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スター・ウォーズ ゲーム研究本を出すために 第6回 レゴはあっちこっちに散らばっていく・・・ブラウザゲームから『レゴ スター・ウォーズ: スカイウォーカー・サーガ』に至るまで

■『レゴ スター・ウォーズ ヨーダ・クロニクル』(2013年)『レゴ スター・ウォーズ ニュー・ヨーダ・クロニクル』(2014年)

さぁこのあたりから「レゴ スター・ウォーズ」ゲームは子供が散らかしたブロックのようにとっ散らかってくる。

どの第1弾が2013年にiOSとブラウザゲームとして展開された『レゴ スター・ウォーズヨーダ・クロニクル』(LEGO Star Wars The New Yoda Chronicles)だ。

これはアニメーション作品にもなっているが、ヨーダが主人公というよりヨーダが思い出話に浸る、教訓を与えるといったような内容だ。もちろんレゴ作品なのでコメディ要素が強く、映画作品をベースにしたような真面目な話など無い。

ただ、面白いのがこのアニメーション作品に関して話をするとルーカスフィルムサイドがレゴグループに対して自由に発想、展開しても良いという半ば放任的なお墨を与えたのだ。また、2013年にはアニメ『ヨーダ・クロニクル』というアニメを放映してからの『ニュー・ヨーダ・クロニクル』なのでどれほど人気があったのか伺い知れる。

サービスも終了してしまっているゲームのため記憶と当時有志が収録した映像を確認して紹介すると、シングルプレイヤーオンリーのリアルタイムストラテジーのようなゲームで、自陣営のキャラクターを動かして、敵キャラクターを捕捉次第撃破していくという内容。ゲームを進めていくと一個師団で行動を共にするので司令官気分を味わえる。

一応ヨーダも司令官としてプレイヤーにアドバイスをするのでタイトル詐欺にはならない。

『ニュー・ヨーダ・クロニクル』のほうだが、これも既にサービス終了してしまったゲームのため記憶と参考映像を観てのものだがダークサイドかライトサイドを選んでの勢力争いとなっており、プレイヤーが選んだ陣営のキャラクター、ビークルを使ってのレールアクションシューティング、となっている。『クラッシュ・バンディクー』のようなものだと思ってもらえればいい。

『レゴ スター・ウォーズヨーダ・クロニクル』(2013年)

『レゴ スター・ウォーズ ニュー・ヨーダ・クロニクル』(2014年)

ジャンル: アクションゲーム

対応機種: iOS、Webブラウザ

開発元: The LEGO Group

■『レゴ スター・ウォーズ アドベントカレンダー』(2013)

『レゴ スター・ウォーズ アドベントカレンダー』(LEGO Star Wars Advent Calendar)は2013年にブラウザゲームとして展開されたものだ。もちろんこれもインターネット上に残っていない・・・

内容はシングルプレイヤーの横スクロールアクションゲームでジャンゴ・フェットを操作して攻略するゲームとなっている。

さて、この「アドベントカレンダー」という聞き慣れない単語は何かというと、調べてみたらクリスマスまでの日数を数えるカレンダーで12月1日から毎日窓を開いて24日を楽しむ日めくりカレンダーのようなおもちゃだと思えばいい。

実はレゴスター・ウォーズの商品としてクリスマステイストの衣装を着た浮かれたベイダーやルークやレイアのフィギュアやミニフィグのX-ウィングファイターやタイ・ファイターが毎年発売されている。

ということはどういうことか、このゲームでは浮かれた衣装を着たジャンゴ・フェットをプレイヤーが操作することになるのだ!

