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ヒスイ地方→シンオウ地方 街の成り立ちを考察する 〜Ver. 1.1.0アプデ後追記あり

ヒスイ地方マップとシンオウ地方マップを見比べ、
シンオウ地方の街の成り立ちを考察します。

※そもそもヒスイ地方マップは、シンオウ地方マップと比較してコトブキムラの位置などがズレている(もっと南にあるはず?)ので、ある程度の誤りはあると思います。

ギンガ団の調査・開拓によりできたであろう街と、もともとヒスイ人(原住民)が多く住んでいたであろう街に分けて書いていきます。

発売後追記:『Pokémon LEGENDS アルセウス』が発売され、ある程度の答え合わせができるようになったので、追記を行いました。

ネタバレが避けられないため、各町の見出しにどういったネタバレ要素があるのか記します。
また、発売後追記の部分は全て太字になっています。
核心的な部分には触れないよう気をつけますが、ネタバレが嫌な方は自衛をお願いします。

Ver. 1.1.0追記:Ver. 1.1.0の配信に伴い差し込まれたサブ任務で、クロガネシティに関して少しだけ触れられたため、クロガネシティの項に追記しました。

こちらもサブ任務の軽度なネタバレがあるので、お気をつけください。


 
目次
 
・ギンガ団関連
 -コトブキシティ
 -ミオシティ
 -ヨスガシティ
 -トバリシティ
 -ナギサシティ
 
・ヒスイ人(原住民)について
 
・ヒスイ人(原住民)関連
 -クロガネシティ
 -ノモセシティ
 -キッサキシティ
 -ハクタイシティ
 -カンナギタウン
 
 

ギンガ団関連 

コトブキシティ

メインシナリオ1話 地名などの軽度なネタバレがあります

コトブキムラ

画像引用元:『Pokémon LEGENDS アルセウス』公式サイト
「冒険の舞台はヒスイ地方」
https://www.pokemon.co.jp/ex/legends_arceus/ja/story/210818_01/

以下、ヒスイ地方マップは全て同様

昔:ギンガ団の本拠地、コトブキムラ

盆地に作られた調査拠点で、人やモノ、カネが集まり栄えた。

調査に関する事項の決定機能があり、また調査によって得られたヒスイ地方の情報はここに集められる。そうした性質は現在のコトブキシティと共通している。

発売後追記:概ね正しい。「ミオ通り」「ソノオ通り」といった通りが存在する。

コトブキシティ

画像引用元:『ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』公式サイト
「冒険の舞台はシンオウ地方」
https://www.pokemon.co.jp/ex/bdsp/ja/story/210818_02/

以下、シンオウ地方マップは全て同様

今:テレビ局やGMStationなど、メディアや最先端施設が集まるオフィス街

各地方に存在する「大都会」ポジションの街で、メディアや最先端施設が建ち並ぶ。
また、大手銀行の本店(シンオウ銀行?)や政治中枢機能(シンオウ地方庁?)も、あるとしたらここ。

つまり、政治・金融・報道における最大の拠点となる。日本で言うと、東京都千代田区・中央区・港区の都心三区のようなイメージ。

発売後追記:コトブキムラの「ミオ通り」が218番道路に続く道、「ソノオ通り」が204番道路に続く道と思われる。
 

ミオシティ

メインシナリオ1話 地名などの軽度なネタバレがあります。

ミオ船着場?

昔:コトブキムラへ物資を運ぶミオ船着場

ヒスイ地方マップでは、コトブキムラの西に船着場がある。これがミオシティの興り?
 
