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枠と中心。 2021.2.14

コンセプトの話をしているとする。どこからどこまでがOKで、どこからがOUTなのか?と尋ねられることがある。つまり、敵は線引きがしたいのだ。明確な正誤の境界があって欲しいと望んでいる。コンセプトメイクとは、枠を作る作業だと思われているらしい。

イメージの話をしているとする。こんなのはどうです?はたまたこれは?と合致しているかどうかを問われることがある。白黒はっきりつけたいようなのだが、イメージの輪郭は概ねボンヤリ滲んでいることの方が多いんじゃあるまいか。だから、コンセプトもイメージも、枠ができて、その内外が決まるんじゃなく、中心がどこかが重要なのである。
中心がどこにあるかは、ひたすら肝心で、ただそこから同心円が増え続けるように、グラデーションが広がるのみ。中心から遠ざかれば遠ざかるほど、コンセプトもイメージも希薄になっていく。枠を当てはめて、正誤が峻別できるならコトは簡単だが、そこにあるのは濃淡だけ。感覚領域に目盛りは付けがたい。定性に慣れることが近道なのかも知れない。