩で代表には届かなかった。今回新たにTTVとしてチームを組み見事激戦区のNA予選優勝。アツイ。

相手の構成に合わせて柔軟にポケモン選択が出来、構成の幅がかなり広い。中でも割と後半強めの構成を好んでいる印象。逆にスピードタイプを採用する事は全体で見たら少な目。
Lutanoのフシギバナがソーラービームを味方と合わせる回数がかなりある。味方の行動妨害や、味方の仕掛けに対する相手の動きを読む打ち方、ラプラスのユナイトとか色んなタイミングがかなり見えてて無駄撃ちが全然無い。
ギガドレイン+ソーラービームの採用で、相手に捕まってもソーラービームが+1回撃てるくらいには一人でも耐えたりする。
フシギバナが選べない時は大体サーナイト。相手の構成次第でカメックスを使ったりする事もあってそれも上手いんだけど、ヌメルゴンだけは採用理由含めて謎だった。

Otterは大体ミュウ。ミュウ+Lutanoの2進化アタッカーの形が多い。相手の中央に入る動きをする事も多く、2進化がいる分の序盤の遅さはOtterがかなりカバーしてる。スピード型を警戒する時はエーフィになり、的確なサイコショックとユナイトわざで懐に入らせない。
遠距離2匹採用故の打たれ脆さはCelestialのマッシブーンがカバー。スピードを捕まえる動きは安定していて、あのOverlordのゾロアークを完封する試合も。ばかぢからの叩きつけで複数匹巻き込むのがかなり上手くて、しっかり相手をKOしてくれる。ビーストブーストが発動すると止まらない。ラプラス使用時は1VS4を耐えきって時間を稼ぐ等、純粋なディフェンスタイプも高い練度で使えるし、場合によってはウーラオスとかで自らアタッカーになる。
Zugrugとinderのディフェンス-サポート組もチームを支え、かつ倒されない動きはかなり安定感あり。総じて一人ひとりの使えるポケモン幅が広く、全選手が華のある活躍をするチーム。
TTVはユナイトリリース当初からランクマッチでランキングトップ争いをしてたくらいのユナイト戦士な事もあり、楽しみなチームです。

Luminosity Gaming

Elo(キュワワー・ワタシラガ・フーパ)
Kyriaos(アローラキュウコン・フシギバナ・ニンフィア・ミュウ・シャンデラ)
Slash(オーロット・バリヤード・ハピナス・カビゴン)
Overlord(ゾロアーク・ウーラオス・ドードリオ)
Rhinne(ウーラオス・ラプラス・カメックス・ニンフィア・シャンデラ)

ルミナシティ。NA2位。
前回優勝のBLvKHVNDが名前を変えたチームで、Rhinne以外の4人は続投。去年の5人目であるJunglebook選手もリザーブで登録されています。
Rhinne選手も去年はIX GamingとしてWCS2022代表の座を掴んでおり、実力は申し分無し。実績的に見れば、今は世界で一番強いチームと言って良いでしょう。

去年バランス型を使う事の多かったOverlordは、今年はゾロアークが使用率ではトップ。その実力は健在で、難しいだましうちでKOするしラストヒットも取るし、1vs4も生き延びるしで相変わらず暴れていました。練習してるか解んないけど、オバロのザシアンとかめちゃ見たいよね。
サポート、ディフェンス担当のEloとSlashも良くOverlordを支える。集団戦で上手くゾロアークをサポートできる形になると手が付けられない。
こりゃいかんとユナイトわざを複数使ってでもOverlordを倒しに行くチームも多いんだけど、そうすると他4人がユナイトわざのリソース差で勝ってくれる。

反面、Overlordがあまりダメージを出せず、もしくはリソースを使わせずにやられてしまうとそのままズルズル負ける。決勝ではTTVがマッシブーンやエーフィで捕まえたり、ヤドランのユナイトわざでOverlordを一瞬で倒して勝っていた。この辺は人数不利で耐える動きが少し苦手って事なのかな。

マクロ(戦術)よりはミクロ(技術)で戦ってる側面の強いチームでもあり、オバロのワンマンって程では無いにしても対策し切られると脆い印象は少しあった。そこが改善されたら2連覇あるチームだと思います。去年のゲッコウガみたいな隠し玉もつい期待しちゃうよね。楽しみ。

Amaterasu

YeatFan(エーフィ・アローラキュウコン・ウーラオス・ジュナイパー)
jL(フーパ・ヤミラミ)
nudo(ヤドラン・ラプラス・フシギバナ)
Rollinitdown(ラプラス・カメックス・エーフィ・ハピナス)
Trainer(グレイシア・ゾロアーク)

3位。nudo選手は去年のIX Gamingで代表選手。
構成の形をほぼほぼ変えなかったチーム。使える限りはヤミラミは絶対採用。からの遠距離2~3枚で残りディフェンスって形をずっとやってた。
使用ポケモンを見れば解ると思うけどワタシラガとかも使わず、jLのフーパとRolinのハピナスは一回のみの使用。味方回復無しの遠距離アタック複数採用っていうかなり強気の構成。

ヤミラミとヤドランで相手を止めてそこに一気にわざを合わせる。相手の1匹を落とす動きはかなり徹底しているし、時には脱出ボタンヤドランユナイトわざみたいな攻めのプレイもする。
ヤミラミ自体は相手に対策される事もあるんだけど、ヤミラミの徹底した視界の確保とわざを集中させる上手さで相手を倒してなんだかんだ勝つ。nudoのヤドランは時間稼ぎが上手くて、レックウザ戦で後ろが倒れてもnudoが耐えて復活が間に合うシーンもしばしば。多分シンプルにMOBAが上手い人たち。

