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「にじいろレース」制作のおはなし。

雨上がりの青空にかかる、晴れやかな虹。
すぐに消えてしまうけれど、ずっと眺めていることができたら。。。
そんな思いから、制作が始まりました。

15世紀、イタリアのヴェネチアで生まれ、現代にまで続く伝統のあるガラス技法、ヴェネチアングラス。
その中で、16世紀に吹きガラス職人が産み出した「レースガラス」技法を使って虹の七色の表現を試みました。

制作は、虹の七色を表す色ガラス棒から始まりました。
七色の線は、色ガラスの塊から一つ一つ細く引き伸ばして作っています。

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レースガラスに使用する特殊な白いガラスを、約1,000℃の高温に熱し、
それぞれの色ガラスをコーティングして、さらに熱して温度を上げていきます。十分に熱したガラスを、直径3mmほどまで細く引き伸ばして制作します。

困難したのが、赤の色です。
レースガラス用の白に、赤の色ガラスをコーティングでは
沈んだ茶色のような赤色になってしまいました。

そこでいろいろと試行錯誤した結果、
不透明の赤のガラスに、透明の赤のガラスをコーティングすることで
発色が良くなり、問題を解決しました。

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七色が揃ったところで「レース棒」の制作です。

七色のガラス棒と透明のガラスのかたまりを、約1,000℃の高温に熱します。
熱くなったガラスが、水飴のようにとろんとやわらかくなったら
ねじりながら直径7mmになるまで引き伸ばし、「レース棒」を作ります。
手で素早く回転して、繊細なレース柄に仕上げました。

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一つ一つの作業を丁寧に積み重ねて「にじいろレース」は誕生しました。
ガラスの上にかかる七色の柄は、いつまでも眺めていることができます。
見ていると、気持ちも晴れやかになっていくようです。

雨上がりの青空にかかる虹のような、晴れやかな七色の輝きを
みなさまにお届けできれば幸いです。

※「にじいろレース」は、F-Glassオリジナルのレース棒です。
  すべての工程が手作りで、市販品にはないオリジナルの色と模様です。
  七色のガラス棒から「にじいろレース」まで、すべて手作業で制作しました。

https://www.instagram.com/p/CEOMBbkH2Ty/?igshid=24qga9unmy0

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