ギンガ団は調査団で、その本拠地がコトブキムラにある。未開拓の地を調査するためには物資が必要で、それは船で運んでくる必要がある。
 
それならば、
①コトブキムラに船着場を作る
②海の近くに本拠地を作る
のどちらかを選ぶべきである。
 
しかし現在のシンオウ地方を歩くと、コトブキシティと、その港と思われるミオシティは道路を隔てて離れている。
また、コトブキシティは海に面していない。
時を遡ると、①と②のどちらも選ばれていないことになる。
 
それもそのはず、広大なコトブキの平野は山に囲まれた盆地だからである。
 
当然、コトブキムラの周囲の海岸線は、船を着けられない険しい地形である。
 
しかしその中でも、何とか船を着けられ、荷降ろしができたのがミオの船着場だった… という具合である。
 
いやいや、コトブキからミオに向かう途中にも水場(218番道路の波乗り。ヒスイ地方マップではコトブキムラ内部にあるように見える)
があるのだから、そこに船を着ければ良いじゃないかと思うかもしれないが、
シンオウ地方・ヒスイ地方マップを見る限りあれは川であり、
流れが激しかったり狭かったり川底が浅かったりして、
外から来た大きな物資輸送船を着けるのは難しいのではないか。
 
大きな荷物は海に面したミオ船着場で降ろして、そのあと小分けにして川を渡ってコトブキムラまで運んでいた…
とするとかなり苦労しているが、それだけコトブキ盆地が魅力的だったということか。

発売後追記:ミオ船着場ではなく「始まりの浜」。コトブキムラ地図を見ると、コトブキムラ周辺に船を着けられないのは正しい。
この付近は険しい地形である。その中でも、「船を着けられる海岸と山を越えずに往来できる、ある程度広い平野」という条件を満たしたのがコトブキムラの地で、その「海岸」が始まりの浜である。

始まりの浜のBGMにはミオシティのフレーズが含まれており、ここがミオシティの興りということで良いだろう。

日本における立ち位置としては、歴史的な背景なども加味すると、横浜が分かりやすいか。

時は江戸時代、外国に開港を要求された幕府は、港を開く場所として東海道の宿場町・神奈川宿を検討していた。

しかし、地形的な問題から、神奈川宿近くの鄙びた村、横浜村に港を開くことに決めたそう。

(他にも、外国人を敵視する当時の思想 = 攘夷思想も影響していた。神奈川宿は宿場町で人が多いので、そこに港を開くと日本人と外国人が鉢合わせて暴動が起きる可能性が高かった。同様に江戸も無理。)

つまり、横浜港は、神奈川宿の、ひいては江戸の外港である。コトブキの外港たるミオも同様である。

ちなみに、川に関しては、普通に橋がかかっていて、ギンガ団は歯牙にもかけていない。川は後の218番道路だと思っていたが、どうやら違いそう。
後に埋め立てられたか、自然に地形が変わったか。ヒスイ地方とシンオウ地方には地形に大きな差があるので、細かいことは考えても仕方ないかもしれない。


ミオシティ

 今:港町。コトブキシティの外港としての機能は健在?
 
ミオは現在においても港町として栄えているが、恐らく未だにコトブキ周辺にはミオを超える港はないのではないか。
 
その証拠として、ゲーム中で「ハクタイの沖合に浮かぶ島」と述べられる鋼鉄島と往来する船がミオ発着であることが挙げられる。
 
ハクタイの沖合に浮かぶ島であれば、最も近いハクタイ付近(ハクタイにもジムがあり十分都会)から船を出せば良いのに、そうなっていない。
 
つまり、ハクタイ〜コトブキ沿岸は港を作れない地形であるか、もしくはミオがあるので作る必要が無いか、いずれかとなる。
 
いずれにせよ、ミオを超える港は存在しないということであり、翻ってミオは未だにコトブキの外港としての役割を担っていると考えられる。


ヨスガシティ

メインシナリオ8話 地名・遺跡などのネタバレがあります。

これ? ヒスイ地方マップの東側はよく分かりません。
コンゴウ団(=原住民)のキャンプがあるので、もしかしたらこれはカンナギかも。

昔:ヒスイ地方東部調査の拠点

テンガン山を東西に抜けるルートがハクタイ-カンナギ間とクロガネ-ヨスガ間しか見当たらず、
また後述する理由でハクタイ-カンナギ間は大々的に使えなかったため、
ヒスイ地方東部の調査において重大な役割を果たしたと思われる街。
 
