2023/06/10深夜の二時間作詩

お題/雨の日
タイトル/雨と、錆びつく私

続く雨。続く続く雨。
誰もが長い雨に誰もが雨の詩ばかり書いている。
湿った空気に、忘れられない雨を綴る。
錆びつくような心音に油を塗って。
わずかな癒しへ
ゆっくりと委ねていく。
銃弾のような響音が自分に貫かれる。
乾いていく心音。
疲れに委ねて。

お題/誰
タイトル/誰かの手

寂しい時には誰かの手を求めたい
助けて欲しい時には誰かの手が
差し伸べられると泣きそうになる
信じてほしい時に
誰かの寄り添った聞く声に
また泣きそうになる
ちょろいくらいの自分
好きな人は慎重に決めたい
慎重過ぎても誰とも結ばれない
恋愛至上主義なんて大嫌い

お題/あなたは誰
タイトル/私は私

あなたは誰ですか?
身分証明書なんて運転免許で十分。
詩的な意味でも、哲学的な意味でも
答えを供する義務はないからね。
存在証明なんて透かした答えは好きじゃない。
私がここにいて、
名前がある。それで十分。
私は私以外になれない。
境界線上のあなたに。


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