20170603ワイキキで見つけた草

ブログを始めることにしました。

 今年の3月末まで5年間、経済誌の編集長をしていました。延べ編集者生活は31年に及びましたが、編集長退任を期に、しばらくの間仕事から離れる時間を過ごすことにしました。

 編集者の仕事とは、情報を世に出すこと(アウトプット)である。月刊誌の場合はその周期が毎月訪れ、それに備えて日々、情報を集める(インプット)。このアウトプットすべきものがなくなると、自分はどんなインプットをするのだろうか。そして、仕事としてのアプトプットの場がなくなると、自分はどんなことを世に伝えたいと思うのだろうか。他人事のようだが、これが目下の最大の関心事です。

 言い換えると、仕事をしない自分は、何を感じ、何を考えるのかに興味がある。アウトプットすべき仕事がなくなったとき、自分はどんな本を読むのだろうか。どこに行きたいと思うだろうか。どんな人と会いたいと思うだろうか。編集者時代は、これら、読む本、行く場所、会う人を決める際は、無意識のうちに「雑誌の企画につながるだろうか」というセンサーを働かせて決めていたと思う。それがなくなった時、自分が何をするかである。

 なんせ大学卒業以来、仕事をしなかった期間がなかった。その意味でいまは自立した人生を歩み始めて初めての経験である。自由に過ごすことができる時間が、有り余るほどある。好きなことを考える時間に溢れていて、そこで自分が何を思考するかを振り返る暇がある。きっと、この期間は僕にとって非常に貴重な時間になると思う。なんせ、働かない時間を長時間とれるほど経済的に余裕はないし、基本的に働くのが好きなので、遠くない先には元の生活に戻ることになるであろうからだ。

 この期間、ブログを書いてみようと思いました。言語化することで、自分の思考が整理されるので、怠け者の自分には強制的な装置が必要である。人の目に触れられることで、恰好をつけてしまうディメリットもあるが、評価に晒されるメリットもある。テーマも視点も文体も統一感のないものになりそう。更新期間も最低、週1回以上の頻度は保ちたいが、それとて不明である。身勝手な日記ですが、お付き合いいただければ幸いです。

  

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