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映画録 vol.1 「レジェンド&バタフライ」

気がつけばもうすぐ3月…継続はチカラなり、何事も続けることは難しいと今さらながら実感している今日この頃。

今年こそはしっかりと綴っていこうと、2ヶ月余りの記憶を思い出し、いざ尋常に映画録のはじまりはじまり。

「レジェバタ」って略し方、いいのかそれでw

再始動1発目にして、2023年の記念すべき劇場鑑賞1作目は「レジェンド&バタフライ」でした。

「るろうに剣心」シリーズの大友啓史・監督って部分にだけ惹かれて観たわけだが…まぁ、結論から言うと残念な仕上がりでした。

ドンピシャ世代の自分はキムタクに対してバイヤスがかかっているので、演技も含めて周りが言うほど否定的なイメージはありません。

何をしてもキムタクでも、カッコイイからええじゃないかと思うので、今回の信長も前半のうつけ者と呼ばれた青年期から、残忍な性格が強調される後半まで、キムタクに変わりはないけど、やっぱりカッコイイから納得でした。

演技で変化を出そうと頑張っているキムタクでしたので、もうちょと丁寧に人物像を描くことで、その良さは何倍にも膨れ上がったんじゃないかと演出の方に残念な印象を受けました。

キャストで言えば綾瀬はるかも、さすがの女優力を出して歴史的資料の少ない濃姫をそれっぽく演じて、説得力のあるキャラクターにしていましたが、肝心の信長に対するリスペクトや深い愛情という部分がまったく感じられず、終始見下し、バカにしている印象の方が強いため、正直いい女というよりは性悪女にしか見えませんでした。
(それなりに年を重ねた見た目に変化する信長に対して、ずっと若い見た目の濃姫…病気に蝕まれても元気そうに見える)

濃姫の持つ伝統的な楽器「リュート」
先端は折れてるわけではありません。

(以下ネタバレ)

個人的に評価を下げたのは、特に最後のシーン。完全にファンタジーであればハッピーエンドでも良かったんですが、ダラダラそれっぽく描いておきながら、夢(妄想)でした…は、さすがに心の中で「長いよオイッ!」とツッコミました。

また史実に基づいたとしても、夢のシーンをちょっと見せ方や順番を変えるだけで、より感動的なシーンに仕上げられたと思います。

>濃姫が亡くなって誰もいない部屋をカメラがスクロールしていくと、壁に描かれたオランダの風景画の中に洋風な衣装を身に纏った信長と濃姫らしい人物が描かれている。その絵が実写とクロスオーバーして、ふたりが夢見たもうひとつの世界線が描かれる…

そう、まさに「タイタニック」のラストシーンのような演出ができれば、評価もまったく違うものになっていたと思います。

このシーンがあるからこその不朽の名作!

本能寺が崩れ落ちる効果音だけでのエンディングも挑戦的でしたが、信長との約束通りにリュートを弾けるようになった濃姫の演奏に合わせてふたりの間に生まれた子供と一緒に踊る信長。笑顔の信長と濃姫、その音楽が流れながらのエンディング。そっちの方が断然良かったんじゃないでしょうか。

戦国武将を題材にしているのに合戦シーンが少ないとか、歴史上の人物の説明不足(徳川家康なんて知ってる大前提じゃないとあのキャラは成り立たない)だとか、3時間の上映時間が長すぎるとか、せっかく長尺を許されたのであれば「るろうに剣心」のように前後編にして、前述の通りもっと丁寧にストーリーを描けば良かったと思います。

とやかく文句ばかりを並べましたが、良い評価、悪い評価、いろいろな意見や感情を味わえるのが映画だな〜と、あらためて映画の良さを認識して、ここらへんで無理矢理にでも着地したいと思います。

あ、これは映画本編への文句ではなく、劇場の斜め後ろに座っていた老夫婦の旦那さんへのクレーム。キムタクが馬で駆るシーンが結構な頻度で出てくるんですが、何度目かに「暴れん坊将軍みたいだな…」とボソッと言ったのは聞き逃しませんでした。それ以降、馬のシーンはすべてあのテーマ曲が脳内再生されてしまいましたので、映画館でのおしゃべりはお控えください。

チャーチャラーチャランチャチャ♪チャラーチャーチャーチャー♪

今年もたくさんの映画が観れますように!もう3月だけど(笑

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