しかもゲームにはストーリーもあり、あの悪名名高い(?)ウーキー族の「生命の日」をお祝いするためにプレゼントを持って駆けつけるという内容なのだ。あの「ホリデー・スペシャル」を完全にネタにしている!酷いよな、息子の晴れ舞台だったっていうのに・・・。

ちなみに2013年に発売された「アドベントカレンダー」の中にはこのゲームの解除コードが記されていたとのこと。いやいやサービス終了するべきじゃなかったでしょ。

レゴ スター・ウォーズ アドベントカレンダー

ジャンル: アクションゲーム

対応機種: Webブラウザ

開発元: LEGO

発売元: LEGO

発売日:2013年12月1日

■『レゴ スター・ウォーズ マイクロファイターズ』(2014年)(2017年)


『レゴ スター・ウォーズ マイクロファイターズ』というゲームの説明に入る前に、マイクロファイターズという商品についてて話さないといけない。これは年々高額化&大型化するレゴキットをコンパクトにした新シリーズで2,000~3,000円スタートでお手頃に変える商品だ。既にミレニアム・ファルコンやスレーブⅠ、タイ・ファイターなどが出ており、小さい子にも初めてのレゴとしてもおすすめできる。

このマイクロファイターをテーマにしたゲームが2014年と2017年に『レゴ スター・ウォーズ マイクロファイターズ』としてリリースされたのだ。

2014年版は昔ながらの縦型シューティングゲームで、2017年版は障害物を避ける奥スクロールのレールアクションゲームだった。2014年版は操作性の面であまり評判が良くなく、2017年版はスピード感のあるゲームとして仕上がっていたのだがサービス終了。

映像を確認してもらえれば分かるが、様々な惑星をハイパースペースでジャンプして移動する点からディズニーランドの『スター・ツアーズ』を意識しているようにも見える。

再アップしてくれ!

『レゴ スター・ウォーズ マイクロファイターズ』(2014年)(2017年)

ジャンル: シューティングゲーム(2014年)、フライトアクションゲーム(2017)

対応機種: iOS、Android

開発元: Traveller’s Tales

発売元: ルーカスアーツ

発売日:2014年1月30日

■『レゴ スター・ウォーズ 帝国軍対反乱軍』(2014年)(2016年)(2017年)


このゲームは2014年と2016年に無料プレイのブラウザゲームとして展開されたゲームで内容は先ほど紹介した『レゴ スター・ウォーズ アドベントカレンダー』と同じで横スクロール型のアクションゲーム。ジャンゴ・フェットを別のキャラクターに置き換えられているだけだ。

2014年と2016年は『反乱者たち』のキャラクターで遊べ、2017年は『最後のジェダイ』仕様になり、レイで遊ぶことができる(それだと反乱軍対帝国軍ではなく、新共和国対ファースト・オーダーなのでは?)。2016年のものはC-3POを救出する内容となているようだ。ただ、有志のアップロードしたプレイ動画には色々バラツキがあるため恐らく遊ぶ時期によっては一部分が変わっていたりするのだろう。

クリスマスシーズンになると「アドベントカレンダー」仕様に切り替わったらしいが、もう確認はできない。なぜならサービスは終わってるからだ!

と思いきや、2017年のバージョンだけは有志が記録した魚拓サイトで遊ぶことができるので興味があれば触ってほしい。

www.desura.com

レゴ スター・ウォーズ 帝国軍対反乱軍

ジャンル: アクションゲーム

対応機種: Webブラウザ

開発元: LEGO

発売元: LEGO

発売日:2014年、2016年、2017年

■待望の完全新作!『レゴ スター・ウォーズ フォースの覚醒』(2016年)


ブラウザゲームやら、アプリゲームでレゴスター・ウォーズゲームが展開され、本格的なアクションゲームが恋しくなってきた。

2015年にシリーズ第7作目の『エピソード7 フォースの覚醒』が公開。30年経ってもX-ウィングファイターやタイ・ファイターが飛び回る映像に色々思うところはあったが、ハリソン・フォードの復帰、キャリー・フィッシャーのダイエット成功にファンはもう何も文句を言いませんよ。さて、この作品は割と興奮が冷めるのも早かった。それはなぜか?

