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【読了】ニーナと精霊の扉

今回はこちらの本を読みました。

羽倉せい先生の「ニーナと精霊の扉」シリーズです。
第十二回角川ビーンズ文庫大賞作品。
こちら、Amazon unlimitedで読めます!

この物語はスチームパンク+魔法みたいな不思議な世界観で、自動車・スクーター・電気などがあります。
魔法みたいなものを扱う人たちは”ヴェーダ”と呼ばれ、その能力を社会に役立てています。
ただ、強力な力を多用すると、年老いて、能力が暴走して大災害を起こすというデメリットがあります。
暴走する可能性がありそうなヴェーダは腕に入れ墨をすることになっており、暴走するギリギリで入れ墨が光り、警告するようになっています。

主人公のニーナ・シモンは写真家として、亡き父から継いだカメラを使って自営業を営んでいました。
ニーナはヴェーダの残滓、エレメンタルを写真に収めることを密かな趣味として楽しんでいました。
ぽろっと友人に漏らしてしまったことで、隣人で役人のジョエル・グラフォードが毎日訪問するようになります。
彼は不正なヴェーダがいないか取り締まる仕事をしており、ニーナは罪人になるのを恐れて、接触しないよう日々を過ごしていました。

ある日、ニーナは気味の悪い人影のエレメンタルを撮ってしまいます。
ニーナはそれを暖炉に捨てると、自宅に強盗が入ったりと命を狙われることになってしまいます。その危機をジョエルが救い、ここから二人が関わることになります。

ニーナが撮ってしまったのは”幻影伯爵”。
ジョエルたちが追っている凶悪犯です。
幻影伯爵は誰も犯人の姿を見たことが無い、強力な火を操るヴェーダ。
彼の姿を偶然ニーナが目にしてしまったため、ジョエルが護衛として共に生活をすることになります。

その間、思い出の詰まった実家を燃やされ、危険な目に遭ったりするも、ニーナが真の力に目覚め、幻影伯爵と対峙することになります。
決着がどうなるかは、ご自身の目でご確認ください。

次に、2巻は黒幕的な存在、アダム・コーエンの企みにより、ジョエルとニーナが共に追い込まれるといった展開になっています。

ニーナは”ビゼー夫人”というお客さんと関わって、ジョエルは仕事中の不可解な事件を調査する内に、互いに同じ騒動に巻き込まれてゆきます。

以降はアダム・コーエンを追い詰める展開で、その間にニーナとジョエルの仲が深まってゆくのが良かったです。ニーナが過敏に意識するのはもちろん、次第にジョエルの態度が柔らかくなってゆくのが良かったです。

ただ、2巻で終わってしまったのが惜しかったです。
終わるのであれば、アダム・コーエンとの決着ははっきりしてほしかったです。完結という終わり方ではないように感じてしまいました。

Amazon unlimitedで何か読もうかなと迷っている方、完結まで読めます!
ニーナとジョエルの物語、是非、お楽しみください!!


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