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FMグループ公開社内報 投稿別カテゴリー:笹谷部長

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笹谷部長の投稿記事一覧です
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#豆知識

「敵を知り己を知れば百戦してあやうからず」笹谷部長 Vol.311

FMグループ社内報Vol.311【投稿者:笹谷部長】 皆さんは、大量の仕事が一気に入って来た時にどう対処していますか? 慌てふためいて、半ばパニック状態になり思考停止してしまう方もいらっしゃるでしょう。 また、「何から手を付ければ・・・」と、途方に暮れてしまう方も居るかもしれません。 私はこんな時に心掛けている事があります。 皆さんも良くご存じだと思いますが、孫子の兵法の中にこんな言葉があります。 「敵を知り己を知れば百戦してあやうからず」 これは敵軍の戦力と自軍の戦

「不動産豆知識43 持回り契約時の注意点」笹谷部長 Vol.303

FMグループ社内報Vol.298【投稿者:笹谷部長】 今日は最近非常に増えてきている、持回り契約の事例紹介です。 売主・買主は遠隔地に居住しており、一斉に契約場所に集まるのが難しい為、持ち回ることになりました。この契約には2社の仲介業者が入っています。元付が当社、客付が他社の共同仲介です。 契約の流れはこうです。 ① 当社側で作成した契約書類を先方業者が印刷し、そこで買主と客付業者が署名押印 ② 押印済み契約書類を当社に郵送してもらい、当社事務所にて売主と当社が署名押印

「不動産豆知識42 真の所有者」笹谷部長 Vol.298

FMグループ社内報Vol.298【投稿者:笹谷部長】 今日は登記簿謄本上の名義人が本当の所有者なのか?についてのお話です。 何を当たり前の事を言っているんだ?という声が聞こえてきそうですが、実はそうでもないかもしれません。 「不動産登記には公信力はない」という言葉を聞いたことがある方もいるかもしれません。 どういう事かというと、登記簿上の表示を信頼して不動産の取引をした者は、たとえ登記名義人が真実の権利者でない場合でも、一定の要件のもとでその権利を取得することが認められる

「不動産豆知識41 官民査定」笹谷部長 Vol.292

FMグループ社内報Vol.292【投稿者:笹谷部長】 今日は官民査定のお話です。 官民査定とはいったいどういったものでしょうか? 建売り業者に土地を卸したり、確定測量を契約条件にした、土地(建物)の売買の時に良く出てくる言葉です。 簡単に言うと、官所有の土地と民所有の土地の境界が、何処であるのか?を両者立会いのもと決める事です。 皆さんご存じのように、この場合の官とは政府や役所の事ですよね。 具体的には都道府県や市区町村の事です。民は単純に民間の事です。つまり、公共用地

「不動産豆知識40 ハイリスク取引」笹谷部長 Vol.285

FMグループ社内報Vol.285【投稿者:笹谷部長】 前回に引き続き、犯罪収益移転防止法のお話です。 もう飽きたよ…という声が聞こえてきそうですが、大事な法的義務のお話なのでお付き合い下さい。今回で最後です。 宅建業者は不動産の売買契約や仲介をする際に、本人確認として、その顧客の特定事項(個人顧客の場合は氏名・住居・生年月日。法人顧客の場合は名称(商号)・本店所在地)を確認することとされていました。 これに加え、平成25年4月の改正により、 ①取引を行う目的  ②職業又

「常日頃の努力の大切さ」笹谷部長 Vol.270

FMグループ社内報Vol.270【投稿者:笹谷部長】 早いもので今年も1年が終わろうとしています。 皆さんの頑張りのお陰で、今年は非常に良い形で終わることが出来そうです。皆さん本当にありがとうございました。 来年もこの勢いを維持し、より一層の会社の発展と、皆さん自身の成長も目指して行きましょう。 私を含め当社では、多くの中高年の方が活躍されていますが、例え肉体の成長は止まっても、知識・経験などまだまだ成長出来る分野は沢山あると思います。 現状に満足してしまうと、成長はそ

「不動産豆知識39 疑わしい取引」笹谷部長 Vol.259

FMグループ社内報Vol.259【投稿者:笹谷部長】 今回は犯罪収益移転防止法上の疑わしい取引についてのお話です。 まず、さらっとおさらいですが、犯罪収益移転防止法はマネーロンダリング対策、テロ資金対策の為、金融機関や我々宅建業者など46の業種を「特定事業者」として定め、顧客の本人確認、取引記録等の作成・保存、疑わしい取引の届出等を義務付けているものです。 皆さんは日頃、本人確認や取引記録の作成・保存については、しっかりと実施されている事と思います。 では「疑わしい取