そう、「レゴゲーム」がでてないんですよ同じ年に。

しゃーない、翌年の「スター・ウォーズの日」まで待ちますかと思いきやその日も逃して、ようやく発売されたのが2016年の6月末となんとも言えない時期に『レゴ スター・ウォーズ フォースの覚醒』が発売された。機種は3DS、Wii U、PS3、PS4、PlayStation Vita、Xbox 360、Xbox One、そしてiOS、Android、Steam。

これまでの映画作品を扱ったゲームの中でも特殊なのがこのゲームだけ『エピソード7』にフォーカスしているところ。これまでのレゴスター・ウォーズのゲームはどれもトリロジーをセットで発売しているため、各エピソードのアクション的に映えるところをピックアップしたものだったので、『フォースの覚醒』に限っては結構ボリューミーに感じられる。

ゲームも『エピソード6』の皇帝とのラストバトルから始まって、ベイダーとルークの親子で皇帝を倒すという胸熱な内容。ベイダーがライトセーバーで皇帝のフォース・ライトニングを跳ね返すって、それは誰もが想像した内容だよ!

それから30年経ってレイの物語が始まるわけだけど、このゲームは結構映画のストーリーに色々と盛っている。どうやら一部のストーリーはMARVELコミックで発表されたスピンオフストーリーもゲームとして収録されているようで、そういった周辺のストーリーを束ねて『フォースの覚醒』をより深く楽しんでもらおうという内容になっている。この作品でC-3POは右腕が赤色になっていたけど、これはとある事情で破壊された友人のプロトコルドロイドから譲り受けたもので、そういったエピソードも追体験できるのだ。



いくつかのコンテンツはDLCとして提供されたが、Wii UだけDLCが無かったのは謎。

また、このゲームからレゴキャラクターがマンブルではなく、他のレゴゲーム同様にセリフを喋るようになったもの大きな変化だ。既にアプリゲームではマンブルでは無くなってきていたが、大型タイトルではこれが初めて。ハリソン・フォードが追加収録に応じたというのだから彼もずいぶん『スター・ウォーズ』に好意的になったものだ(ディズニーが随分金を払ったのか!?)。

ステージもそれまでレゴパーツで構成されていたものが実写映画に出てくる自然をベースに変更したのも特徴的。

また、ブラスターでの戦いも大きく変化して、このゲームからTPSのようにキャラクターの背後から焦点となるサークルで狙いを定めて発射するというシステムに変更。物陰に隠れてキャラクターを切り替えながら侵攻するというレゴゲームらしからぬ、新時代を感じる一品となった。


Steamページ

PlayStationストアページ

レゴ スター・ウォーズ フォースの覚醒

ジャンル: アクション・アドベンチャーゲーム

対応機種:Steam、PlayStation 3、PlayStation 4、PlayStation Vita、Wii U、Nintendo 3DS、Xbox 360、Xbox One、iOS、Android(日本ではPS3、Wii)

開発元: Traveller’s Tales

発売元:ワーナー・ブラザース・インタラクティブ・エンターテインメント、Feral Interactive発売日:2016年10月13日

■『レゴ スター・ウォーズ バトル』(2021年)


『レゴ スター・ウォーズ バトル』(LEGO Star Wars Battles)はEA傘下のプレイデミック(Playdemic)がTTゲームズからライセンスを受けて開発をしたデッキ構築型のリアルタイムストラテジーゲーム。要は『クラッシュ・ロワイヤル』の『レゴ スター・ウォーズ』版だと思えばいい。ヒーローサイドとヴィランサイドに分かれて自陣を守りながら制限時間内に多くの拠点を制圧したチームが勝利するというもの。時間が経過するにつれてユニットの使用可能コストが増えるので、ユニットを増やすか、大型兵器を投下するかプレイヤーの戦略性が問われる内容。

2020年にはiOSとAndroidでそれぞれ展される予定だったのが大幅に変更されApple Arcade独占となった。サービス開始に触ったがApple Arcadeという月額サービスで課金を気にせずに遊べるのは良い点だと思った。

デッキの構築によっては時代を超えた編成ができるので『スター・ウォーズ』オールスター、スマブラ的な感覚で遊べるのも良ポイント。

引用元:https://apps.apple.com/us/app/lego-star-wars-battles/id1563174698?ign-itsct=legostarwarsbattles&ign-itscg=30800&icmp=LP-SHQL-Standard-Star_Wars_Quicklink_Standard_Battles-TH-SW-1HWMLBPBXR

