マガジンのカバー画像

元風俗嬢、その後。

23
性風俗業界というのがどういうものなのか、性を買うという行為がどういうことなのか、それらを風俗嬢だった頃の体験をもとに書いています。過激な表現は極力控えていますが、性暴力と性的搾取…
運営しているクリエイター

#性風俗

ホテルRの日々

思い出すのは、Rというホテルのこと。 駅前に建つ古くて背の高い建物だ。屋上にでかでかとネ…

わたしたちの現在地

*性風俗、性売買、性暴力に関する記述があります。 幹線道路沿いのソープ街でお茶ばかり挽い…

自転車に乗れた日

ありがたいことにライティングの仕事がちょこちょこと入ってきて、ほんのり忙しくしている。ほ…

“not have to”の奪還

一体どういう風の吹き回しか、スマホアプリで英語の学習をしている。 毎日10分くらい英文を読…

12年前、男に殺された彼女へ

やっぱり今年も無理だった。 12年経っても、 なぜあなたが殺されなきゃいけなかったのか いま…

記事の書き方のこととか

記憶の揺り戻しが起こらないよう、静かに静かに暮らしている。 とはいえ、色んなことを書くと…

穴の開いた人形だった頃の記憶

うまく思い出せる日と、そうでない日がある。 立ち向かえる時と、そうでない時がある。 わたしにとってトラウマは、暴力そのものよりも「本当は気持ちいいんだろう?」という薄笑いの問いかけに宿っている。 そうです。 気持ちいいです。 暴力を受けて、快感を得ています。 わたしは、犯されて、悦んでいます。 嫌だというのは口先だけで、身体は感じています。 気持ちよくなって、金をもらえて、汚物の中に沈んで、 それが本望です。 もっとしてください。 そう返答するたび、その答えはわたしの本

地獄ではない場所への軟着陸

自分になにができるのか、なにがしたいのか。 相変わらず分かっているようで、よく分かってい…

ちょっとした愚痴

布団と毛布を両方かけると暑いけど、布団だけ毛布だけだとうっすら寒いという、微妙な気温。 …

はてな更新「よくあること、よくいる客」

性暴力の描写が出てくるので、大丈夫だと思う方だけご覧ください。 性風俗の世界では挨拶がわ…

忘れたいこと、忘れたくないこと

たとえば、自分の身を守るために吐いた嘘のこと。 たとえば、客がくれたチップの500円が死ぬほ…

キラキラに塗りつぶされた元風俗嬢という偶像

2、3日前の記事が成人用になってしまったので、今日もそうなりそうだなあと思い、アップする場…

同意のようなものを金で買い叩く

性風俗で働くと、たいてい客につく前に店長やスタッフから事前にこう言われる。 「嫌なことは…

病院に行けなかった頃のこと

2月から花粉症の薬を服用している。 毎夜寝る前に飲む錠剤と、朝夜2回使用する点鼻薬だ。 コツコツ服用し続けているおかげか、今日までのところ花粉症の症状は出ていない。 くしゃみや鼻づまりや顔の痒みに悩まされずにすむ。 実に快適だ。 中学時代に発症して以来、わたしと花粉症との付き合いは長い。 学生時代にどうやって対処していたかはとんと記憶がないが、大人になってからはほとんど市販薬を飲んで対処していた。 なぜ市販薬だったかと言うと、病院に行くのが億劫だったからだ。 病院は開いてい