コトブキのように、ここも人やモノ、カネが集まる場所。また、川が多く豊かな地であるのも発展を助けたはず。

そういった場所なので、ギンガ団やコンゴウ団・シンジュ団、またイチョウ商会などの拠点が混在していても違和感はない。
(そもそも彼らは基本的に友好な関係ですが…)

余談ですが、現在の異名は「心が触れ合う場所」、土地の名前自体も「よすが(縁)」となっています。

発売後追記:写真の位置ではない。写真のものは「コンゴウ集落」であり、そのままコンゴウ団の集落。近くにズイの遺跡があるため、今のズイタウンかな。

ヨスガシティの元になったのはコンゴウ集落の西、ヒスイ地方マップではテンガン山に隠れているであろう「湿地ベース」と思われる。

ギンガ団は各地に「ベースキャンプ」を設けて調査をしているのだが、NPCのセリフで「ベースキャンプをムラに発展させる計画がある」という話を聞ける。
位置からして、湿地ベースがヨスガムラ、そしてヨスガシティになったはず。

残念ながら、ゲーム内において湿地ベースに人やモノ、カネが集まる様子は描かれなかった。しかし、ヨスガムラになってからは、その地理的な利便性から、やはり上記のように発展していくと考えられる。
東西シンオウを繋ぐ交通の要衝、かつ川の流れる豊かな土地であることに変わりはない。


ヨスガシティ

今:文化資本が豊かな高級住宅街

住みたい街ナンバーワン。ヨスガの子供はみんなピアノ弾けそう。

異文化の建物がある。異文化の建物については、(【小噺】異文化の建物について)もご参照ください。

オフィスは少ない?規模の小さいコトブキのようになっていてもおかしくないと思ったが、違うらしい。
開拓が進むとともに街の機能の一部(主に商業)がトバリに委譲されていったのだろうか(現在のトバリは商業の街なので)。
 
また、ヨスガ周辺は豊かな土地で明らかに地価が高そうだが、そうであればヨスガすぐ南に広大な土地を有するポケモン屋敷の成り立ちが気になる。
(ちなみに、自慢の裏庭に珍しいポケモンが集まるのも、ヨスガ周辺の土地が豊かな証左であると考えることができる)

発売後追記:『アルセウス』において、ポケモン屋敷の成り立ちは描かれなかった。
 

 

トバリシティ

メインシナリオ10話 地名・遺跡などのネタバレがあります。

この辺のどこかだと思います

昔:隕石と逆張りの街

現トバリ市民によると「隕石が落ちてできた街」。
どんな街かよく分からないが、隕石が落ちたら地面はボコボコで住みにくそうだし、そもそも恐ろしいのであまり人が寄り付かなさそう。
今だってロッククライムが必要な場所があるし…。

