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顧客の脳の見えない95%に売り込むワザ11選

お疲れ様です。
今日は、ぞっとするくらい売れる脳科学営業についてお話します。

AI営業が話題の昨今、AIに負けない原点として脳科学や心理学の観点から見る営業について研究をしていく中で、
改めて基本的なワザ、心理技法をまとめていこうと考えまとめてみました。

よく聞く松竹梅効果などから、あまりきかないものまで、すぐに使えるテクニックをご紹介します。
マーケメインですが、会話や提案資料などでご活用いただけますと幸いです。

※こちらの記事は以下2つの書籍を抜粋して作成しました。


はじめに…

普段の営業で、お客様が判断に使っているのは脳の5%

皆様が営業活動で努力をした資料、仮説、勉強してきた諸々…
これらはお客様の購買判断の5%にしか影響しません。

では、残りの95%に影響を及ぼす脳科学に基づいた営業ってなんだろう?

メラビアンの法則にあるように、人は視覚情報が判断の中で大きな割合を占めます。
潜在意識である95%に訴える営業方法についても同様、視覚情報をうまく使う必要があります。

資料やメール、広告やLPなどお客様の目にとまるモノやコト。
これらで使えるテクニックが以下になります。


営業で使える脳科学、心理テクニック11選


アンカリング効果

認知バイアスの一つ。

先に与えられた数字や情報(アンカー)によって、その後の判断や行動に影響が及ぼされるという現象を表す心理学用語です。具体的には、判断がアンカーに近くなる傾向がある。

アンカリング効果は、人間が先に知っている情報を基準として、その後の判断を歪めてしまうという心理的な行動。

希望小売価格→販売価格などの定量的なデータはもちろんですが、
「この分野・商品には詳しい」という印象を、お客様に対して最初に印象付けることで、のちにその顧客がその分野や商品について検討する際に、相談の依頼が来る可能性もあります。

商談初期に予算のヒアリングをするいともこのあたりにあると思います。
当然、「予算はいくらですか?」だけではなく以前購入した類似商品の価格や、XXXXができるならいくら?一人あたりの業務が浮くなら人件費換算でいくら?など
事前のアンカーを提供商品価格より大きい数字にすることで、擬似的に「安い」と思わせる使い方も可能です。

参考論文もあるのでぜひ御覧ください。

参考論文:https://www.kochi-tech.ac.jp/library/ron/pdf/2020/03/15/a1210508.pdf

両面提示

心理学では、コミュニケーションの際、メリットだけを伝えることを
片面提示メリットだけでなくデメリットの部分も伝えることを両面提示(二面提示)といいます。

片面のみの提示ではデメリットがあります。
それは、信頼の無い人に対して使うと、胡散臭いと判断されてしまうことです。
これは信頼を失墜させる原因にもなりえます。

初めて会った営業から、「この商品は〜なところが良くて、〜なところが最高なんです!」と伝えられても、「それは営業マンだから、良いことしか言わないよね…」と感じてしまう。というようなものです。

反対に、両面提示でデメリットを伝えることで信頼を獲得することができます。
メリットと一緒にデメリットを伝えることで、「この営業は、わざわざ言う必要がないデメリットまで伝えてくれている!素敵な人だ。信用してみよう!」と信頼を得ることができます。

詳しく解説をさせている記事もありましたので、参考にされてください!

ホワイトスペース効果

資料やLPのデザインで使える心理効果。

余白=ホワイトスペースを意図的に作ることで、相手の視点を誘導し強調することができる。
メラビアンにあるように、視覚情報が55%をしめる人。
無駄な文字やスペースを省くことで、クールなデザインかつ伝わりやすい資料を作ることができます。

