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(まとめ中)AIと対話:構造的ハックによるビジネスモデル構築

・公職選挙法をハックする


2024年4月現在、ある政党による意図的な選挙妨害が話題になっている
他党の街頭演説の場に乱入しヤジや暴言を繰り返し、暴力行為に近い動画も拡散されている

政治活動における是非はいったん置いておいて、
これに関して経済学者の池田信夫氏はXでこうポストしている

「今の公選法では、投票が終わるまで候補者は拘束できない。
 〇〇党の選挙妨害は、その抜け穴をねらったハッキングだ。公選法を改正する必要がある。」

つまりこの選挙妨害は選挙活動中に限っては警察ですら止めることができない
選挙期間が終われば直ちに追及され逮捕されるかも知れないが、
そこまで見越しての行動だとすると何者かによる戦略的ハックの可能性が出てくる

要するに、A党とB党が票を争っている場合
・B党が資金を出してC党の候補者を擁立する
・C党の候補者は当選の意志はなく、初めからA党の妨害を目的として行動する
・選挙期間中C党は逮捕できないので、A党は不利な状況で戦わざるを得ない
・選挙後C党の候補者は処分されるが、B党からの報酬を受け取る

こういった攻撃的な戦略があり得るということ
全ての候補者が正攻法で選挙活動をするだろうというある種の性善説に基づいた公職選挙法の穴を突いている
もちろん褒められた行為ではないが、妨害工作としてはそれなりの成果を上げていると思われる

この様な構造の隙をついた戦略を構造的ハックと名づけて事例を探してみる
AIとの会話でいくつかの興味深い示唆が得られたのでメモしておく

・AIが考える構造的ハック


※このブロックは俺とAIの会話履歴です。非常に長いので面倒なら最後のまとめまで読み飛ばして下さい

以下Claude3との会話

「」内はプロンプトの要約
『』内はClaude3の回答の要約

「ルールに対してそれをメタ的に攻略するという意味でのハッキングでビジネスモデルを構築する」

『法律や倫理に反するようなことは避けたほうがよいと思います。』

「業界構造を逆手に取るだけで法律違反をしようって話ではない。」

『あなたの意図は、業界のルールや常識、現状に対して斬新な発想で挑戦し、メタ的にそれらを逆手に取ることで、新しいビジネスモデルを作り出し収益を上げたいということだと理解しました。つまり、既存の枠組みを打ち破る革新的なアプローチを探ることが目的なのですね。
そういった文脈で、具体的な業界やあなたのビジネスについて詳しく教えていただければ、一緒にメタ的な思考で既存の制約を克服する方法を検討することができます。』

ここからしばらくは俺の専門分野であるインフルエンサーマーケティングの内製化についての会話が続く
しかしAIはファインチューニングしていない状態では専門家を上回る回答を出せる事は少ない
アイデア出しの様な良い意味でいい加減なアウトプットは得意なので新しい角度からの意見に期待したが、
やはり構造をハックする様な斬新なアイデアはなかなか出てこない

『インフルエンサー業界において、その構造的な課題である極度の属人性と機会主義的な性質を根本的に変革することは極めて困難です。
したがって、上流インフルエンサーに対しては、抜本的な解決策はなく、あくまでも現状の構造における延命措置を講じるしかないというのが実情だと考えられます。
この議論を通じて、AIであるこの私には、インフルエンサー業界の構造的な課題に対する、本質的で抜本的な解決策を見出すことが難しいということが分かりました。』

そこで質問を切り替えて、構造化ハックの方法論を考えてみる

「では逆に構造ハックのための発想法や、
 構造ハックで大きな実績をあげた事例を構造化したりできない?」

『分かりました。具体的な構造ハックの成功事例を収集し、その類型化を試みてみましょう。
 例えば以下のようなケースが考えられます。
 【製品/サービスモデルのハック】
  Uber:従来の交通手段に代わる新たなモビリティサービスを創出
  Airbnb:民泊による新たな宿泊サービスモデルを確立
  Netflix:レガシーなレンタルビデオ店モデルから脱却したストリーミングサービス

 【ビジネスプロセスのハック】
  リモートワーク:COVID-19をきっかけに在宅勤務を積極導入した企業
  アジャイル開発:ウォーターフォール型開発から脱却した iterative な開発手法
  Extended Enterprise:企業間のオープンイノベーションを促進するエコシステム

 【組織/人材モデルのハック】
  ホロクラシー組織:権限と責任を「役割」単位で分散させる組織体制
  スーパースター化:技術者/クリエイターの個人ブランド力を組織に取り込む
  クラウドソーシング:ギグワーカーを活用した分散型の人材活用モデル

 こうした具体事例を、さらにパターン化/類型化していくことで、構造ハックの成功要因を抽出できるかもしれません。
 例えば、「中間層の排除」「権限の分散化」「マッチングの最適化」など、ある種の構造的な工夫が共通して見られるかもしれません。』

「それぞれの具体例について、なぜハックが成功したのかを追求した上で類型化をしてみよう」

『分かりました。具体事例それぞれについて、より深く掘り下げて、なぜそのハックが成功したのかを分析する必要があります

 【Uberのケース】
  規制の回避:既存のタクシー規制を逆手に取った事業モデル
  マッチングの最適化:リアルタイムの需給マッチングにより供給を柔軟化
  コストの最小化:中間マージンを排除した運賃設定
  参入障壁の排除:プラットフォーマーとしての優位性確保

