夏水仙。
彼岸花の仲間である
その可憐な姿は毒を孕んでいる。
闇の中に魅了させる艶やかな姿は
淡い光の中に顕現させている。
古来の佇まいを残したままの街に
並ぶ遊女が重なる。
表面上の慰みを求めて男は街を彷徨う。
裏の虚しさは残されたまま自分の住まいへ戻る。
表面上の豊かさを纏い女は街にとどまる。
自分の裏側の希望を無視して。
コドクを癒せないコドクが流される街に。
明日も夕闇が攫っていく未来は
誰も知らない。
更に闇深まる頃に、
誰にも知られず夏水仙は枯れ散る。
お題『画像で何かを作る』るぅにぃ様
#詩 #散文詩