具体的なテクニックはこちらも参考にされてください。

矢印、指差し効果

矢印や指差しの重要さはどの企業でも認知されているかと存じます。

指差しでの呼称だけでも、ミスが1/6になったなどの例もあります。
人間は、矢印や指差しで「注目」「集中」するという意識になります。

矢印効果をうまく活用し、アクションしてもらいたい箇所にボタンを設置する効果や
目立たせたいポイントにお客様の視点を誘導するなどの効果があります。

ゴルディロックス効果

「ゴルディロックス効果」とは、三段階の選択肢があるときに、人は真ん中の選択肢を選びやすい傾向があるという心理現象。

日本語では「松竹梅の法則」と呼ばれることもあります。

「松」「竹」「梅」の3段階の選択肢がある場合には「竹」が選ばれやすいです。
その比率は「松:竹:梅」が「2:5:3」であると言われています。

人は物事を相対的に判断します。
似たような選択肢がいくつかある場合には、それぞれの選択肢を比べるのです。

たとえば、値段の違う3つのプランがあるとします。

このときに、「損をしたくない」という気持ちからくる「損失の回避性」と「無難なものを選びたい」という気持ちからくる「極端の回避性」が影響します。

そのため、真ん中の値段のプランを選びたくなる傾向にあります。

iPhoneもそう

プラン提示の際に使える有効な効果なので、参考にしていただけると幸いです。

参考

デコイ効果

2つの選択肢でどちらを選ぶか迷っている消費者が、第3の選択肢(捨て案)を提示されることによって、当初の2つの選択肢の一方に誘導される現象のことを指します。

特に、「高機能で高価格な商品」と、「低機能で低価格な商品」を比較検討する際に、それらの商品の機能と価格の関係が妥当であるのかを消費者が判断できない場合には、より効果を発揮します。
そして、「高機能で高価格な商品」を選択してもらうためには、欠かせないものです。

ゴルディロックスと合わせて使うことで大きな効果が得られるこちら。

以下記事も参考にし、活用していただけますと幸いです。

ラベリング効果

先入観や思い込み、決めつけと似た意味を持ちます。
人や物事に対して「〇〇だと思う」「〇〇な気がする」など、根拠なく判断しラベルを貼ることがラベリング効果。

根拠のないラベルを相手から貼られたり、自分自身で貼ったりすることで「自分は〇〇な人間だ」と思い込むケースも多くあります。
逆に、行動を促進するために、ポジティブなラベリング効果を付与することもあります。

ネガティブラベリングでいうと…

相手からのラベリング
血液型によって「〇〇な性格」と決めつけられる
親に「男の子は泣かないの」と言われる
メガネをかけているから勉強ができると思われる

自分のラベリング
一度の失敗で「自分はダメな人間だ」と思い込む
なかなか友達ができないから「自分は嫌われ者」と思い込む
努力をせず実力がないのに「いい結果を残せる」と自信を持つ

というものもあります。

商談の場であれば「〇〇社長はご決断が早い方ですよね」「必要と思った際に大きな投資判断を行えるような素敵なリーダーなんですね」などのラベリングが使えます。

占いや恋愛でも使えるテクニック、多くの記事もあるので参考にされてください。

ツァイガルニック効果

終えてしまった事柄よりも、途中で挫折してしまったり中断してしまったりした事柄のほうがよく記憶に残る心理現象のこと。

「ツァイガルニック効果」「ゼイガルニク効果(あるいはゼイガルニック効果)」などと呼ばれる。

要は「最後までやり遂げたい」という気持ちになること。

たとえば人は試験のあとには、解答できた問題よりも解答できなかった問題の方を思い出す傾向にあります。
「正解したかった」という気持ちからツァイガルニック効果が生じた例です。

他にも「続きはWebで」のような広告も同様。

ツァイガルニック効果は、メルマガやマーケティング、商談のNext設定などで使用することができます。

一気にすべてを話すのではなく、あえて中途半端に伝える。
なかなか難しいですが、まずはメール文面や事前送付資料などで使ってみてはいかがでしょうか?