「不動産豆知識38 IT重説」笹谷部長 Vol.251

FMグループ社内報Vol.251【投稿者:笹谷部長】 今日は、IT重説のメリットと要件についてのお話です。 皆さんご存じのように賃貸契約においては、以前からIT重説は行われており、売買においても2000件を超える社会実験を経て、令和3年4月~本格運用が開始されました。 【メリット】 ・遠隔地に所在する顧客の移動や費用等の負担が減少する ・重要事項説明実施の日程調整の幅が広がる ・来店が難しい場合でも契約者本人に対して説明ができる 【要件】 ・双方向でやりとりできるIT環

「不動産豆知識37 私権の制限」笹谷部長 Vol.245

FMグループ社内報Vol.245【投稿者:笹谷部長】 随分前のニュースですが興味深いものがありました。 私有地の一部が公道として使われている事が分かり、40年間以上も固定資産税を払い続けていたというものです。 加工会社を経営している男性が、約48年前に工場用地として購入した土地の一部に、県道が通過していたとの事。 道路として使われていた土地の大きさは約200坪もあり、坪20万で計算すると約4000万円相当の土地だそうです。 私有地を200坪もタダで40年以上使用された上

「不動産豆知識36 検査済証が無い物件のデメリット」笹谷部長 Vol.239

FMグループ社内報Vol.239【投稿者:笹谷部長】 皆さんが普段、仲介したり委任を受けたりする物件の中には、時々「検査済証」が無い物件があったりしませんか? 検査済証は、建築確認を取得する際の行政や民間審査機関によって、工事完成後に設計図書の通りに造られているかをチェックするものです。 このチェックに合格すれば検査済証が交付され、第三者に対しても完了検査を受けた事の証跡となります。 つまり、適法な建築物である事の証拠となります。 マンションであれば余程古い物件でない限

「不動産豆知識35 6段積超のブロック塀」笹谷部長 Vol.232

FMグループ社内報Vol.232【投稿者:笹谷部長】 今日は、いつもとは趣向を少し変えて建築についてのお話です。 皆さんが取り扱う商品は、戸建住宅にしてもマンションにしても建築物です。我々は不動産のプロですから、お客様から質問を受けた際にも、自信を持って商品説明が出来るよう、日頃から知識を蓄えておきたいものですよね。という訳で、ちょっとした豆知識なので是非覚えておいて下さい。 現場などで良く見かけるブロック塀ですが、実は安全性の観点から高さ等が決められています。 建築基

「不動産豆知識34 訂正印」笹谷部長 Vol.226

FMグループ社内報Vol.226【投稿者:笹谷部長】 今日は訂正印のお話です。 皆さんが日頃、重要事項を説明したり、契約書の読み合わせをする時に、記載内容の間違いを発見したり、契約条件に急遽変更が生じたりする事も有るかと思います。 そう頻繁に起こる事では無い為、やり方について勘違いされている方もいらっしゃるようですので、今日はその辺の解説が出来ればと思います。 そもそも、印鑑は誰が押すのかという問題ですが、これは書類により異なります。 契約書は契約当事者である売主(貸主)

「不動産豆知識33 契約書の特約条項」笹谷部長 Vol.221

FMグループ社内報Vol.221【投稿者:笹谷部長】 今日は、皆さんにとって日頃お馴染みの契約書の特約についてのお話です。頻繁に目にする書類だけに、何となく分かった気になってしまっている方もいらっしゃると思いますので、その辺の解説が出来ればと思います。 契約書の特約条項とは、標準的な雛形に記載される基本的な項目とは違い、「その契約だけに適用される特別な約束事」です。 つまり、売主(貸主)と買主(借主)間の取引条件に沿って明記される特別なもので、場合によっては他の条項を一部

「不動産豆知識32 不動産信託受益権」笹谷部長 Vol.218

FMグループ社内報Vol.218【投稿者:笹谷部長】 今日は、不動産ファンドやREITにも組み込まれている、信託受益権のお話です。 そもそも、信託受益権とは何か?という所から始めます。 信託とは、委託者(財産のもともとの所有者)が信託行為(信託契約等)によって受託者(信託銀行等)に対して、金銭や不動産などの財産を移転し、受託者は委託者が設定した信託目的に従って、受益者(信託財産から派生する収益等を受け取る者)のために、その財産(信託財産)の管理・処分などをする制度です。