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微分・積分をイメージで理解する

〈目次〉  
1.はじめに
2.微分とは
3.積分とは 
4.数学をイメージで理解する利点  
(おわりにかえて)


1.はじめに
なんとなくですが、ぼんやりと、数学を試験勉強のような方法だけはなく、違ったアプローチで理解して利活用できないか、時々、考えていました。

ある時、
・数学をイメージでつかむことができれば、数学
 の意味や目的が理解できる。


・実際の複雑な計算はExcelなどのソフトウェア
 にお任せすればよい。

というアイデアが、ふと、頭に浮かびました。

微分・積分は、高校数学の代表格だと思います。 

そこで、今回は、微分・積分をイメージでご説明したいと思います。


2.微分とは
微分とは、「距離」「時間」「速さ」を細かく分けて考える」ことで、ある一瞬の変化をとらえる(目的)ための手段です。

たとえば、ある自動車が1時間に50km進んだとします。この自動車の速さは「速さ=距離÷時間」の式から、時速50kmと求められます。

このように進んだ距離とかかった時間がわかれば、「速さ」という1つの値を導くことができます。

しかし、実際には、止まっているところから次第に加速したり、道路や歩行者の状況にあわせてスピードを調節しながら走ったりすると思います。その速さは一定ではなく、1時間のなかで変化していたはずです。

算数で習う「速さ」は、あくまでも「平均の速さ」ということになります。
一方で、実際の自動車にはスピードメーターがついていて、刻一刻と変化する速さをちゃんと表示しています。

では、この自動車がある一瞬、ほんのわずかな間に出していた「速さ」を求めるにはどのようにしたら良いでしょうか。

「距離」「時間」「速さ」の3要素のうち「時間」を限りなく0に近づけ、そのわずかな時間に進んだわずかな距離を「距離」にあてはめると、

(瞬間の速さ)=(ほんのわずかな距離)÷(ほんのわずかな時間)

というシンプルな計算式になります。
この「瞬間の速さ」は「変化を細かに分けて考えたもの」です。

つまり、
「微分」とは、こうした小さな変化をくわしく調べること。

このようにイメージで理解することができます。

3.積分とは
積分は「分けたものを積んで集めて考える」ことで、ある一瞬の変化をあわせて、全体の量をとらえるための手段です。

つまり、微分とは反対の意味を持つ考え方といえます。

微分と同じように、速さを例に考えてみます。

ある自動車が1時間走っている間を、3つの区間に分けて速さを調べたところ、
「最初の30分は時速60km、次の20分は時速35km、最後の10分は時速50kmで走っていた」とわかったとします。

この自動車が1時間で走った距離を求めてみると「距離=速さ×時間」の計算式から、最初の30分で30km、次の20分で11.7km、最後の10分で8.3km進み、全部で50km進んだことがわかります。

このとき、それぞれの区間における自動車の速さはあくまで「平均の速さ」なので、それぞれの区間のなかで、速さが変化している可能性があります。
速さを大まかにとらえているので、その速さをもとに計算した距離も、大まかな値ということになります。

走った距離をより高い精度で求めるには、どのようにしたら良いでしょうか。

1時間走行した間の速さの変化を「10分間」や「20分間」といった広い間隔ではなく、限りなく細かな間隔でとらえ

(瞬間の速さ)×(ほんのわずかな時間)+(瞬間の速さ)×(ほんのわずかな時間)+…… =(確からしい距離)

というように、すべてを足し算すれば限りなく精度の高い距離が求められます。

この「確からしい距離」は「細かく分けたものを積んで集めて考えたもの」です。

つまり、
積分とは、こうした小さな変化を総合して全体的な距離(量)を求めること。
このようにイメージで理解することができます。


4.数学をイメージで理解する利点
(おわりにかえて)

今回は、微分・積分をイメージで理解することについて、ご説明しました。

微分・積分をイメージで理解することの利点として、私なりに考えてみました(以下)。

まずイメージで理解した(本質的な意味をとら
 えた)後のほうが、具体的な公式や定理を学ん 
 だほうが習得度が早いと思われる。

②上記①のあと、なにか微分や積分の考え方で    
 分析したい対象なるデータがあれば、Excelの 
 表計算を使うことで、効率的にアウトプットを 
 得ることができる。

③創造力(アイデアを生み出す力)を向上させる
 ことができる。

 日常生活ではなんらかの物事を体験や経験を
 していく。微分と積分のイメージを理解して
 おくことで、観察的に物事をとらえ、新しい
 発想やアイデアが頭に浮かびやすくなると思わ
 れる。

数学には、線形代数や微分方程式など、大学数学として学ぶ定理も多く存在する。これらについても、まずはイメージで理解することで、本質的な意味をとらえてから、実践・応用、そして創造することができると思われます。

今後、私自身も数学をイメージで理解することの
利点について、確証していきたいと思います。


以上





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