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【あやしい絵展】みだれ髪エチケットポーチを作ってみた話

こんにちは、ミュージアム部のうちむらです。今回は「あやしい絵展」とのコラボグッズ第3弾「みだれ髪エチケットポーチ」のご紹介をしたいと思います。ちなみに先にご紹介した2商品はこちら。どれもあやしいですね~。

与謝野晶子の歌集『みだれ髪』とは

まずは女性の横顔が印象的なこのビジュアルからお話ししないといけませんね。これは日本の歌人、与謝野晶子が初めて世に出した歌集『みだれ髪』の装丁に描かれたビジュアルです。

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『みだれ髪』は1901年(明治34年)8月15日に、東京新詩社と伊藤文友館の共版として発表されました。

女性の恋愛感情を自由に詠んだ斬新なこの歌集は、当時すごく反響を呼びましたが、慎ましやかな女性の在り方を善しとする時代でしたので、作中にて表現される女性のストレートな恋愛表現は賛否両論だったのだそうです。

藤島武二が表現した『みだれ髪』とは

この『みだれ髪』初版本の装丁を手掛けたのが、藤島武二(ふじしまたけじ)。明治末から昭和期にかけて活躍した洋画家で、日本の洋画壇において長らく指導者的役割を果たしました。

彼の描いた女性は、髪はみだれ、複雑な髪のうねりがハートの形を象り、恋に生きる女性の狂おしいまでの心情を表現しているかのようです。

女性の心を歌った『みだれ髪』をエチケットポーチに

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女性の気持ちを歌った歌集が『みだれ髪』なら、女性がふだん使いしやすいアイテムにできないか、と考えたのがこのエチケットポーチでした。(イラストは企画段階のラフスケッチ)

お出かけ時に持っていくコスメやエチケットグッズ、除菌グッズなどをひとまとめにできるイメージです。裏側からポケットティッシュを取り出せるような隠れギミックを仕込むというのも、あやしいのではないでしょうか。

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ポーチの形は装丁に描かれているままのハートをイメージしました。左上には刺さっている矢を表現したタグもあります。

プランナーとしてのこだわりポイントは、版ズレなどもそのまま再現しているということ。女性の髪部分のところどころに注目です。

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裏面にはちょうど矢が刺さった反対側に花の意匠がちりばめられています。これは装丁にも表現されていたもので、歌集内では以下のように説明されています。

この書の体裁は悉く藤島武二先生の意匠に成れり 表紙画みだれ髪の輪郭は恋愛の矢のハートを射たるにて 矢の根より吹き出でたる花は詩を意味せるなり

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裏面のスリットから、ポーチ内部にセットしたポケットティッシュが取り出せるようになっています。

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気になる中面はこのように。メッシュポケットでちょっとした仕分けもできるので、カバンの中もポーチの中もスッキリです。

「みだれ髪エチケットポーチ」はいかがでしたでしょうか。もし気になった方はぜひ会場に足を運んで、国内外のさまざまな“あやしい絵”を楽しんだ後に手に取ってみてください。

みだれ髪エチケットポーチ
1個 ¥2,450(+10% ¥2,695)
※こちらの商品は企画展会場特設ショップとオンラインストア「まいにち書房」での販売予定です。フェリシモでのお取り扱いはありません。

A4チラシ_松園

『あやしい絵展』
 東京会場
 会場:東京国立近代美術館 1階 企画展ギャラリー [北の丸公園・竹橋]
 会期:2021年3月23日(火)~ 5月16日(日)
 大阪会場
 会場:大阪歴史博物館(大阪府大阪市中央区大手前4丁目1-32)
 会期:2021年7月3日(土)~ 8月15日(日)

※最新の情報は公式サイトでご確認ください。


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