しかしそこに街ができたということは、そういう動きに反逆する、逆張り精神のある「ロックな」人たちが定住したのでは。
 
また、現在はギンガ団のアジトがある場所だが、「ギンガ団がこの街を作った」などといったことは言われていない。

そのためギンガ団は、この地に街ができた後に、隕石が落ちた(=宇宙と繋がりがある)ということでアジトを作ったのだろうか。

そういう理由でトバリを選んだのであれば、その時点でのギンガ団は、現在のギンガ団に近い組織になっていると思う。

発売後追記:写真右上、海に突き出た地形が「帳岬(とばりみさき)」である。この岬の付近にできた街がトバリシティだろう。

この付近にも「砂浜ベース」があるが、これがトバリムラになったかどうかは、一考の余地がある。

否定説の根拠は、「隠れ泉への道との位置関係がズレている」「トバリシティの『隕石が落ちて街ができた』という成り立ちに反する」あたり。

肯定説の根拠は、「隠れ泉への道はゲームの都合上あの位置に存在するのであって、本来置きたかった場所ではない」「砂浜ベースに隕石が落ちた」という感じ。

砂浜ベースでない場合は、写真中央やや左、海に面した平野部か。


トバリシティ

今:石の街、デパートがある商業の街。

成り立ちに反してだいぶ大きくなった印象だが、その理由はわからない。

立地も土地柄もヨスガの方が良いと思うのだが、やっぱりそれに対する逆張り?
もしくは、ヨスガに住めなかった人が住む街、という立ち位置?
 
確かに、ヨスガはハイカルチャーが根付いているのに対し、トバリはサブカルチャー・カウンターカルチャーが育っていそう。
石の上に無許可のグラフィティが大量に描かれていそう。
 
また偏見だが、シンオウにオタクショップがあるとすれば本店は恐らくトバリにある。
しかしコンサート会場はヨスガにあるので、トバリのオタクは推しのライブのために憎きヨスガに行かなければならない。

どことなく池袋っぽい。
 
 

ナギサシティ

メインシナリオ10話 地名・遺跡、またサブ任務などのネタバレがあります。

ナギサ調査拠点(まだできてない)

昔:北東諸島調査のための港

ヒスイ地方を東へ進み、ギンガ団は東端へ辿り着いた(=『アルセウス』では佳境?なので、マップにはまだ描かれていない)。

しかし、海の向こうにはまだ島が見える。
(この島は現在ポケモンリーグがある島。便宜上、この島とバトルゾーンを併せて、北東諸島と記す)

それを調査するために作られた港がナギサシティの興りではないか。
 
北東諸島はナギサよりトバリの方が近いので、トバリに港を作るべきだと思うが、そうなっていない。
 
その理由として、
①地形的問題(コトブキとミオの時と同じ)
②トバリの地が恐ろしいので避けた
のふたつが考えられる。

また、②の発展説として、

③もともとトバリに港を作ったが、隕石が落ちてきて使い物にならなくなり、ナギサに作り直した

どれでもいいと思う。個人的には③だったら面白い。

重要なのは、ナギサは北東諸島調査のための港だということ。

そもそもこの辺りはシンオウ地方マップとヒスイ地方マップで地形が違いすぎるので、よくわかりません。

発売後追記:別に北東諸島調査のための港ではなかった。
そもそも北東諸島がなかった、というか火吹き島がハードマウンテンなんだとしたら近すぎる。

しかし、これは「シンオウ地方の色んな要素をゲーム内に入れたいけど、入れようとしたらフィールドが広くなりすぎてしまう」という、ゲームフリークの葛藤の産物なのかもしれない。
その葛藤を汲み、北東諸島は存在し、火吹き島がハードマウンテンであるという体で考えたい(トバリムラの肯定説のような解釈)。

ナギサシティは、海岸ベースが発展したもの。ヨスガ同様、これがナギサムラになった。
そして、北東諸島の調査のために港町として発展していったのだろう。


ナギサシティ

今:ポケモンリーグ(旧北東諸島)への玄関口。太陽の街。崖沿いに無理やり作った街。

ジムバッジを8つ集めたポケモントレーナーは、ナギサシティからポケモンリーグへと向かう。
見かけこそ違えど、今と昔、ナギサの地で行われていることの本質は変わっていないのではないか。

また、ナギサが「太陽の街」と呼ばれていることについて、先ほどの③説で隕石が落ちてきたのを畏れたために、太陽を崇める文化が育ったのかもしれない。
もしくは、東に開けた海があるので、朝日がものすごく綺麗とか。
日当たりは明らかに良い。

