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2024/07/14_#662_不確実性とインパクトで医療業界を分析

病院薬剤師→医療マーケティング→メディカルコールセンターへ転職しました。

今回の放送では、10年後の未来を予測するということで、その予測に必要な分析手法の内容の放送でした。

自分のことに当てはめて考えてみました。

病院薬剤師から始まり、今のメディカルコールセンターに至るまで、自分はずっと医療業界にいます。
医療業界の10年後を考えてみます。

今回、放送で説明していた不確実性とインパクトの2軸で分析したいと思います。

不確実性とインパクトの2軸で分析すると次の事象に分けることができます。

不確実性が低い×影響力(インパクト)が高い→確実的なトレンド

不確実性が高い×影響力(インパクト)が高い→不確実で大きなトレンド

確実性が低い×影響力(インパクト)が低い→間接的なトレンド

確実性が低い×影響力が低い→間接的なトレンド

これらの事象を考えてみます。
まずは、不確実性が低い×影響力(インパクト)が高い→確実的なトレンドです。
これは少子高齢化があるのは確実です。
年齢構成が変わり、生産年齢人口の減少が確実に今後起きます。
高齢者の割合が増え、その分医療費がかさむことも確実です。

今後10年間で診療報酬改定が5回程度されると考えられます。2年に1回のペースが続けば、そのように予測されます。
だんだんと在宅医療にシフトしていくのだろうと考えられます。

次に、不確実性が高い×影響力(インパクト)が高い→不確実で大きなトレンドです。
今後の10年でコロナのような流行感染症がおこる可能性はあると考えられます。
コロナの変異による感染流行も可能性としてはあります。
また、生成AIなどが活性化しています。医療分野に影響があるのかは不確実ですが、生成AIも要因であると考えられます。

最後に、確実性が低い×影響力(インパクト)が低い→間接的なトレンド、確実性が低い×影響力が低い→間接的なトレンドがあります。
これらの部分については、今のところ、とくに想定できていないです。

これらの内容を統合して考えてみます。
まず少子高齢化により医療費が増大する、在宅診療・医療が重視されると思われます。
さらに出生数の減少、生産年齢人口の減少により、薬剤師の数は減っていくと思われます。

医療費を抑制することで、薬剤師の収入は上昇しなくなります。医療費が原資になるからです。

AIなどのIT技術が導入されますが、国のサービス・インフラを担っているので、IT技術の浸透は遅れそうです。部分的な導入で終わりそうな気がしています。10年後もアナログな部分は半分くらいは残るような気がしています。
生産性の向上は見込めないと思われます。

薬剤師の年収が上がらない、生産性が向上しないと考えられ、薬剤師はブラック労働化が顕著になると思われます。

在宅医療を担うように誘導され、24時間対応が当たり前になる、ただ人員がいないので残された人員で回すしかなくなると思われます。

このように長期間労働が実施され、さらに10年後の2034年くらいに、薬剤師の労働時間規制が始まる気がします。
たぶん、薬剤師の労働時間規制については、なかなか議論されずに放置されていって、このくらいの時期になりそうです。

そうなると、薬剤師自体になりたがるヒトがいなくなると思われます。
薬学部を持っている大学の整理がだいぶそのあたりから進んでいくのではないかと思われます。
また、薬局自体の整理も進んでいくのではないかと思われます。

病院自体の経営も厳しくなり、統廃合が進むと思われます。病院が先か、薬局が先かはわかりませんが、医療機関の数自体が減っていくのではと考えています。


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