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ヒロイックファンタジー 王になりたい!兄弟が邪魔!(以下略

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【短編小説】ヒロイック・ファンタジー+騎馬遊牧民。いずれは敵同士となる定めの星の下に生まれた、王子達が織りなす剣と魔法の冒険譚。「王になりたい!兄弟が邪魔!でも味方がいないから同…
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2021年2月の記事一覧

ヒロイック・ファンタジー小説「兄弟と凍土」

第一幕 開扉  摂政バーキャルクは、宰相ハンバルクと相対している。  二人がいる遊牧民式の冬営用天幕の内部は殺風景で、文官というより武人の居室だ。  壁沿いに物入れがいくつか、あとは机一つと椅子が二つだけだ。  机上には筆記具のほか、何もない。  もう夜で、天窓は閉じてある。外は静かだ。 「誰を身辺に置こうと、俺の勝手だろう」  先ほどからずっと、バーキャルクは、愛刀の柄に指を打ち付けている。  大振りな新月刀で、処刑人の道具といっても信じられるほどだ。  木製の鞘は艶消しの

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