トバリから逃げてきて代替の港を作ったということなら、「崖沿いに無理やり」でもわかるかなと思う。

発売後追記:「太陽の街」について
海岸ベースをナギサムラとして発展させるにあたり、課題が存在する。
それか、海岸ベース付近の「オバケワラ」。

夜にはヨノワールなども現れる、非常に恐ろしい場所。

ナギサムラは、こうした印象を払拭するため、「太陽の街」として喧伝されたのかもしれない。
東海岸の先端に位置し、朝日がよく見えるのはゲーム内でも確認できる。


ヒスイ人(原住民)について

古いポエムについてのネタバレがあります。
メインシナリオ12話 地名・遺跡などのネタバレがあります。
メインシナリオ16話 少し重大なキャラクターのネタバレがあります。

ヒスイ人と関わりの深い街について書く前に、ヒスイ人について書かなければならない。

ヒスイ地方には原住民がいる(便宜上「ヒスイ人」と記す)。

ヒスイ人はシンオウ様を信仰している。情報が公開されている中では、主にコンゴウ団やシンジュ団の人々。キャプテンもいずれかに所属している。

また、公式サイトで「外からやってきた」とされるイチョウ商会だが、そのうちウォロはヒスイ人だと思う(後述)。

(参考:【小噺】コンゴウ団とシンジュ団の集団としての在り方

発売後追記:古いポエムの記述によると、ここで「ヒスイ人」と呼んでいる人々も、元はシンオウ様を信仰して海を渡ってきた人々らしい。ギンガ団からすれば原住民と呼んで差し支えないが、真の意味での原住民ではない。

ヒスイ人は、ヒスイ地方の時間や空間を大切にする人々で、シンオウ様の神話を語り継いできた。

現在のシンオウ地方で、神話の街といえば、ハクタイとカンナギ(あとキッサキも?)。これらは、ヒスイ人がもともと住んでいた土地だと思う。

発売後追記:ズイもそうだった。ズイの遺跡・キッサキ神殿はそれぞれ近くにコンゴウ団・シンジュ団の集落がある。それとハクタイとカンナギ、加えて各地のキング場(クイーン場)が特に重要そう。

中でもカンナギは、神話を伝える民の長老が住んでいるため、ことさら重要な土地と思われる。

現在の長老はシロナの祖母である。
また、イチョウ商会のウォロは容姿がシロナと似ている。
そのため、ウォロ・シロナの祖母・シロナ、の3人は血縁関係があると考えられる(後者2人は当然だが)。

そもそも公式サイトを見るにウォロは明らかにキーマンだし、シロナの先祖なので重要人物でないはずがない。
強引だが、メタ的に見てウォロはカンナギの重要人物、もしかしたら一族の嫡流で次期長老かも(皇太子みたいな立場)。

発売後追記:その立場はウォロじゃなくてコギトかも。コギトが神話の真実を継承していて、コンゴウ団・シンジュ団はそれを知らなかった。

『アルセウス』にはそもそもカンナギ集落(ウォロまたはコギトが長老を務める、信仰の集落)が存在しないため、長老とも言えないが、とにかく彼女は1人で細々と神話の真実を継承していた。




そうした原住民・ヒスイ人の人々が深く関係しているのが、以下の街。


ヒスイ人(原住民)関連

クロガネシティ

メインシナリオ6話 地名・遺跡などに関する軽度なネタバレがあります。
メインシナリオ18話 キャラクター設定に関する軽度なネタバレがあります。

クロガネ採掘場
この辺のどこか

昔:「ひすい」の採掘場

早速ハクタイでもカンナギでもないが、クロガネもヒスイ人にとって大事な土地と思われる。

そもそもなぜ「ヒスイ地方」なのか?というところにも繋がるが、恐らくテンガン山は「ひすい」の産地で、クロガネシティはその採掘場に由来を持つのではないか(参考:【小噺】「ヒスイ地方」の由来)。

クロガネが採掘場であったと考えるのは、
現在においてもクロガネ炭鉱で採掘が行われているからというのもあるが、
テンガン山がクロガネ近くに洞窟を有している点にも注目したい。