ストアページ

レゴ スター・ウォーズ バトル

ジャンル: デッキ構築型リアルタイムストラテジー

対応機種: iOS、Apple Arcade

開発元: Playdemic

発売元: Apple

発売日:2021年9月24日

■『レゴ スター・ウォーズ キャストアウェイズ』(2021年)



『レゴ スター・ウォーズ キャストアウェイズ』(LEGO® Star Wars™: Castaways)はフランス系の開発会社ゲームロフトが手掛けたソーシャルアクションアドベンチャー。なんと『レゴ フォートナイト』よりも先にプレイヤーが自分の好みで作った一般人キャラクターがライトセーバーやブラスターを持って冒険するというゲームだった。

これは最初からApple Arcade独占と発表された目玉ゲームの一つで、オンラインで最大4人の協力プレイも楽しむことができる。ただ、残念なことに僕がプレイしていた時期はApple Arcadeなんて注目されていなかったので初日から過疎っていて誰ともマッチングしなかった・・・・

実はここ最近の『レゴ スター・ウォーズ』は知育玩具としての側面を再度強化しようとしているのか、何者でもない一般人にフォーカスを当てることが多い。最近ではアニメ『フリーメーカーの冒険』がそうだった。このアニメは何者でもない一般人がレゴブロックを使って何か作ることに長けているという能力だけでオリジナル・トリロジーを冒険するという内容だった。



ストアページ


レゴ スター・ウォーズ キャストアウェイズ

ジャンル: アクション・アドベンチャーゲーム

対応機種: iOS、Apple Arcade

開発元: ゲームロフト

発売元: Apple

発売日:2021年11月19日

■DLCも更新中の集大成!『レゴ スター・ウォーズ スカイウォーカー・

サーガ』(2022年)

ようやく最新作にたどり着いた!『レゴ スター・ウォーズ スカイウォーカー・サーガ』は2022年にPS4、PS5、Xbox One、Xbox Series X/S、Nintendo Switch、Steamで発売されたアクション・アドベンチャーゲーム。開発はTTゲームズ、パブリッシャーはワーナーゲーム(日本ではセガが代理販売)。

これまで発売されたアクション・アドベンチャー同様のシステムで『エピソード1』から『エピソード9 スカイウォーカーの夜明け』までを追体験できる内容。アクションのシステムも2016年に発売された『エピソード7 フォースの覚醒』をベースにしているので今だったら断然こちらをおすすめしたい。

ダウンロードコンテンツも大変豊富で、『マンダロリアン』『クローン・ウォーズ』『反乱者たち』『ローグ・ワン』『ハン・ソロ』『バッドバッジ』『オビ=ワン・ケノービ』『ブック・オブ・ボバ・フェット』とスター・ウォーズゲームの集大成として恥じない立ち位置になっている。

全編フルボイスはもちろんのこと、昔懐かしのマンブルモードも収録されているのでレゴゲームとしても懐かしい一品。ここまで突き詰めたシリーズ作品は他になかった。

余談だが僕は別メディアで記事広告を手掛けたのだが、なぜかノンクレジットを要求されたというヤクザなことをされる苦い経験があるが、このゲームを遊んだらそんな思いも吹き飛ぶくらい面白かった!

いや、ここまで長かった・・・

レゴゲームのリストをピックアップするのに海外のウーキーペディアを参照にしたが、正直に言うと後で気づいた作品もあれば、無くなっている作品もあって物理メディアの重要性が身にしみた・・・



PlayStation5版商品ページ

Nintendo Switch版商品ページ
Steamページ
iOSページ


レゴ スター・ウォーズ スカイウォーカー・サーガ

ジャンル: アクション・アドベンチャーゲーム

対応機種: PS4、PS5、Xbox One、Xbox Series X/S、Nintendo Switch、Steam

開発元: Traveller’s Tales

発売元: ワーナーゲーム(日本ではセガが代理)

発売日:2022年4月5日

次回以降も書いていくので支援をお願いします。

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