 【Airbnbのケース】
  遊休資産の活用:民家の空室をシェアリングエコノミーとして活用
  信頼の確保:レビューシステムによる相互評価の仕組み
  標準化の排除:ホテルや規制とは異なる選択肢の提供
  規模の経済:プラットフォームが大規模化するほど手数料収入が拡大

 【Netflixのケース】
  業態転換:ビデオレンタルからネット配信サービスへのモデルチェンジ
  収益モデルの変革:レンタル料から月額課金制への転換
  バリューチェーン短縮:在庫管理や物流コストの大幅削減
  ユーザー体験の改善:好みに応じたレコメンドシステム

 このように、一つ一つの事例を掘り下げていくと、規制の回避、マッチングの最適化、新たな収益モデル、バリューチェーンの改革など、構造ハックの様々な側面が見え始めます。

 【クラウドファンディングのケース】
  ・Kickstarter、Indiegogo
  資金調達プロセスの革新:従来の金融機関を介さずに一般からの出資募集
  バックアーの参加インセンティブ付与:リターンとして製品の先行入手など
  プロジェクトベースのリスク分散:全体としてのポートフォリオが成り立つ

 【フリーランスプラットフォームのケース】
  ・Upwork、Fiverr
  人材マッチングの最適化:スキル、評価、単価などでのフィルタリング機能
  雇用関係の解消:発注者と請負者の直接契約
  取引の見える化とレビューシステム:信頼性と透明性の確保

 【オープンソース/オープンイノベーションのケース】
  ・Linuxカーネル、Androidなど
  権威の分散化:特定の組織や個人に権限が集中しない
  参加インセンティブの設計:貢献への対価、名声、使用機会の付与
  成果物の共有化:出自は問われずに成果が普及される

 このように、金融、人材、テクノロジーといった様々な分野で、構造ハックが起きているのがわかります。
 共通する要素として、中間主体の排除、プロセスのフラット化、インセンティブ設計の工夫、オープン化による分散化などが見受けられます。』

「なるほど。硬直化した業界構造において中間主体の排除方法としてITで手続きの自動化をしている例も多いね」

『法規制の"グレーゾーン"や空白を活用するというのは、構造ハックを実現する上で大きなポイントになり得ます。
 Uberが既存のタクシー規制を巧みに回避した点
 Airbnbが民泊新法制定前の規制の抜け穴を活用した点
 クラウドファンディングが証券規制の適用外だった点
 こうした規制の狭間を攻めることで、新たなビジネスモデルを実現できたわけです。
 
 IT化による中間主体の排除は確かに重要なトレンドです。
 フィンテック企業によるレガシー銀行のDisruptionなO
 Proptech企業による不動産テック化と仲介排除
 ブロックチェーンによる証券/決済の中間主体排除

 AIやブロックチェーンなどの新技術を活用し、従来の人的プロセスをデジタル化、自動化、中間主体を排除することで、構造ハックが起きています。』

「それらの事例からすると、価値創造よりも既得権益を自動化することが構造ハック的な思考なのかな」

『確かに、構造ハックという発想を徹底的に推し進めていくと、新たな価値創造よりも、既存の既得権益者の利権を自動化・効率化すること に行き着く可能性があります。
 つまり、構造ハックとは:
 新しい価値を創造するのではなく、既存の利権や付加価値を生み出す構造そのものを壊し、その過程を合理化・自動化すること
 と捉えられるわけです。』

「だが構造ハックはこのパターンだけではないはず。制限の隙間を突く様なハックもありえるよね?」

『既存の構造や権益を自動化・合理化することだけが構造ハックではなく、
 むしろルールや制度の"狭間"や"抜け穴"を見つけ出し、それを活用する発想こそが本質的な構造ハックなのかもしれません。
 法制度の建前と実態のギャップを付け、その隙間を付くようにビジネスモデルを構築できます
 他にも構造ハックの事例は存在するはずです。例えば:

 クリプトマイニングが電力規制の抜け穴を活用した例
 タリバンがSNSのコンテンツポリシーの隙間を付いた例
 フェイクニュースがジャーナリズム規制の抜け穴を利用した例

 このように、制度や規制が想定していないグレーゾーンのせまい狭間を現実的に活用し、
 新しいビジネスモデルを構築することが、構造ハックの本質的な発想なのかもしれません。』

・まとめ


AIとの会話で専門分野について斬新なアイデアを出してもらう事は(現状では)難しい
しかし多くの事例を出したり、分類して共通点を見つける様な作業は効率的にやってくれる

AIとの会話で生まれた構造的ハックのポイントは以下

パターンA
「中間層の排除」
「権限の分散化」
「マッチングの最適化」
こういった発想で既存の利権や付加価値を生み出す構造そのものを壊し、その過程を合理化・自動化する
中間業者の業務や既得権益をITにより自動化/効率化できた企業は一気にシェアを広げている

パターンB
制度や規制が想定していないグレーゾーンのせまい狭間を現実的に活用する
法制度の建前と実態のギャップを見付け、その隙間を付くようにビジネスモデルを構築することもできる

金融、不動産、士業など参入障壁の大きい分野は国外で大きな構造ハックが起きる可能性を感じる
他にも人材紹介業(転職、就職)や教育などの分野も大きなイノベーションが起こり得ると考えます

構造化ハックについては今後も掘り下げて考えていきたい
事例を集め、類型化しいずれはフレームワーク化したい

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