その上で、クロガネ採掘場の興りについて2つ考えられる。

①クロガネの地は採掘拠点に適していて、ここを採掘場にしてテンガン山を掘り進んでいた。

②もともと洞窟が空いており(もしくは鉱脈があり)、採掘に便利だから洞窟近くのクロガネの地を採掘拠点とした。

要するに、採掘場が先か、洞窟(鉱脈)が先か、ということで、正直どちらでもいいと思う。

重要なのは古代からヒスイ人がクロガネで「ひすい」を掘っていたということ。
そのために、ここはヒスイ人との繋がりが強い土地といえる。

発売後追記:「黒鉄トンネル(くろがねトンネル)」があった。ヒスイ地方マップでは、巨木で隠れて見えない場所にあると思われる。しかし、黒鉄トンネルの近くに採掘場らしきものは見当たらなかった。

ただ、巨木のキング・バサギリの世話をするキャプテン・キクイは地質に詳しいらしく(ヤーコンの先祖でもある)、クロガネシティの成り立ちには彼が関係しているかも。


Ver. 1.1.0追記:1.1.0追加のサブ任務で、黒鉄トンネルで暴れるオヤブンを鎮める。

その後の会話に、「キクイさんの言っていた石炭が見つかるといいな」という旨の発言がある。
シンオウ地方のクロガネシティの存在を考えると、本当に石炭が見つかったのだろう。

よって、黒鉄トンネルの付近がクロガネシティの興りであると分かった。
また、キクイが関与しているのも正しい。

クロガネシティ

現在:炭鉱の街

恐らく「ひすい」はもう採れない。
現在はクロガネ炭鉱を海の下まで掘り進め、シンオウ地方に燃料を供給している。


ノモセシティ

メインシナリオ8話 地形・遺跡、またサブ任務に関するネタバレがあります。

ノモセ大湿原

昔:大湿原保護のための街。リッシ湖信仰のための街。

ノモセ周辺はヨスガの下流域にあたり、非常に豊かな土地。大湿原があり、またリッシ湖が近くにあるのも相まって、ヒスイ人はここを大事にしていそう。

彼らはある程度の規模で定住し、大湿原の保全・共生と、リッシ湖の信仰を行っていたと考えられる。

ヒスイ地方マップでも、コンゴウ団の生活が描かれている。

しかし、外部の人間であるギンガ団からすると、この地は豊かすぎて扱いに困るのではないだろうか。

降り続ける雨、少し歩いたらハマってしまう沼、高すぎる湿度と、とても拠点にできそうにない。

だからこそ、ヨスガと違ってギンガ団の開拓の手が大きく入ることなく、現在も「大湿原の街」にとどまっているのだと考えられる。
(ナギサ方面へ向かうため、また大湿原の生態系の調査のために、簡単な拠点は持っていたかもしれないが)

発売後追記:ギンガ団がベースキャンプ(荒地ベース)を設けている。ヨスガ同様、これがノモセムラになったと思われる。であれば、大湿原は深紅沼だろう。

また、ギンガ団のキャンプが元になったのであれば、本稿での分類上はノモセシティはヒスイ人関連ではなくギンガ団関連の街となる。

ノモセシティ

今:大湿原と共に生きる街

上述の通り、ギンガ団の開拓の手があまり入らず、現在においてもヒスイの原風景が広がる街だと思われる。


キッサキシティ

メインシナリオ12話 地名・遺跡のネタバレがあります。
メインシナリオ8話 キャラクターのネタバレがあります。

キッサキ神殿

昔:キッサキ神殿の守り人の街。エイチ湖信仰のための街。

キッサキ神殿の守り人なのは明らかだが、キッサキ神殿自体がシンオウ様信仰と関連があるのかは不明瞭。

そもそもレジギガスの立場が示されてないので何とも言えない。『ダイパ』におけるプレートの裏側の文字から、アルセウスがレジギガスを討伐・封印したとするなら、その見張り番ってことになるのかな。