ストーリーテリング

ストーリーテリングとは、聞き手の興味を引くような創造性にあふれた方法でストーリーを語る技法。

ストーリーで伝えるだけで22倍も記憶に定着する効果があります。

ストーリーテリングは、聞き手を楽しませるとともに、自分の主張に沿うように聞き手に働きかける効果があります。
多くの場合、聞き手になんらかの行動を喚起する、または情報を与える目的で用いられます。

テクニック10ルール

明確な構成にする
聞き手に共感してもらう
好感がもてる登場人物を設定する
聞き手の感情に訴える
サプライズを盛り込む
必要な情報を伝える
実体験を取り入れる
課題とその克服方法を強調する
ストーリーの目的を明確にする
行動や動作でストーリーを伝える

https://jp.indeed.com/career-advice/career-development/great-storytelling

会社概要や自己紹介、製品が生まれたストーリーなどを話すことで、相手の記憶に残りやすい=他者優位性に繋がる効果もあります。

常日頃からストーリーを意識すると、「面白い話」ができるようになるので、トレーニングとしてとりいれてみてはいかがでしょうか?

プロスペクト理論

プロスペクト理論の概要

プロスペクト理論とは、1979年に行動経済学者であるダニエル・カーネマン氏とエイモス・トベルスキー氏によって提唱された理論である。

プロスペクト(prospect)とは「期待、見込み」という意味を持つ。単語の意味があらわす通り、プロスペクト理論は「不確実性を伴う状況において、ある事象が生じる確率やそこから得られる損得が分かっている場合にどのような意思決定を行うか」を表す理論だ。

もう少し分かりやすく説明すると、先ほどの質問1と質問2のような、不合理な判断が生じる理由を解き明かす理論といえる。

プロスペクト理論は、行動経済学における代表的な理論であり、各種の実験から得られた事実をもとに展開された点が特徴である。

投資家の意思決定を現実的に説明した点や、心理学やファイナンスを組み合わせた新しい経済学の分野であった点などから、プロスペクト理論を提唱したダニエル・カーネマン氏は2002年にノーベル経済学賞を受賞するに至った。

https://the-owner.jp/archives/5287

要するに、もったいない理論だとイメージください。

こちらについては、有名な問題があります

コインを投げて、だったら1万円もらえる
だったら逆に1万円を払わなければならない

多くの人は、このギャンブルをよく思っていません。

「利益を得るときの曲線」より、「損失を被るときの曲線」の方が傾きが大きいことがわかりますね。

「新たに1万円得られる嬉しさ」<「今持っている1万円を失う悲しさ」になっていますね。

数字上の期待値は0ですが、心理的な期待値はマイナス(悲しさの方が大きい)になってしまいます。そのため、この賭けは割りに合わないと判断されます。

このような賭けでは、「利益」が「損失」より1.5倍〜2.5倍程度大きくないと、ほとんどの人が賭けに乗ってくれません。

「確率によって損得の両方が起こりうる賭けでは、損失を回避するためにリスク回避的な行動をとる」という理論です。

参考


テンション・リダクション

テンション・リダクション効果とは、心理的な緊張がなくなって注意力が散漫になることで、警戒心が弱くなるという効果です。

悩んだ末に商品の購入を決めたところで別の関連商品を紹介すると、それまでの緊張感がなくなり、警戒心なく購入してしまうということがあります。

購買を決めた瞬間に、財布の紐が緩んでオプションなどを追加で買ってします。そういう経験皆さんあると思います。

この意図しない反応を使うことで、マーケティングや販促に活用することで売り上げアップなどの効果が見込めます。

商品の購入後に付属品やオプション機能を勧める方法
ECサイトのカート画面のメッセージで購買欲求をリマインドする方法


などが最たる活用イメージでしょうか?

ついで買いという観点で、スーパーやコンビニでも使われていますね。

営業の観点でも、オプションや保守などの提案は、上記理論を参考に使っていくと効果的です。

以上です。

営業で使える心理テクニック11選。いかがでしたか?

興味があれば、こちらの書籍も参考にしていただけると、より深い理解ができると思います。

せひ参考にされてください。

では、今日もお疲れ様でした!

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