ドラフトは基本ミュウを禁止して射程負けを防ぐ。あくまで自分達のやりたい事を通していくチーム。

Team YT

fwii(マッシブーン・ラプラス)
sosadasm(ミュウ・エーフィ・オーロット・カメックス)
PhilYoumus(ヤドラン・ヌメルゴン・オーロット・ラプラス)
Chaotic(マフォクシー・アローラキュウコン)
PikaDiff(フーパ)

NA4位。PikaDiffは去年IX Gamingとして代表になってる。
固めの構成が好きで、ディフェンスの採用が多い。ラプラス・カメックス・マッシブーン+フーパでひたすら耐え続ける試合も。
最優先で選びに行くのはフーパ。結果的に大会はPikaDiffはずっとフーパだった。PikaDiffのフーパは良い位置にホールを置く。

構成のクセは結構強くて、ヌメルゴン・マッシブーンとかをパッと見刺さってなくても選んでるシーンもあった。fwiiは一回ラプラス使ったけど他全部マッシブーンだったので、単純に魂のポケモンなのかもしれない。実際上手くて、ばかぢからで複数巻き込んだりは勿論、ユナイトわざで相手の奥にいる遠距離ポケモンまで突っ込んでいき1人で倒してきたりする。

試合を通して野生ポケモンを倒して経験値を集める動きの意識が高く、フロントより奥のゴールにはレジエレキ倒してもあんまり行こうとはしない。
レベルやゴールで上回ろうとせず、レベルやゴールで下回らないような動きをするイメージ。勝つのでは無く負けない戦い。
レベルが五分なら攻撃耐えきって勝てるっしょ、みたいな感じで、ラスト2分を見据えてゲームしてる印象でした。

代表チーム紹介:オセアニア

EXO Clan

Buster(ウーラオス・ストライク・マッシブーン・ギルガルド・カメックス・カイリキー)
Challenged(ミュウ・アローラキュウコン・ドードリオ)
bemKO(ハピナス・フーパ・ワタシラガ・ピクシー)
JEb(ヤドラン・カビゴン)
Ethos(ゾロアーク・ニンフィア・ジュナイパー・シャンデラ)

オセアニア代表。6月大会は2位だけど、それまでのポイントで1位抜け。6月大会開始時点で、どこが勝ってもここは抜けが確定していたってくらい他とポイント差があり、オセアニア地域において一番勝っていたチームだっていうのが解る。

遠距離アタッカーを2枚採用する形が多い。基本はジュナイパー+ミュウの形。加えてスピードタイプも誰かしら採用するので、構成は結構攻撃的になる。縦割り(最初のシュバルゴとアギルダーを別々のポケモンで倒していく動き)を良くする。

JEbとbemKOがかなり献身的に味方を守る…試合が殆どだったんだけど、基本「学習装置/れんだスカーフ/力のハチマキ」でやってたbemKOのワタシラガがGFで突然他に学習装置を渡して「しんげきメガネ/れんだスカーフ/気合のハチマキ」となり、わたほうし+かふんだんごを用いて最前線で通常攻撃を振り続けた。かふんだんごとわたほうしはわざがアップグレードすると、それぞれ20%と40%のダメージカットがつく。つまりかなり固くなる。
かふんだんごを全部自分に使ってかなり場持ちがよく、結果誰よりもダメージを出した。ワタシラガキャリー。

iClen

Friffnz(ヤドラン・カビゴン・プクリン・オーロット)
Sh3pathome(ミュウ・アローラキュウコン・ニンフィア)
UntamedTheG(ウーラオス・カメックス・シャンデラ)
Currypuffs(ワタシラガ・ハピナス・フーパ)
Joe(ハッサム・カイリキー・ドードリオ・カメックス)

オセアニア6月大会3位。ポイントによって2位抜けした。
去年のWCSで7位タイになったチーム。Joe選手は新しく加入しているが他4人は続投で、去年の5人目であるPengu選手もリザーブで登録されてる。

スピードの採用は少なく、かわりにバランスの採用が多い。あんまり機能しなかったけど、予選でハッサムを使用した唯一のチームでもある。
8:50で勝ったらそのまま相手のエリアに入って有利を広げていく。試合を通して積極的に動くチーム。
そのぶんあんまり5人で固まる事はせず、各々で動く。1-2人の少数戦は良く起きるけど、4人以上の集団戦は中々起きなかった。

これはiClenというよりオセアニア全体の印象だけど、レックウザに攻撃を仕掛けるタイミングが他地域と比べると結構早い印象。
iClenも2分直後からレックウザへラッシュを仕掛けるパターンもあり、こことの戦いは2分前のレジェンドピット周りのポジショニングが重要かもしれません。

終わり。ありがとうございました。

以上です。前編と合わせて2万字を超えてしまいすみません!読みたいとこだけでも読んでくれたら嬉しいです。
改めていよいよ11日から、ポケモンユナイト世界一を決める戦いが始まります。
このために沢山の時間を使ってきたチームは沢山いますし、それでも届かなかったチームももっと沢山いると思います。その想いを背負って、何て傲慢な考えはしてないですけど、少しでも選手の凄さや上手さ、ゲームの面白さが伝わるよう、僕も実況したいと思います。

ポケモンユナイトを好きな人は勿論、ユナイト知らないけどポケモンは好き!って人も折角のWCSですし配信を見てほしい。絶対面白い試合が起きる、という事は約束できます!

配信のURLはX(旧Twitter)からユナイト公式アカウントとかでも公表されると思いますし、僕のアカウントからも当日や前日発信すると思いますので、良かったら是非フォローしてくださると嬉しいです!

ポケモンWCS2023、皆で楽しみましょう!よろしくお願いします!












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