とりあえず、ヒスイ地方マップにおいてキッサキ神殿の近くにシンジュ団のキャンプがあるため、関連があるのだろう。

また、近くにはエイチ湖もあるのでそこもセット。ノモセと同じ。

暖房なんてないだろうに大変だと思う。

発売後追記:守り人だった。レジギガスの伝説は少しだけ伝わっていたが、それよりもヒスイウォーグルのキング場としての意味合いの方が強い。

キッサキシティ

今:キッサキ神殿の守り人の街

今と昔で立ち位置は変わってなさそう。

土地柄上、また神殿の守り人という役柄上、外部とのやり取りは少なく、ひっそり連綿と続いていそうだな〜と思う(後述のカンナギと同様)。

スズナは神殿に入る権利を持っているとのことで、スズナがその血筋なのか、もしくはジムリーダー程の実力者であれば中に入ることを許されるのか、いずれか。

発売後追記:スズナの先祖とみられるオタケというキャラクターが登場した。元コンゴウ団で、野盗をしている。

シンジュ集落に彼女の話をする人はいないので、オタケはキッサキ神殿とは関わりを持たないと思われる。
そのため、スズナは血筋ではなく実力(ジムリーダーという立場)でキッサキ神殿に入ることを認められているのだろう。

ハクタイシティ

メインシナリオ16話 少し重大なキャラクターのネタバレがあります。

雪降ってるし人いないし建物もないけど恐らくこの辺り

昔:シンオウ様のための祭祀を行った土地

ハクタイといえばポケモン像。
『ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』では像の正体に関して有力な手がかりは殆ど得られないが、そもそも像があること自体に意味があると思う。
とりあえず有力説として、ポケモン像は「シンオウ様」のものだという体で考える。

像は高台にある。
高台と像を取り囲むように、周りにヒスイ人が集まり、シンオウ様を崇める祭祀・祈祷などを行っていただろう。
古代のお守り(これをシロナの祖母(=長老)に渡すために『ダイパ』の主人公はカンナギへ行く)は、この時に用いられたものかもしれない。

その際には、カンナギにいる長老を招聘する。この時以外にも、テンガン山を挟んだ2つの土地の間では宗教的なやり取りが行われていたと思われる。

そのためのハクタイ-カンナギ間のルートである。
ギンガ団がこのルートを大々的に使えなかった(ヨスガシティ参照)のは、ヒスイ人の信仰にとって非常に重要な道だったからである。

※クロガネ-ヨスガ間も「ひすい」の採掘場として重要ではあるが、クロガネもヨスガも、神話が伝わっている訳でも、重要人物が住んでいる訳でもない。そのため、シンオウ様信仰における重要度としてはハクタイ-カンナギ間の方が圧倒的に高いと思われる。

発売後追記:ヒスイ地方マップに何も描かれていないだけあって、ハクタイらしきものは見当たらなかった。

そもそもシンオウ様信仰自体、各地に散らばったコンゴウ団・シンジュ団が主体となって行っているものである。彼らがハクタイ付近に拠点を持たないのであれば、なぜハクタイは神話が伝わる街なのか。

コギトが、古の隠れ里のような場所をハクタイ付近にも持っており、複数の場所を拠点にしながら神話を継承していたのかもしれない。

いずれにせよ、ハクタイが全く触れられないのは意外だった。この辺りはDLCで掘り下げがあると考えたい。

ハクタイシティ

現在:信仰を忘れかけた街

時が経つにつれてシンオウ様信仰が薄れてきて、祭祀も行われなくなっている。

コトブキやクロガネと行き来しやすいことから、シンオウ様を知らない人々が多く入ってきているのだと思われる。

高層マンションが建ち、ポケモン像のことを若者に聞いても要領を得ない回答が返ってくる。


カンナギタウン

メインシナリオ11話 地名・遺跡などのネタバレがあります。
メインシナリオ16話 少し重大なキャラクターのネタバレがあります。

これか、もしくはテンガン山に隠れて見えないか

昔:シンオウ様信仰の中心地

ヒスイ人の長老(=シンオウ様信仰の重要人物)が住む。シンオウ様に関する口伝が行われている地。
ウォロは恐らくここ産まれ。
シンオウ様信仰にとっては、メッカと言える場所。

古代のお守りもここで作られていたと思われる。

コンゴウ団とシンジュ団の本拠地もここ…?セキやカイ、各地のキャプテン達とウォロとの面識の有無が分からないのでなんとも言えない。

ヒスイ地方マップでコンゴウ団は南に、シンジュ団は北にそれぞれ分かれているので、それぞれ南北に拠点を持っているとも見れるし、南北の中心たるカンナギの地に拠点を持っているとも見れる(敵対している訳では無いので)。

発売後追記:ヒスイ地方マップには描かれていない(テンガン山に隠れて見えない)。

また、コンゴウ団とシンジュ団の本拠地はここではない。ズイとキッサキの南北に分かれていると言った方が正しい。

後のカンナギタウンの候補としては、テンガン山の「カミナギ寺院跡」と、コギトの「古の隠れ里」が挙げられる。

カンナギタウンがテンガン山の中腹に位置しているのを考えると、カミナギ寺院跡が優勢か。

どちらも到底集落と呼べるものではないため、エンディング後、コンゴウ団やシンジュ団、ギンガ団などが主体となって伝承の集落を作ったのだと想像する。

カンナギタウン

今:シンオウ様信仰が昔話として残る地

ハクタイと違って、他所と隔絶された土地。そのためか、ハクタイよりは色濃くシンオウ様の伝承が残っている。

とはいえ、姿を変えていないわけではない。

壁画を前にした主人公に対して、長老が
「そこには神がいた。…(中略)…カンナギに伝わるシンオウ地方の昔話さ」
と語るように、ヒスイ人が篤く信仰していた神話は、現在では昔話という扱いである。

(昔話は昔話として大事にされているのは確かで、壁画を破壊すると言ったアカギに対して長老は明確に怒りを表している)

昔話の内容は、「神と対になるように3匹のポケモンがおり、かなえの如く均衡を保っていた」というもの。

それに関連するかのように、長老は、「世界のバランスは保たれておる。そしてあたしはこの世界に満足しているからねえ」とも話す。

シンオウ様の神話が昔話に姿を変えているのは、
ヒスイの土地に入ってきた外部の思想と争うことなく、お互い適度な距離感で均衡を保つための、神話の生存戦略なのかもしれないと感じられた。

発売後追記:たった100年前の人々が神話を目の当たりにしたのに、現代には殆ど伝わっていないんだな、という感想。

その理由を想像してみると、

「ギンガ団が訪れ、これから科学の力で発展していく『シンオウ地方』において、あまりにも超常的で科学の範疇には有り得ない神話を色濃く継承すると、発展の妨げになる。あるいは、科学により神話を悪用する人も現れるかもしれない」

 …などと、100年前の人々(コンゴウ団やシンジュ団、ギンガ団)が考え、「神話」ではなく「昔話」として継承することを決めたのだろうか。ギンガ団も、神に関する情報は破棄・封印したのだろう。要するに、「意図的に希釈して継承した」ということ。

そういえば、アカギはまさに「科学により神話を悪用する人」そのもの。所属も、ギンガ団という科学研究団体である。

先ほどの想像が正しければ、残念なことに、100年前の人々の懸念はアカギによって現実となってしまった。いや、むしろ「100年もの間、神話の悪用者が現れなかった(しかも当のアカギの思想も誰にも理解されなかった)」と解釈すべきか。

いずれにせよ、やはり、科学の力で発展していく世界において神話が生き延びるためには、昔話として希釈された状態でないとならないのだろう。そうでないと、神話自身が尊ぶ「世界のバランス」を保つことができない。

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